【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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謎メン

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無事お目当てのイチゴのかき氷を買ってパラソルに戻る。

「ごめん、遅くなった。」
「ほんとにな!心配したんたぞ。」
「まぁ、色々あってナンパされてた。」
「っほぁ!?その話詳しく!!あてっなんだよ徹~叩くことねぇじゃん!」
「うるせぇ、変態は黙ってろ。栄人大丈夫なのか?何もされてないか?やっぱり俺も一緒にいっとけばよかった…」
「…変態って…変態って言わなくても……」

変態の尊とは違ってめちゃくちゃ心配してくれている徹はズーンと交換音が付きそうなほどしょげてる。

「大丈夫だ、会長たちが来てて助けてくれたから。」

その姿が可愛かったけど心配してくれてるから、少し申し訳なくなって明るい声でそう伝えると一層徹のテンションが下がった。なんでだ?

「え、なになに?その話めっちゃ面白そうじゃん!」

尊は目に見えてテンション爆上がりしている。
なんも面白くねぇよ、俺の貞操の危機だったんだぞ。

「なんも面白くねぇよ。それより昼飯、買いに行こうぜ。」

「え、栄人かき氷食べてんじゃん。それに俺もうちょっと後でもいいし、その話聞きたい!」

「じゃあ、当人の僕が教えてあ・げ・る♡」
「ふわぁぁぁぁぁ!な、せせ生徒会!」

「うげぇぇ、声が可愛くない~マイナス10点。」
「悪役っぽくてなんか変だなぁ、マイナス10点。」
「驚き方がわざとらしい、マイナス10点。」
「うーん、好みじゃないのでマイナス10点。」
「全体的に残念、マイナス10点。」
「とにかくキモイ、マイナス50点。」

「すごいな尊、マイナス100点で退場じゃん!」
「嬉しくないわ!って風紀委員長まで何ノリノリでやってんですか!ってかなんのシステム!?栄人それ何の拍手!?」

瑠季が尊の耳元で呟いたせいで汚い声…じゃなかった尊の喘ぎ声が響いた。
俺と徹は尊の奇声を聞き飽きるほど聞いたことがあるため何も思わなかったけど皆がマイナスをつけるほど汚い声なんだな。(ツッコむのはそこじゃない)

会長たちの華麗な連携プレーに拍手を送ってしまった。

「そんなことより会長たちはなんでここにいるんですか?」

「そんなことより…………」

「あぁ……あの、その…だな。」

「折角なので栄人君たちと遊びたいなと思ったんですよ。」

あぁ、女神様は炎天下でも清々しいほどに神々しい。悠希先輩の周りだけマイナスイオン飛んでるわ、絶対。

「それはいいアイデアっすね!ぜひぜひ!」

尊め、さっきまで砂浜にのの字書いてたくせに立ち直り早っ!現金な奴だな。

「俺もいいですけど…徹は良いのか?」

あ、悪い聞き方をしてしまった。こんな状況じゃあ断りたくても断りにくいよな…

「あぁ、俺も別にいいぜ。」

表情を変えずに賛同した徹だけど、あとで謝っておこう。もともと世話焼きだけど一匹狼をしていたくらいだから人と関わるのはそんなに得意じゃないんじゃないかと思う。

「俺、お昼買ってくるわ。徹も一緒に行こうぜ。」

とりあえず謎メンになった輪から脱して謝ろうと思い、適当な理由をつけて徹を誘う。
色々と揉めはしたけど徹とお昼ごはん調達係になったから一緒にさっき行った海の家に向かう。



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