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12 兄にバレた
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~ルーカス~
俺は皇帝陛下の話を聞いて、その内容に処理が追いつかず、脳内が大渋滞していた。
母が皇女でレティアも皇女?……皇帝陛下が伯父で……皇族と親戚……公爵とも親戚?になるよな……??ふと、疑問に思った。
「陛下、あの…」
「陛下ではなく伯父と呼べ!我らはルーカスの叔父ぞ!身内ではないか!」
た、確かに伯父だし親戚だが、皇帝陛下だぞ!いきなり皇族と、身内って……しかも伯父と呼べと言われて………呼ぶしかない…のか…。
「……お、伯父上、レティアはグランハム公爵の妻、公爵家に籍を置いてますが、母のように結婚していてもラグランの皇女となるのでしょうか?」
「いや、レティアは公爵家から籍を抜いてもらう。ルーカスはレティアの婚姻に至る経緯を知っておるか?」
経緯?なぜそんな事を?
「ええ、先触れのなく突然、公爵が我が家を尋ねて来られ、その日にレティアに結婚を申し込んで来ましたが、初対面でしかも社交デビューさせてない相手をなぜと疑問を感じ最初はお断りしたのですが、レティアが公爵と2人で話したいと申しまして、話をさせたら、気が合ったから、結婚すると言い出してレティアはそのまま5ヶ月後に結婚しましたが……」
「実はレティアの結婚は契約結婚、白い結婚だ。」
「はっ?契約結婚?どういう事ですか?」
「当時レティアは公爵の様子から瞬時に通常の結婚申し込みではない事に気づき、それを逆手に契約の話を持ちかけた。公爵は自分のプライベートに干渉しないお飾り妻を求めていた。レティアは完璧なお飾り妻を演じる代わりに伯爵家の後ろ盾を求め、雇用契約書を作り2年更新制とし、お互い合意の上白い結婚をした。」
「はっ?なんて馬鹿な事を………なぜそんな…私のせいか……私が不甲斐ないばかりにレティアにそんな事させてしまったのか…。」
ダントン領の混乱を立て直す事で手いっぱいになり気づけなかったのか……両親の死を理由にはできないが…私の力になりたかったのだろうが、なんて馬鹿な事を、
「幸いと言っていいのか白い結婚だった故、婚姻無効の手続きが取れる。レティアの醜聞に成らぬように此度の婚姻は、ラグラン皇国皇帝陛下からの依頼により王命にて皇女を守る為の措置であり本当の婚姻関係ではないと周知させて、離籍後、正式にラグランの皇女として皇族に籍を移す。既に国王には親書にて伝えてある。とはいえ正式に神殿に届けを出してあるので白い結婚である婚姻無効の手続きは公爵とレティア双方のサインが必要になる。
お前達は正式に我の甥と姪であると公式に発表される、さすれば伯爵家の後ろ盾は我れとなる、レティアはこれ以上くだらん奴と婚姻を継続する必要はなくなる。このまま皇国に留まり愛する者と出会い幸せになってもらいたい。公爵のような女に不誠実は奴は要らん!誠実でレティア唯1人を大切にする者と添い遂げて欲しい。」
確かにそうだな、これ以上レティアに犠牲になって欲しくない。よく考えれば気づけたのに、父のような一途な人と巡り逢いたいと言っていたレティアが数多くの浮名を流すクラウス様を選ぶだなんてあり得ないことに、手紙を鵜呑みにして幸せなんだと勘違いしてたなんて自分が情けない。
「ルーカス、婚姻無効の手続きの話はお前からしてやれ!我よりも兄から話たほうがよかろう。レティアから承諾を得たら、その後は我に任せてもらう、お前も伯爵領の仕事もあり大変であろうが、頼むぞ!」
「はい、明日にでも話します。こういう事は早い方がいいですから、教えてくださってありがとうございます。きっと私は気づけませんでしたから。」
恋愛結婚で結ばれた両親を見て育ったレティアがまさか、こんな結婚をしてしまうだなんて、させてしまったのか……。
「ルーカス、気に病むな我もビビアンの事を知ったのは最近で、葬儀にも参列出来ずすまない。知っておればレティアにこんな事させずにすんだやもしれぬ、ビビアンの死を知った後、お前達の事が気になり調べたらレティアが結婚していてその相手は仕事は優秀だが女関係が良くない、調べたら王に腰の落ち着かなさを咎められ、結婚をせっつかれ、それから逃れる為に僅か17の少女と契約結婚などとふざけた事してくれた。そんな奴から一刻もはやくレティアを解放してやらねばならぬ。ルーカス頼んだぞ!」
レティアを伯父に任せて私は部屋に戻り、1年以上もレティアの時間を奪ってしまったのかと、自責の念に駆られながら、1人ベットで静かに目を閉じた。
俺は皇帝陛下の話を聞いて、その内容に処理が追いつかず、脳内が大渋滞していた。
母が皇女でレティアも皇女?……皇帝陛下が伯父で……皇族と親戚……公爵とも親戚?になるよな……??ふと、疑問に思った。
「陛下、あの…」
「陛下ではなく伯父と呼べ!我らはルーカスの叔父ぞ!身内ではないか!」
た、確かに伯父だし親戚だが、皇帝陛下だぞ!いきなり皇族と、身内って……しかも伯父と呼べと言われて………呼ぶしかない…のか…。
「……お、伯父上、レティアはグランハム公爵の妻、公爵家に籍を置いてますが、母のように結婚していてもラグランの皇女となるのでしょうか?」
「いや、レティアは公爵家から籍を抜いてもらう。ルーカスはレティアの婚姻に至る経緯を知っておるか?」
経緯?なぜそんな事を?
「ええ、先触れのなく突然、公爵が我が家を尋ねて来られ、その日にレティアに結婚を申し込んで来ましたが、初対面でしかも社交デビューさせてない相手をなぜと疑問を感じ最初はお断りしたのですが、レティアが公爵と2人で話したいと申しまして、話をさせたら、気が合ったから、結婚すると言い出してレティアはそのまま5ヶ月後に結婚しましたが……」
「実はレティアの結婚は契約結婚、白い結婚だ。」
「はっ?契約結婚?どういう事ですか?」
「当時レティアは公爵の様子から瞬時に通常の結婚申し込みではない事に気づき、それを逆手に契約の話を持ちかけた。公爵は自分のプライベートに干渉しないお飾り妻を求めていた。レティアは完璧なお飾り妻を演じる代わりに伯爵家の後ろ盾を求め、雇用契約書を作り2年更新制とし、お互い合意の上白い結婚をした。」
「はっ?なんて馬鹿な事を………なぜそんな…私のせいか……私が不甲斐ないばかりにレティアにそんな事させてしまったのか…。」
ダントン領の混乱を立て直す事で手いっぱいになり気づけなかったのか……両親の死を理由にはできないが…私の力になりたかったのだろうが、なんて馬鹿な事を、
「幸いと言っていいのか白い結婚だった故、婚姻無効の手続きが取れる。レティアの醜聞に成らぬように此度の婚姻は、ラグラン皇国皇帝陛下からの依頼により王命にて皇女を守る為の措置であり本当の婚姻関係ではないと周知させて、離籍後、正式にラグランの皇女として皇族に籍を移す。既に国王には親書にて伝えてある。とはいえ正式に神殿に届けを出してあるので白い結婚である婚姻無効の手続きは公爵とレティア双方のサインが必要になる。
お前達は正式に我の甥と姪であると公式に発表される、さすれば伯爵家の後ろ盾は我れとなる、レティアはこれ以上くだらん奴と婚姻を継続する必要はなくなる。このまま皇国に留まり愛する者と出会い幸せになってもらいたい。公爵のような女に不誠実は奴は要らん!誠実でレティア唯1人を大切にする者と添い遂げて欲しい。」
確かにそうだな、これ以上レティアに犠牲になって欲しくない。よく考えれば気づけたのに、父のような一途な人と巡り逢いたいと言っていたレティアが数多くの浮名を流すクラウス様を選ぶだなんてあり得ないことに、手紙を鵜呑みにして幸せなんだと勘違いしてたなんて自分が情けない。
「ルーカス、婚姻無効の手続きの話はお前からしてやれ!我よりも兄から話たほうがよかろう。レティアから承諾を得たら、その後は我に任せてもらう、お前も伯爵領の仕事もあり大変であろうが、頼むぞ!」
「はい、明日にでも話します。こういう事は早い方がいいですから、教えてくださってありがとうございます。きっと私は気づけませんでしたから。」
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