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救済
しおりを挟む「わぁ~栄人クンナンパされてんじゃん!ウケル~」
全くウケねぇわ。
「って、この声は……」
「そう!みんなのアイドル颯くんでーすっ!」
ノリノリできゃぴっと舌をペロッと出して自己紹介したのは生徒会会計。なんでこんなとこにいるんだ、マジで。
「僕もいるよ!」
腰にいつもの衝撃が走り、ギュッと抱きしめられる。これは瑠季か…ってことは生徒会全員集合か?
「颯君とゆかいな仲間たちでーす。」
そう言った会計の後ろにはいつものメンバーがいた。プラスで輝樹先輩も。本当にこの人達仲良いんだな。
「おいおい、俺たちを何無視してくれてんだよ。」
モブAが生徒会のいきなりの登場に怒りだす。と言うより自分たちよりカッコいい人たちが来て焦ってるんだろう。
「悪いな、こいつにはもう先約があるんだ。他をあたってくれ。」
会長が俺の前に出てモブABCにそう言うとそそくさと去っていってしまった。会長は後ろ姿までイケメンだな。
「栄人君心配しましたよ。何もされていませんか?」
「はい、大丈夫です。ありがとうございます。」
生徒会と風紀委員長の層々たるメンバーにお礼を言う。
「じゃあ、俺用事あるんで!皆さんも楽しんでください!」
そう言ってお目当ての海の家に急ぐ。マジで助かったな~生徒会の人たちには助けられてばかりだな…遅くなったし2人とも心配してるかな…
「あ~あ、行っちゃった。でも、あれは目に毒だね~」
栄人が去っていったあと、一緒に遊ぼうと思っていた面々はシュンとなりつつ、さっきまでの栄人の姿を思い出してわいわいと話始める。
「ほんとに!パーカーでちょっと隠れてるのがまたエロい!僕思わず雄っぱい触りそうだったよ~あ、触っておけばよかった…」
瑠季の見た目にそぐわないおやじ発言に全員の鋭い視線が突き刺さるが、当の本人は気にしておらず先ほどまで自身の腕の中にあった温かみを思い出してニヤニヤしている。
「お顔も綺麗ですが、控えめでもしっかりと付いている筋肉で均等の取れた身体…身体までもあんなにキレイとは、私も魅入ってしまいました。」
各々が自分と栄人との交わりを想像してゴクンと生唾を飲み込む。
先ほどから発言のない風紀委員長はあの白い肌に自分の印いっぱいにしたら自分の欲求は満たされるのだろうか…と風紀乱しまくりな考えが頭をグルグルと回っている。もはや、この場にこの者達の溢れる欲求を止める人はいない。
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