【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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塗り塗り

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「ではでは、日焼け止め塗りは勝者の特権なので皆さま早急にパラソルから離れますようお願いします!」

未だに審判?司会?の様な事を続けている尊に促され、パラソルの下は俺と悠希先輩だけになってしまった。
今、俺はらしくもなく変に緊張している。

「では、栄人君日焼け止め塗りますね。」

なんか悠希先輩が塗りますねって言ったらエロく感じるのは俺だけ?

「あ、はい。お願いします。」
そう言って悠希先輩に背中を向ける様にうつ伏せになる。緊張からか、肩や身体全体に力が入るのは仕方がないと思う。

優しく悠希先輩の手が俺の背中に触れる。思ったより冷たい手と、優しいタッチにこそばゆさを感じる。

「んっ、ちょっと先輩、くすぐったいので強めにお願いしてもいいですか?」

「あぁ、すいません。あまりにもキレイな肌なので傷つけそうで怖くて…」

いや、男の俺の肌がきれいって、ないと思うけどなぁ。悠希先輩の方がよっぽどキレイでしょ。

「ありがとうございます?でも、気にせずじゃんじゃん塗ってください。」

「分かりました。」

あ、なんか命令みたいになったかな?先輩は気にする様子もなかったため、俺も気にせず黙る。

何を話したらいいのか分からず、沈黙が続く。

その間にも先輩の手は首筋から背中、腰の方へ移動しており、会話がなくて気を逸らす物がないからか手の動きを意識してしまう。

もともと、擽りとかにも弱いから脇腹や腰あたりを手が彷徨うとビクッと反応してしまう。
先輩が何も言わないから俺が何か言うのもな…と思ってピクピクする身体と声を出来るだけ抑える様に手を口に当てて身をよじってくすぐったさを外に出そうとする。効果があるか分からないけど…

「栄人君、足も塗りますね。」

「ひゃっ、はいっ…」

い、今声上ずったー!!絶対バレたよね?変に思われた?大丈夫かな??

俺の心配をよそに、今度は足元に移動して日焼け止めを伸ばしている先輩。
絶対バレてるのに先輩が何も言わないから、何を考えてるのかわからず恥ずかしくなる。俺今先輩の顔見れない……

恥ずかしさとくすぐったさで、状況把握ができず、海パンの中の足の付け根まで手が入っているということに気づかない。

「栄人君…気持ちいい?」

耳元でそう呟かれると、くすぐったさがだんだんと気持ちよさに変っていくように感じる。
足の付け根、お尻あたりからゾクゾクッと何かが身体を走って、全身に力が入る。その反動で足先と背中が反るのを感じる。

「っひ!ぁ……」

え、なに…今何が起きて…
いきなりの甘い痺れに頭が真っ白になる。

「いいですよ…もっと私の手を意識して…」

甘い声が耳から頭に響く。
もっと、聞いていたい……

「クスッ、じゃあ今度は上半身をしましょうか…」

「っぁ、ふぁい…」



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