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51.真実02
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「どこから話すべきか……ルカ。お前はルカだ。ルキウスかといわれたらそうでもあり、違うともいえる」
その言葉に首を傾げるルカ。当たり前だ。けれどどこから説明するか迷いながらも俺はルカに事実をありのままに話すことにした。
「ルカという名前はお前が望んだものだ。元々妖精の目を持っていたため、その力を恐れた我が国が、フルー公国と交渉し、赤ん坊のうちから人質として閉じこめられていた。そして、その閉じこめられた場所にアクアマリン伯爵家のルカが時々遊びにきていて、ふたりは友人になったけれど、城から出ようとしたので脱出防止装置が作動してしまい、アクアマリン伯爵家のルカは大けがを負って記憶喪失になった」
「……その本物のルカは今どこに……」
「今は新しい身分を貰っている。その家で立派な嫡男として生活しているそうだ。そして、何故お前がルカになったかと言うと……あの日、アクアマリン伯爵のルカを殺してしまったと勘違いしたお前は自身がルカだと思い込むことでアクアマリン伯爵のルカを殺した罪悪感から逃げようとした。その結果、目を覚ましたお前は完璧にルカになりきっていた。大切な人質であり強い力を持つお前を管理するために、アクアマリン伯爵家のルカが人質を逃がそうとした件を罪に問わない代わりに、王命でアクアマリン伯爵家はお前をルカとして引き取り、代わりに本物のルカは入れ替わりに他家の養子をなった」
俺の話に、アクアマリン伯爵のルカが生きていたという事実にルカは涙を流している。天使の瞳からこぼれているその真珠のような美しい涙、思わず見惚れてしまう。
(ああ、抱きしめてあげたい、なぐさめてあげたい……)
しかし、それは全てを話してからだ。
「確かにお前はアクアマリン伯爵家のルカと入れ替わったけれど、それは不幸な事故が原因で何もお前は悪くない。むしろ悪いのは全てを隠匿していたこの国の王族、そして何も知らないお前に嫌がらせをしたアクアマリン伯爵家だ。そして、フルー大公の息子であるということは今伸びているシオンと兄弟で間違いないし、そちらでお前の名前がルキウスなら、お前はルカでありルキウスであるということになる」
「ルカでありルキウス……うっ、頭が……痛い」
その場に倒れそうになるルカを俺は支えて抱きしめる。
「すまない。俺もこのことは知らなかった。伯父である王から聞いて知った。けれどルカに王族がしたことは許されないし、その王族の血を引いている俺のこともルカは許さないで構わない」
ルカがずっと好きで、今も好きだ。けれどその最愛の人を不幸にした原因を作った一族の俺がルカに許されるわけがない。シオン大公はふざけたことを言っていたが、ルカがどう思うかが重要だ。
そんな俺の瞳をルカの美しいアメジストが見つめる。そして、ゆっくりと口をひらいた……
「僕は……」
その言葉に首を傾げるルカ。当たり前だ。けれどどこから説明するか迷いながらも俺はルカに事実をありのままに話すことにした。
「ルカという名前はお前が望んだものだ。元々妖精の目を持っていたため、その力を恐れた我が国が、フルー公国と交渉し、赤ん坊のうちから人質として閉じこめられていた。そして、その閉じこめられた場所にアクアマリン伯爵家のルカが時々遊びにきていて、ふたりは友人になったけれど、城から出ようとしたので脱出防止装置が作動してしまい、アクアマリン伯爵家のルカは大けがを負って記憶喪失になった」
「……その本物のルカは今どこに……」
「今は新しい身分を貰っている。その家で立派な嫡男として生活しているそうだ。そして、何故お前がルカになったかと言うと……あの日、アクアマリン伯爵のルカを殺してしまったと勘違いしたお前は自身がルカだと思い込むことでアクアマリン伯爵のルカを殺した罪悪感から逃げようとした。その結果、目を覚ましたお前は完璧にルカになりきっていた。大切な人質であり強い力を持つお前を管理するために、アクアマリン伯爵家のルカが人質を逃がそうとした件を罪に問わない代わりに、王命でアクアマリン伯爵家はお前をルカとして引き取り、代わりに本物のルカは入れ替わりに他家の養子をなった」
俺の話に、アクアマリン伯爵のルカが生きていたという事実にルカは涙を流している。天使の瞳からこぼれているその真珠のような美しい涙、思わず見惚れてしまう。
(ああ、抱きしめてあげたい、なぐさめてあげたい……)
しかし、それは全てを話してからだ。
「確かにお前はアクアマリン伯爵家のルカと入れ替わったけれど、それは不幸な事故が原因で何もお前は悪くない。むしろ悪いのは全てを隠匿していたこの国の王族、そして何も知らないお前に嫌がらせをしたアクアマリン伯爵家だ。そして、フルー大公の息子であるということは今伸びているシオンと兄弟で間違いないし、そちらでお前の名前がルキウスなら、お前はルカでありルキウスであるということになる」
「ルカでありルキウス……うっ、頭が……痛い」
その場に倒れそうになるルカを俺は支えて抱きしめる。
「すまない。俺もこのことは知らなかった。伯父である王から聞いて知った。けれどルカに王族がしたことは許されないし、その王族の血を引いている俺のこともルカは許さないで構わない」
ルカがずっと好きで、今も好きだ。けれどその最愛の人を不幸にした原因を作った一族の俺がルカに許されるわけがない。シオン大公はふざけたことを言っていたが、ルカがどう思うかが重要だ。
そんな俺の瞳をルカの美しいアメジストが見つめる。そして、ゆっくりと口をひらいた……
「僕は……」
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