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フラグ建築士
しおりを挟むなんで、なんでみんな告白を断られても諦めないんだ?反対にやる気が出て来たとばかりに、吹っ切れた顔をして…
これで良かったんだろうか…と自問自答する自分がいる。
そんな中でテストの結果が廊下へ張り出される。
「はーい栄人、また一位ですねー。」
流れ作業のように俺に順位を見てから自身の名前を探す尊。徹は自分のことのように喜んでくれていて、うん可愛い。
「ふわああぁぁぁぁぁ!!!俺が…俺が100位以内に入ってるー!」
自分で頑張ったくせに、驚いている尊。驚くのは良いけどそんな声出して爽やかさの欠片もないけど、キャラ設定大丈夫?
「まーた、栄人君に負けたー…今回はちょっと自信あったのにー」
ブーブー言いながら俺の腰に抱き着いてくるのは瑠季。今回も2位だったらしく、悔しいのだと。
ちょうど下を見ると良い位置に頭があって、ポンッポンッっと撫でるとスリスリと手にすり寄って来る。
「…僕も先輩たちに負けてられないし……」
「?瑠季なんか言った?」
「ううん、何もーやっぱり悔しいなぁって!」
「ふふ、次も楽しみにしてる。」
「あー、余裕そうな顔!次は勝つからねぇ?」
瑠季とほんわかする会話を繰り広げる。
そんな様子を宗也は少し後ろで見守っている。宗也も入ったらいいのにな。まぁそういうタイプじゃないんだろうけど。
そういう宗也は3位。うん、さすが生徒会と言うべきか。
「ほら、お前ら自分の順位確認したら教室戻れ~」
担任の声が聞こえて、その場を退散する。
まぁテスト期間中、色々あったけどとりあえず順位が維持できたみたいで良かった。
これで心置きなく2年生になれる。もちろん、みんな一緒に。
「このテストが終わったら三年生は卒業式の練習に入る。お前たち一年も一応出るからな、何回か練習はすること覚えておけ。」
ホームルームの時間、担任の口から出たその単語に寮長がいなくなるのがいよいよなんだと改めて感じる。
来年には会長たちが卒業になるんだよな~
そしてその次は俺たちの年。そう考えると高校生活なんてあっという間だな、何てジジィ臭いこと考えてるとホームルームが終わり、授業が始まる。
今日は何もなく終わると思ってた…それがフラグを立てていたとも思わず……
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