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64.歪んだ家族(ルカ視点)
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その後、僕は半ば強引にアクアマリン伯爵家に連れ帰られた。
ギル様が居たら多少違ったかも知れないが、僕はまだ婿入りもしていないため穀潰しではあるがアクアマリン伯爵家の所属のままだ。
つまり、僕は家から強制されたらいやでも逆らえないほどに立場が弱いのだ。
僕を心配してくれたレイレイやベルっち。レイレイは従者のふりをしてついてくるとまで言ってくれたけど迷惑はかけられないと断った。
正直、家族を説得できる気はしないけれど、いや家族でないから説得というよりは言いくるめかな。それすらも難しい気はしたけれどなんとか縁を切るために伯爵家に向かった。
「バブゥ」
「モレク、ありがとう」
モレクは僕の犬なので当然連れてきた。大切な本当の家族でもある。
そして、道中さらに仲間が増えた。
クロウタドリのカイムだ。なぜかいきなり馬車に乱入した時は焦ったけれど旅は道連れだ。
モレクとも仲良くなり頭の上に今もいる。
陽気に首を振る姿が愛らしくて僕は憂鬱さを忘れようとしていた。
やっと伯爵領の自宅についたのはかれこれ1週間後だった。懐かしいはずの館は以前よりさらに古ぼけて見えた。
「おかえりなさいませ、ルカ坊っちゃま」
そう頭を下げたのは老執事のオセは恭しく頭を下げた。
館の大半の使用人は僕に対して無関心だが、なぜかこのロマンスグレーの執事は僕に親切だったし、今も彼だけが僕を出迎えた。
外套を脱いでいると無遠慮に開いた扉の先から見慣れた人が現れた。
金髪碧眼のまさにアクアマリン伯爵家の特徴を持つ美丈夫、しかしその顔は無表情で凍りついたように冷たい。
「お久しぶりです、兄上」
アクアマリン伯爵家の長男であり嫡男のアベーレだ。僕の言葉にまるで羽虫にたかられた時のように不快さを隠しもしない様子で眉間に皺を寄せた。
「早く入れ」
労いなど期待はしていなかった。アベーレは僕を嫌っている。家族には3種類の反応があっだが1番分かりやすい。
ちなみに、後の2種類は……
「戻ったようだな」
アベーレそっくりの気難しい顔をした父、アルベルト伯爵とその隣に座る、赤い髪に緑の瞳をしたきつい印象の後妻メリッサ。
彼らは無表情だし、無関心だ。彼らは僕に興味などない。
「やっと帰ったのかよ、ノロマ」
そう言ってニヤニヤ笑っているのは、2番目の義兄のケビン。後妻の連れ子で赤い髪に水色に近い薄い青い目をしている。
アクアマリン伯爵家は複雑だ。前妻であるサファイア侯爵の娘との間にアベーレ、ルカがいるが、彼女は病で亡くなり、今はマラカイト子爵家から来た後妻が妻である。
しかし、この後妻は長い間、父の愛人だった女でケビンは連れ子になっているが実際は父の息子なのは公の秘密だ。
「お久しぶりです」
僕は深々とお辞儀をした。
アベーレはルカだけが唯一の肉親で大切な家族という認識だから入れ替わった僕を憎んでいる。
両親は嫡男でもなく、出来も良くない僕などどうでも良いので無関心。
そして、ケビンは昔から僕を見下している。理由は分からないが、優秀で嫡男のアベーレには敵わないので、そもそも他人の僕が、この家で自分より立場が低い認識のため憂さ晴らしに嫌がらせをされているみたいである。
(本当に憂鬱だよね)
ギル様が居たら多少違ったかも知れないが、僕はまだ婿入りもしていないため穀潰しではあるがアクアマリン伯爵家の所属のままだ。
つまり、僕は家から強制されたらいやでも逆らえないほどに立場が弱いのだ。
僕を心配してくれたレイレイやベルっち。レイレイは従者のふりをしてついてくるとまで言ってくれたけど迷惑はかけられないと断った。
正直、家族を説得できる気はしないけれど、いや家族でないから説得というよりは言いくるめかな。それすらも難しい気はしたけれどなんとか縁を切るために伯爵家に向かった。
「バブゥ」
「モレク、ありがとう」
モレクは僕の犬なので当然連れてきた。大切な本当の家族でもある。
そして、道中さらに仲間が増えた。
クロウタドリのカイムだ。なぜかいきなり馬車に乱入した時は焦ったけれど旅は道連れだ。
モレクとも仲良くなり頭の上に今もいる。
陽気に首を振る姿が愛らしくて僕は憂鬱さを忘れようとしていた。
やっと伯爵領の自宅についたのはかれこれ1週間後だった。懐かしいはずの館は以前よりさらに古ぼけて見えた。
「おかえりなさいませ、ルカ坊っちゃま」
そう頭を下げたのは老執事のオセは恭しく頭を下げた。
館の大半の使用人は僕に対して無関心だが、なぜかこのロマンスグレーの執事は僕に親切だったし、今も彼だけが僕を出迎えた。
外套を脱いでいると無遠慮に開いた扉の先から見慣れた人が現れた。
金髪碧眼のまさにアクアマリン伯爵家の特徴を持つ美丈夫、しかしその顔は無表情で凍りついたように冷たい。
「お久しぶりです、兄上」
アクアマリン伯爵家の長男であり嫡男のアベーレだ。僕の言葉にまるで羽虫にたかられた時のように不快さを隠しもしない様子で眉間に皺を寄せた。
「早く入れ」
労いなど期待はしていなかった。アベーレは僕を嫌っている。家族には3種類の反応があっだが1番分かりやすい。
ちなみに、後の2種類は……
「戻ったようだな」
アベーレそっくりの気難しい顔をした父、アルベルト伯爵とその隣に座る、赤い髪に緑の瞳をしたきつい印象の後妻メリッサ。
彼らは無表情だし、無関心だ。彼らは僕に興味などない。
「やっと帰ったのかよ、ノロマ」
そう言ってニヤニヤ笑っているのは、2番目の義兄のケビン。後妻の連れ子で赤い髪に水色に近い薄い青い目をしている。
アクアマリン伯爵家は複雑だ。前妻であるサファイア侯爵の娘との間にアベーレ、ルカがいるが、彼女は病で亡くなり、今はマラカイト子爵家から来た後妻が妻である。
しかし、この後妻は長い間、父の愛人だった女でケビンは連れ子になっているが実際は父の息子なのは公の秘密だ。
「お久しぶりです」
僕は深々とお辞儀をした。
アベーレはルカだけが唯一の肉親で大切な家族という認識だから入れ替わった僕を憎んでいる。
両親は嫡男でもなく、出来も良くない僕などどうでも良いので無関心。
そして、ケビンは昔から僕を見下している。理由は分からないが、優秀で嫡男のアベーレには敵わないので、そもそも他人の僕が、この家で自分より立場が低い認識のため憂さ晴らしに嫌がらせをされているみたいである。
(本当に憂鬱だよね)
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