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9 レティアの困惑
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夜会の帰りにクラウス様が突然
「今更だが、少し歩み寄ってもらえないか?」
「歩み寄る?どう言うことですか?」
何を言っているのか意味がわからなかった。
「本当に今更だが、可能なら、夫婦としてやり直したい。契約を辞めたい、いや、取り消したい」
益々わからない
「やり直しの意味がわからないんですが、契約を取り消すってことは離婚したいって事ですか?」
「違う、離婚は絶対したくない、本当の夫婦になりたいんだ」
突然どうしたんだろう?なぜ、そんな辛そうな顔をするの?
「本当の夫婦?なんですかそれ?……本当の夫婦ってなんですか?私の両親のように?そんなの無理ですよ!そもそも私たちの間に愛はないのですから、」
わかりきった事なのに、はっきり言葉にするとなんか虚しい…
「…ティアには……愛はないか…当然だよな….…わかっていたが、ティアの口からその言葉を聞くのは……かなり…こたえるな。……俺は…俺は…ティアが好きだ!愛してる。初めて会ったの時からずっと惹かれてた結婚してからどんどん好きになって……いつの間にか愛していた。ティアに出会う前の俺は女性に不誠実だったのは事実だが、結婚してからずっと、ティアを…ティアだけを見ていた、この気持ちだけは信じて欲しい。」
「………私は…私は…」
あまりに突然すぎて頭ぐちゃぐちゃだ…、今まで、そんなこと考えた事ないしそういう相手としてみてないし、女性関係除けばいい人出し凄く有能な人だとは思うけど……けど……私は。
「…突然で驚いているだろうが、ほんの少しでもいい俺のことを1人の男として見てくれないだろうか?返事は急がなくていい俺を見て向き合って欲しい。そして、嫌いなところがあったら、言ってくれ必ず直すからお願いだ、俺から逃げないで避けないで欲しい。」
懇願するように告白された。
屋敷に戻り真っ直ぐ部屋に向かいアンナに着替えと湯浴みを手伝ってもらった。いつもと様子の違う私を心配してくれたが何も答えられず、この後1人になりたいからと下がってもらった。
1人になると、クラウス様に言われた言葉が何度も脳裏をよぎる。…“愛している“…
……私には愛される資格はない…神聖な結婚を安易に雇用契約などというお金に変えた…神殿で愛もないのに愛を誓った。
そんな私は…たくさんの人を欺いていた、偽物の夫婦のくせに多くの人に褒められ、いい気になってた。可愛がってくださる王妃様も欺いてるそんな私は最低の人間だ、今更ながら、自分のしてることが怖くなった。このままじゃダメだ。
どんどん落ちていく…無性にお母様に会いたくなった。
お母様はこんな私にガッカリするだろうなぁ、常に愛する方と添い遂げなさいと言っていたから……。
翌朝、クラウス様は泊まりがけの仕事で10日留守にするから、自由に好きなことするといいと言ってスルリと私の頬を撫でて仕事に向かった。
その後ろ姿を見つめ、どう接していいかわからなくなってたので正直ホッとした反面しばらく家を空けると言われ胸がツキリといたんだ。
クラウス様が留守の間、どうすればいいのか、どうすべきか考えてもたどり着く答えは見つからなかった。あっという間に日々は過ぎ、明日帰るとクラウス様から連絡が入ると同時にお兄様から、明日の夕刻に伺うと手紙がきた。
翌日の昼にクラウス様が返ってきた。
少しお疲れのようだったが、私は夕刻に兄が訪ねてくることを伝えた。
「クラウス様、お仕事から戻ったばかりでお疲れでしょうが、急で申し訳ありませんが、今日は私だけでなくクラウス様にもお話聞いてもらいたいそうなんです。兄に会っていただけますか?」
「ええ、もちろん構いませんよ?」
「ありがとうございます。用向きは何かわからないのですが、早急に話があるから会いたいと申してまして…」
「そう…ですか…では夕刻に合わせ支度しましょう」
あまりお顔の色が良くないみたいだけど、大丈夫かしら?
「あの、お加減がお悪いのではないですか?無理なさらず、今回の訪問は断りましょうか?」
「いや、問題ない、少し寝不足なだけだ、時間まで少し寝んでくるよ」
そういうとクラウス様はご自分の部屋に向かった。
夕刻のなり兄が到着した。
「お忙しい中お時間いただきましてありがとうございます。妹共々お世話になってます。領地の件でもお力添え頂いてお世話になってばかりで本当にありがとうございます。」
「いや、こちらこそ、中々お会いできず、また何かありましたら、遠慮なく言ってください」
「お兄様、お元気そうね、お顔が見れて嬉しいわ」
「レティアこそしばらく見ないうちに随分綺麗になったね!クラウス様のおかげかな」
笑顔で褒められたが、今は複雑な心境だわ。
「…ええ、そうかも」
「レティ、ルーカス殿をサロンにご案内しよう」
兄を連れ一緒にサロンに向かった。アンナにお茶の用意をしてもらい一息ついた所で兄が話を切り出した。
「レティ、先日王家主催の夜会に参加した時ラグラン皇国の皇帝陛下にお会いしたんだろう?」
「ええ、お会いしたわ、流石に皇帝陛下の参加のことは噂に疎いお兄様の耳にも入ったのね」
「いや、そうじゃなくて……これだよ」
兄は一通の手紙を出してきた。
「こ、これは、嘘!」
明らかに高級な紙に金の蝋印が押してあるその紋章はラグラン皇国の紋章双頭竜
「驚いたよ!突然向こうの従者が手紙を持ってきて、受け取る時手が震えたよ!中読んでもっと震えたけど、読んでみてくれないか?一体何したら、こうなるんだ?レティ」
何って、ちょっと話して、ダンスしただけよ。
「!!……お兄様……兄弟で招待しますって、しかも迎えをよこすって、王国通しての正式な招待で、お兄様は領地経営があるから7日間ほどで私は皇妃様のお相手して欲しいからしばらく滞在して欲しいって、……明後日~!!確かに招待するとは言ってたけど、こんなに早くだなんて、」
く、口が乾くゴクリとお茶を飲んで落ち着こう……落ち着かない。
「レティア、一体どうなってる?俺、無理だよ、レティア責任持ってお前だけ言ってこい!」
「何言ってんのよ!拒否は許されないのよ!こうなったら、いくのよ、お兄様、いいじゃないお兄様はすぐ帰れるんだから、私はしばらく滞在よ!」
まぁ、一度言ってみたかったし、頭冷やして、今後のこと考えるには丁度いいかもしれないわ。
あ!クラウス様に意見聞かないで勝手に決めちゃった。
「ククラウス様、えーっとお見苦しい所お見せしてすいません。ラグラン皇国に行っても構わないですか?」
「………。」
「クラウス様?」
「ああ、断れない案件だろう。できるなら、私も同行したいが向こうはレティたちだけがいいだろうし…ルーカス殿と行ってくるがいい」
「クラウス様、ありがとうございます。妹がご迷惑かけます。では、支度もありますので私はこれで失礼します。」
兄を送り姿が見えなくなるとクラウス様が、
「レティ、必ず、帰ると約束してくれないか?そんなこと言う資格は私には無いのだが……お願いだ。」
?なぜそんなこと言うんでしょう?
「帰ってきますよ、もちろん、今はここが私のお家ですから」
そういうとクラウス様は嬉しそうにありがとうと言って私の頬を撫でた。
撫でられた頬が熱い……。
2日後、王宮に迎えが来ていると呼び出された。……なぜ、王宮?
「今更だが、少し歩み寄ってもらえないか?」
「歩み寄る?どう言うことですか?」
何を言っているのか意味がわからなかった。
「本当に今更だが、可能なら、夫婦としてやり直したい。契約を辞めたい、いや、取り消したい」
益々わからない
「やり直しの意味がわからないんですが、契約を取り消すってことは離婚したいって事ですか?」
「違う、離婚は絶対したくない、本当の夫婦になりたいんだ」
突然どうしたんだろう?なぜ、そんな辛そうな顔をするの?
「本当の夫婦?なんですかそれ?……本当の夫婦ってなんですか?私の両親のように?そんなの無理ですよ!そもそも私たちの間に愛はないのですから、」
わかりきった事なのに、はっきり言葉にするとなんか虚しい…
「…ティアには……愛はないか…当然だよな….…わかっていたが、ティアの口からその言葉を聞くのは……かなり…こたえるな。……俺は…俺は…ティアが好きだ!愛してる。初めて会ったの時からずっと惹かれてた結婚してからどんどん好きになって……いつの間にか愛していた。ティアに出会う前の俺は女性に不誠実だったのは事実だが、結婚してからずっと、ティアを…ティアだけを見ていた、この気持ちだけは信じて欲しい。」
「………私は…私は…」
あまりに突然すぎて頭ぐちゃぐちゃだ…、今まで、そんなこと考えた事ないしそういう相手としてみてないし、女性関係除けばいい人出し凄く有能な人だとは思うけど……けど……私は。
「…突然で驚いているだろうが、ほんの少しでもいい俺のことを1人の男として見てくれないだろうか?返事は急がなくていい俺を見て向き合って欲しい。そして、嫌いなところがあったら、言ってくれ必ず直すからお願いだ、俺から逃げないで避けないで欲しい。」
懇願するように告白された。
屋敷に戻り真っ直ぐ部屋に向かいアンナに着替えと湯浴みを手伝ってもらった。いつもと様子の違う私を心配してくれたが何も答えられず、この後1人になりたいからと下がってもらった。
1人になると、クラウス様に言われた言葉が何度も脳裏をよぎる。…“愛している“…
……私には愛される資格はない…神聖な結婚を安易に雇用契約などというお金に変えた…神殿で愛もないのに愛を誓った。
そんな私は…たくさんの人を欺いていた、偽物の夫婦のくせに多くの人に褒められ、いい気になってた。可愛がってくださる王妃様も欺いてるそんな私は最低の人間だ、今更ながら、自分のしてることが怖くなった。このままじゃダメだ。
どんどん落ちていく…無性にお母様に会いたくなった。
お母様はこんな私にガッカリするだろうなぁ、常に愛する方と添い遂げなさいと言っていたから……。
翌朝、クラウス様は泊まりがけの仕事で10日留守にするから、自由に好きなことするといいと言ってスルリと私の頬を撫でて仕事に向かった。
その後ろ姿を見つめ、どう接していいかわからなくなってたので正直ホッとした反面しばらく家を空けると言われ胸がツキリといたんだ。
クラウス様が留守の間、どうすればいいのか、どうすべきか考えてもたどり着く答えは見つからなかった。あっという間に日々は過ぎ、明日帰るとクラウス様から連絡が入ると同時にお兄様から、明日の夕刻に伺うと手紙がきた。
翌日の昼にクラウス様が返ってきた。
少しお疲れのようだったが、私は夕刻に兄が訪ねてくることを伝えた。
「クラウス様、お仕事から戻ったばかりでお疲れでしょうが、急で申し訳ありませんが、今日は私だけでなくクラウス様にもお話聞いてもらいたいそうなんです。兄に会っていただけますか?」
「ええ、もちろん構いませんよ?」
「ありがとうございます。用向きは何かわからないのですが、早急に話があるから会いたいと申してまして…」
「そう…ですか…では夕刻に合わせ支度しましょう」
あまりお顔の色が良くないみたいだけど、大丈夫かしら?
「あの、お加減がお悪いのではないですか?無理なさらず、今回の訪問は断りましょうか?」
「いや、問題ない、少し寝不足なだけだ、時間まで少し寝んでくるよ」
そういうとクラウス様はご自分の部屋に向かった。
夕刻のなり兄が到着した。
「お忙しい中お時間いただきましてありがとうございます。妹共々お世話になってます。領地の件でもお力添え頂いてお世話になってばかりで本当にありがとうございます。」
「いや、こちらこそ、中々お会いできず、また何かありましたら、遠慮なく言ってください」
「お兄様、お元気そうね、お顔が見れて嬉しいわ」
「レティアこそしばらく見ないうちに随分綺麗になったね!クラウス様のおかげかな」
笑顔で褒められたが、今は複雑な心境だわ。
「…ええ、そうかも」
「レティ、ルーカス殿をサロンにご案内しよう」
兄を連れ一緒にサロンに向かった。アンナにお茶の用意をしてもらい一息ついた所で兄が話を切り出した。
「レティ、先日王家主催の夜会に参加した時ラグラン皇国の皇帝陛下にお会いしたんだろう?」
「ええ、お会いしたわ、流石に皇帝陛下の参加のことは噂に疎いお兄様の耳にも入ったのね」
「いや、そうじゃなくて……これだよ」
兄は一通の手紙を出してきた。
「こ、これは、嘘!」
明らかに高級な紙に金の蝋印が押してあるその紋章はラグラン皇国の紋章双頭竜
「驚いたよ!突然向こうの従者が手紙を持ってきて、受け取る時手が震えたよ!中読んでもっと震えたけど、読んでみてくれないか?一体何したら、こうなるんだ?レティ」
何って、ちょっと話して、ダンスしただけよ。
「!!……お兄様……兄弟で招待しますって、しかも迎えをよこすって、王国通しての正式な招待で、お兄様は領地経営があるから7日間ほどで私は皇妃様のお相手して欲しいからしばらく滞在して欲しいって、……明後日~!!確かに招待するとは言ってたけど、こんなに早くだなんて、」
く、口が乾くゴクリとお茶を飲んで落ち着こう……落ち着かない。
「レティア、一体どうなってる?俺、無理だよ、レティア責任持ってお前だけ言ってこい!」
「何言ってんのよ!拒否は許されないのよ!こうなったら、いくのよ、お兄様、いいじゃないお兄様はすぐ帰れるんだから、私はしばらく滞在よ!」
まぁ、一度言ってみたかったし、頭冷やして、今後のこと考えるには丁度いいかもしれないわ。
あ!クラウス様に意見聞かないで勝手に決めちゃった。
「ククラウス様、えーっとお見苦しい所お見せしてすいません。ラグラン皇国に行っても構わないですか?」
「………。」
「クラウス様?」
「ああ、断れない案件だろう。できるなら、私も同行したいが向こうはレティたちだけがいいだろうし…ルーカス殿と行ってくるがいい」
「クラウス様、ありがとうございます。妹がご迷惑かけます。では、支度もありますので私はこれで失礼します。」
兄を送り姿が見えなくなるとクラウス様が、
「レティ、必ず、帰ると約束してくれないか?そんなこと言う資格は私には無いのだが……お願いだ。」
?なぜそんなこと言うんでしょう?
「帰ってきますよ、もちろん、今はここが私のお家ですから」
そういうとクラウス様は嬉しそうにありがとうと言って私の頬を撫でた。
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