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16.レイモンドさんの誤解を解きたい(ルカ視点)
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あの日、以降レイモンドさんと大魔王様の親しい姿を見ていて僕はとても優しい気持ちになっていた。
大魔王様って恋愛とか全然興味がない恐ろしい存在だと思っていたけど、大好きな人がいて、恋しているとわかればこれは応援しなければいけない。そしてふたりをラブラブにして僕は、無事に童貞卒業チャレンジチャンスを得るのだ。
「ルカ、こっちへこい」
「はい、どのような雑用をいたしますか??」
大魔王様に手招きされて、近づいていくと何故かとても怖い顔をしている。ヒッっ喉から声が出てしまうが、とりあえず何か用事なのだと考えて、必死に笑顔を張り付ける。
(大魔王様も人の子。大好きな人がいる人間の子。決して悪魔の化身ではない、化身に見えても違うから)
心の中で呪文のように唱える。すると、どうだろう多少心が落ち着いてきた。そんな僕に大魔王様がそれを差し出した。
「あの……これは??」
「指輪だが??」
意味が分からないという顔をされているが、こちらこそ全く意味がわからない。なんでこの人は僕に指輪を差し出しているのか?それも最愛のレイモンドさんの前で……。
「何故、これを僕に渡すのですか??」
「お前に似合うと思ったからだ」
大魔王様、それアウトです。レイモンドさんの顔みていよ、あれなんか薄笑いしているけど、多分彼の顔立ちがそう見えるだけだ。すごく悲しんでいるはずだ。
(ああ、そんなこと間違っても恋人の前で行ってはいけない、僕が正さないと!!)
「だめです、大魔王様。それは頂けません」
毅然とした態度で断る、そうすれば僕と大魔王様に何かあるとレイモンドさんに疑われたり嫉妬される心配もない。
「なぜだ?俺が、お前は嫌いなのか」
「好きとか嫌いじゃなくって倫理に反します」
そう、貴方には最愛の恋人がいる。それなのに、僕に浮気みたいに物を与えたりしてはいけない。
「倫理……確かに、問題はあるかもしれないが……」
言葉に詰まった大魔王様をレイモンドさんも見つめて……ん?あれ、なんか口パクで僕に言っている??
必死に口を読み解いてみると。
「ダメっス、そんなこといったら辺境伯様が再起不能になる」
といっている。どうして僕にそう言われて再起不能になる……あ、倫理、倫理って同性愛を否定してって思われたかも、これはまずい。
「ち、違います。同性愛に僕は偏見はありません。ただ……」
「いいんだ、無理しないで構わない。そうだな、俺は気持ち悪かったな、すまない」
そう悲し気に告げて、大魔王様が去っていった。指輪だけその場に置き去りにして……。その姿に何故か酷く罪悪感を感じた。
大魔王様って恋愛とか全然興味がない恐ろしい存在だと思っていたけど、大好きな人がいて、恋しているとわかればこれは応援しなければいけない。そしてふたりをラブラブにして僕は、無事に童貞卒業チャレンジチャンスを得るのだ。
「ルカ、こっちへこい」
「はい、どのような雑用をいたしますか??」
大魔王様に手招きされて、近づいていくと何故かとても怖い顔をしている。ヒッっ喉から声が出てしまうが、とりあえず何か用事なのだと考えて、必死に笑顔を張り付ける。
(大魔王様も人の子。大好きな人がいる人間の子。決して悪魔の化身ではない、化身に見えても違うから)
心の中で呪文のように唱える。すると、どうだろう多少心が落ち着いてきた。そんな僕に大魔王様がそれを差し出した。
「あの……これは??」
「指輪だが??」
意味が分からないという顔をされているが、こちらこそ全く意味がわからない。なんでこの人は僕に指輪を差し出しているのか?それも最愛のレイモンドさんの前で……。
「何故、これを僕に渡すのですか??」
「お前に似合うと思ったからだ」
大魔王様、それアウトです。レイモンドさんの顔みていよ、あれなんか薄笑いしているけど、多分彼の顔立ちがそう見えるだけだ。すごく悲しんでいるはずだ。
(ああ、そんなこと間違っても恋人の前で行ってはいけない、僕が正さないと!!)
「だめです、大魔王様。それは頂けません」
毅然とした態度で断る、そうすれば僕と大魔王様に何かあるとレイモンドさんに疑われたり嫉妬される心配もない。
「なぜだ?俺が、お前は嫌いなのか」
「好きとか嫌いじゃなくって倫理に反します」
そう、貴方には最愛の恋人がいる。それなのに、僕に浮気みたいに物を与えたりしてはいけない。
「倫理……確かに、問題はあるかもしれないが……」
言葉に詰まった大魔王様をレイモンドさんも見つめて……ん?あれ、なんか口パクで僕に言っている??
必死に口を読み解いてみると。
「ダメっス、そんなこといったら辺境伯様が再起不能になる」
といっている。どうして僕にそう言われて再起不能になる……あ、倫理、倫理って同性愛を否定してって思われたかも、これはまずい。
「ち、違います。同性愛に僕は偏見はありません。ただ……」
「いいんだ、無理しないで構わない。そうだな、俺は気持ち悪かったな、すまない」
そう悲し気に告げて、大魔王様が去っていった。指輪だけその場に置き去りにして……。その姿に何故か酷く罪悪感を感じた。
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