【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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ごめん

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「俺と一緒にって、俺に何か言いたいことがあるのか?」

徹にそう切り出されて、お見通しかと思う。何を言いたいかまでは分かってないけどって感じかな。
何はともあれは前に謝っておいた方が良いよな。

「それがその~さっきのことでさ、断りにくい聞き方してしまったと思って…ごめん。」

そういうと何のことか分からないというような顔をしたから、さっきのやり取りを詳しく掘り返して伝える。

「なんだ、そんなこと気にしてたのか?別に気にしなくても大丈夫だ。俺は栄人がいたら楽しいから気にしないでくれ。」

俺がいたら楽しい…それって遠回しに告白されたみたいに聞こえて顔がほてる。徹はそんなつもりはないんだろうけど…

「それなら良かった。でも、嫌なことは嫌ってちゃんと教えてほしい。俺気づかない間に傷つけてたとか嫌だからさ。」

そう、自分の気づかないうちに無意識に人を傷つけることがある。どんな言葉でも人によっては凶器になりうるのだから。そんなことで仲違いとかしたくないし…

「あぁ、分かった。でも、そんなに気にしなくても大丈夫だと思うぞ。栄人が友達を大切にしているのは分かるから。」

徹の初めて見るへにゃりと表情を崩した顔は、俺のことが大切だと言われているようで心臓に悪い。

「そ、っか…ありがとう。」

それきり会話はほとんどなかったが、居心地のいい沈黙が続いた。

徹の隣は静かでゆっくりとした時間が流れてて、気持ちがいい。尊とふざけた話をするでもなく、生徒会の人たちと話すような世間話もないけど、なんとなく俺のことを考えてくれているような感じがする。話しにくいとかそういうのではなくて…表現が難しいな。でも、落ち着くんだよな。なんだろ?都会から田舎のおじいちゃん、おばあちゃん家に里帰りした感じ?良い感じの例えが思い浮かばないが…

何はともあれ海の家で焼きそばやらたこ焼きやらを大量買いしてパラソルに戻る。

「おか~遅かったねぇ。」

尊がニヤニヤしながら聞いてくるが、お前が考えているようなことは何も無い。

「海の家遠いからな。さ、お腹すいたし早く食べよう。」

サラッと流して会話を進める。
かなりの量あった食べ物たちはみんな謎メンのお腹の中に…さすが男子高校生なだけあって食べる量が凄い。みんなの胃はブラックホールか何かか?

そんなこんなで残さずきっちり食べた後は遊びタイムだ。
因みに俺はパラソルの下で涼む予定。






だが、その後予定は未定と言うことを嫌でも知る羽目になるとは思いもしなかった。






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