51 / 99
51.真実02
しおりを挟む
「どこから話すべきか……ルカ。お前はルカだ。ルキウスかといわれたらそうでもあり、違うともいえる」
その言葉に首を傾げるルカ。当たり前だ。けれどどこから説明するか迷いながらも俺はルカに事実をありのままに話すことにした。
「ルカという名前はお前が望んだものだ。元々妖精の目を持っていたため、その力を恐れた我が国が、フルー公国と交渉し、赤ん坊のうちから人質として閉じこめられていた。そして、その閉じこめられた場所にアクアマリン伯爵家のルカが時々遊びにきていて、ふたりは友人になったけれど、城から出ようとしたので脱出防止装置が作動してしまい、アクアマリン伯爵家のルカは大けがを負って記憶喪失になった」
「……その本物のルカは今どこに……」
「今は新しい身分を貰っている。その家で立派な嫡男として生活しているそうだ。そして、何故お前がルカになったかと言うと……あの日、アクアマリン伯爵のルカを殺してしまったと勘違いしたお前は自身がルカだと思い込むことでアクアマリン伯爵のルカを殺した罪悪感から逃げようとした。その結果、目を覚ましたお前は完璧にルカになりきっていた。大切な人質であり強い力を持つお前を管理するために、アクアマリン伯爵家のルカが人質を逃がそうとした件を罪に問わない代わりに、王命でアクアマリン伯爵家はお前をルカとして引き取り、代わりに本物のルカは入れ替わりに他家の養子をなった」
俺の話に、アクアマリン伯爵のルカが生きていたという事実にルカは涙を流している。天使の瞳からこぼれているその真珠のような美しい涙、思わず見惚れてしまう。
(ああ、抱きしめてあげたい、なぐさめてあげたい……)
しかし、それは全てを話してからだ。
「確かにお前はアクアマリン伯爵家のルカと入れ替わったけれど、それは不幸な事故が原因で何もお前は悪くない。むしろ悪いのは全てを隠匿していたこの国の王族、そして何も知らないお前に嫌がらせをしたアクアマリン伯爵家だ。そして、フルー大公の息子であるということは今伸びているシオンと兄弟で間違いないし、そちらでお前の名前がルキウスなら、お前はルカでありルキウスであるということになる」
「ルカでありルキウス……うっ、頭が……痛い」
その場に倒れそうになるルカを俺は支えて抱きしめる。
「すまない。俺もこのことは知らなかった。伯父である王から聞いて知った。けれどルカに王族がしたことは許されないし、その王族の血を引いている俺のこともルカは許さないで構わない」
ルカがずっと好きで、今も好きだ。けれどその最愛の人を不幸にした原因を作った一族の俺がルカに許されるわけがない。シオン大公はふざけたことを言っていたが、ルカがどう思うかが重要だ。
そんな俺の瞳をルカの美しいアメジストが見つめる。そして、ゆっくりと口をひらいた……
「僕は……」
その言葉に首を傾げるルカ。当たり前だ。けれどどこから説明するか迷いながらも俺はルカに事実をありのままに話すことにした。
「ルカという名前はお前が望んだものだ。元々妖精の目を持っていたため、その力を恐れた我が国が、フルー公国と交渉し、赤ん坊のうちから人質として閉じこめられていた。そして、その閉じこめられた場所にアクアマリン伯爵家のルカが時々遊びにきていて、ふたりは友人になったけれど、城から出ようとしたので脱出防止装置が作動してしまい、アクアマリン伯爵家のルカは大けがを負って記憶喪失になった」
「……その本物のルカは今どこに……」
「今は新しい身分を貰っている。その家で立派な嫡男として生活しているそうだ。そして、何故お前がルカになったかと言うと……あの日、アクアマリン伯爵のルカを殺してしまったと勘違いしたお前は自身がルカだと思い込むことでアクアマリン伯爵のルカを殺した罪悪感から逃げようとした。その結果、目を覚ましたお前は完璧にルカになりきっていた。大切な人質であり強い力を持つお前を管理するために、アクアマリン伯爵家のルカが人質を逃がそうとした件を罪に問わない代わりに、王命でアクアマリン伯爵家はお前をルカとして引き取り、代わりに本物のルカは入れ替わりに他家の養子をなった」
俺の話に、アクアマリン伯爵のルカが生きていたという事実にルカは涙を流している。天使の瞳からこぼれているその真珠のような美しい涙、思わず見惚れてしまう。
(ああ、抱きしめてあげたい、なぐさめてあげたい……)
しかし、それは全てを話してからだ。
「確かにお前はアクアマリン伯爵家のルカと入れ替わったけれど、それは不幸な事故が原因で何もお前は悪くない。むしろ悪いのは全てを隠匿していたこの国の王族、そして何も知らないお前に嫌がらせをしたアクアマリン伯爵家だ。そして、フルー大公の息子であるということは今伸びているシオンと兄弟で間違いないし、そちらでお前の名前がルキウスなら、お前はルカでありルキウスであるということになる」
「ルカでありルキウス……うっ、頭が……痛い」
その場に倒れそうになるルカを俺は支えて抱きしめる。
「すまない。俺もこのことは知らなかった。伯父である王から聞いて知った。けれどルカに王族がしたことは許されないし、その王族の血を引いている俺のこともルカは許さないで構わない」
ルカがずっと好きで、今も好きだ。けれどその最愛の人を不幸にした原因を作った一族の俺がルカに許されるわけがない。シオン大公はふざけたことを言っていたが、ルカがどう思うかが重要だ。
そんな俺の瞳をルカの美しいアメジストが見つめる。そして、ゆっくりと口をひらいた……
「僕は……」
0
あなたにおすすめの小説
お兄ちゃんができた!!
くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。
お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。
「悠くんはえらい子だね。」
「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」
「ふふ、かわいいね。」
律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡
「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」
ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
人気俳優に拾われてペットにされた件
米山のら
BL
地味で平凡な社畜、オレ――三池豆太郎。
そんなオレを拾ったのは、超絶人気俳優・白瀬洸だった。
「ミケ」って呼ばれて、なぜか猫扱いされて、執着されて。
「ミケにはそろそろ“躾”が必要かな」――洸の優しい笑顔の裏には、底なしの狂気が潜んでいた。
これは、オレが洸の変態的な愛情と執着に、容赦なく絡め取られて、逃げ道を失っていく話。
僕に双子の義兄が出来まして
サク
BL
この度、この僕に双子の義兄が出来ました。もう、嬉し過ぎて自慢しちゃうよ。でも、自慢しちゃうと、僕の日常が壊れてしまう気がするほど、その二人は人気者なんだよ。だから黙って置くのが、吉と見た。
そんなある日、僕は二人の秘密を知ってしまった。ん?知っているのを知られてしまった?が正しいかも。
ごめんよ。あの時、僕は焦っていたんだ。でもね。僕の秘密もね、共有して、だんだん仲良くなったんだよ。
…仲良くなったと、そう信じている。それから、僕の日常は楽しく、幸せな日々へと変わったんだ。そんな僕の話だよ。
え?内容紹介が内容紹介になってないって?気にしない、気にしない。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
魔法使い、双子の悪魔を飼う
よんど
BL
「僕、魔法使いでよかった」
リュシーは宮廷専属の優秀な魔法使い。
人が寄りつけない程強い自身の力のせいで常に孤独なリュシーは、ある日何気なく街を歩いていた際に闇商人の話を聞いてしまう。貴重で価値ある''モノ''を高値で買い取る悪趣味な会が近くであるらしく気になったリュシーは其処で不思議な双子と出逢いを果たす。
本の見よう見まねで無償の愛を与え続けるリュシーに育てられた双子はいつしか胸の内に何とも言えない感情を抱く様になり...
独りぼっちだった魔法使いが出逢いを通して彼等と関係を紡いでいき幸せを知る微闇要素有りのBLファンタジー。
(※) 過激描写のある話に付けています。
*** 攻め視点
※不定期更新です。
※誤字脱字の報告助かるので嬉しいです。
※何でもOKな方のみ拝読お願いします。
扉絵
YOHJI@yohji_fanart様
(無断転載×)
モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた
マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。
主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。
しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。
平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。
タイトルを変えました。
前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。
急に変えてしまい、すみません。
魔王を倒した勇者の凱旋に、親友の俺だけが行かなかった理由
スノウマン(ユッキー)
BL
スラム育ちの二人は、スキルを得た事で魔王討伐に旅立つ勇者と彼の帰還を待つだけのただの親友となる。
勇者と親友の無自覚両片想いのじれったい恋愛の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる