初夜に「お前を愛するつもりはない」と言われて冷遇されるはずが、狂愛されています。タスケテ

ひよこ麺

文字の大きさ
30 / 65

第30話 帝国側の妨害とまともなディアス

しおりを挟む
帝国側から2週間後に大公夫人の襲撃に関する件で話をしたいと連絡があった。

僕が原作の内容から証拠になるものを調べる様にあらかじめお願いしていたが王国の間者からは芳しい返事がない状態だった。

僕も王国も、全くその件に関与していない。

しかし、それをこちらが証明するためにも完璧な証拠が欲しかった。

翻訳版では、この件は解決するが、帝国が王国に対して失礼な態度をとったため王国から嫁いだ王妃への国民や仕えている者たちの心象が最悪になってしまうのだ。

それは阻止したい。

この件について、直接の指示出しをしているのは右大臣だと思っていたが、ディアスが直接の指示を出していることを知った。

ディアスは、記憶通りなら翻訳版はもちろん原作にも登場しない人物だ。

つまり、敵か味方かわからない。

エリアスの話では狂病を患うリスクのある銀色の瞳の王族とのことだが、一度ちゃんと話をしたかった。

しかし、エリアスにふたりっきりでは話をさせたくないと強く反対されてしまい、結局エリアスも含む3人で話をすることになった。

ディアス専用の執務室の応接間の様なところで僕らとディアスは向き合っているのだが、

「エリアスさ、それ新しい嫌がらせ?」

「嫌がらせ?まさか。ダーリンがディアスと話したいと言うから付き添っているだけだが?」

「いや、付き添ってるなら別々の椅子に座ってくんねぇ?なにしれっと膝の上に番いちゃん座らせてんの?」

ディアスの言う通り、僕はエリアスの膝の上にいる。

最初は抵抗したが無駄なので諦めて座っていたら、部屋に後から来たディアスに諌められれている。

「……あの、ディアス様、僕もおかしい状態とは思いますが、言ってもエリアスは言うことを聞かないので話をこのまますすめられたらと思うのですが……」

「ダメだ。番いちゃん、そいつは甘やかすとつけあがるタイプだからビシッと注意した方がいいよ。それに親類のいちゃいちゃとか1番見たくないヤツだから」

あまりの正論にぐうの音もでない。僕は背後のエリアスを見た。

ニコニコといつもの甘い笑みを浮かべているが腕の力が強く抜け出すのが難しい。

「エリアス、話が進まなくなるので別々の椅子に座りたいのですが……」

「ダーリンは、私ではなくディアスの言葉に従うのですか?」

「あー、そういうのやめろよエリアス。番いちゃん困るじゃん。俺のじゃなくてお前のわがままに付き合わせるなって話」

その言葉に、エリアスが僕をあざとい表情で見つめている。少しムカつくのだが、僕は少し考えてエリアスが従うだろう言葉を告げた。

「……エリアスとふたりっきりの時間を長くするためにも早くディアス様と必要なことを話し終わりたいのです。別々の椅子に座れますよね」

子供に言い聞かせる様にいえばエリアスの腕の力が緩んだ。

「……分かりました。ダーリンとたくさん愛し合うために我慢しましょう」

少し不服そうだが納得してくれたようで、別々の椅子に座りなおした。

「例の大公夫人の調査の件で確認したいんだよね?一応、進捗は話した通り芳しくない。番いちゃんが話していた件を中心に調査してるけどそもそも大公夫人の周りに近づくのが難しいんだよね」

「それは、理由があるのですか?」

「大公夫人が襲撃を受けた訳だから大公が彼を厳重に保護してるんだよ。だから普通の間者は近づけない。だから、アプローチを変えて大公夫人が入院している病院側から情報を得ようとしてるところだよ」

ディアスの言葉に嘘はなさそうだ。大公夫人を愛している叔父上ならそれくらいはするだろう。

「鱗の件は、帝国側が証拠として保存してこちらから隠してるけど、実はサンプルは確保できたんだよね。ただ、その結果がギリギリ2週間後に出るかが問題なんだけど……」

「2週間あれば問題ないだろう?何か問題でもあるのか?」

エリアスのその言葉に、ディアスが苦い顔をする。

「王国側で調べられたらできるよ。でも、帝国側がうちに対して物や人の出入りを封鎖しているから仕方なく帝国側の協力機関で極秘に調べてるから時間がかかってる」

しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

婚約破棄を提案したら優しかった婚約者に手篭めにされました

多崎リクト
BL
ケイは物心着く前からユキと婚約していたが、優しくて綺麗で人気者のユキと平凡な自分では釣り合わないのではないかとずっと考えていた。 ついに婚約破棄を申し出たところ、ユキに手篭めにされてしまう。 ケイはまだ、ユキがどれだけ自分に執着しているのか知らなかった。 攻め ユキ(23) 会社員。綺麗で性格も良くて完璧だと崇められていた人。ファンクラブも存在するらしい。 受け ケイ(18) 高校生。平凡でユキと自分は釣り合わないとずっと気にしていた。ユキのことが大好き。 pixiv、ムーンライトノベルズにも掲載中

遊び人殿下に嫌われている僕は、幼馴染が羨ましい。

月湖
BL
「心配だから一緒に行く!」 幼馴染の侯爵子息アディニーが遊び人と噂のある大公殿下の家に呼ばれたと知った僕はそう言ったのだが、悪い噂のある一方でとても優秀で方々に伝手を持つ彼の方の下に侍れれば将来は安泰だとも言われている大公の屋敷に初めて行くのに、招待されていない者を連れて行くのは心象が悪いとド正論で断られてしまう。 「あのね、デュオニーソスは連れて行けないの」 何度目かの呼び出しの時、アディニーは僕にそう言った。 「殿下は、今はデュオニーソスに会いたくないって」 そんな・・・昔はあんなに優しかったのに・・・。 僕、殿下に嫌われちゃったの? 実は粘着系殿下×健気系貴族子息のファンタジーBLです。

帝に囲われていることなど知らない俺は今日も一人草を刈る。

志子
BL
ノリと勢いで書いたBL転生中華ファンタジー。 美形×平凡。 乱文失礼します。誤字脱字あったらすみません。 崖から落ちて顔に大傷を負い高熱で三日三晩魘された俺は前世を思い出した。どうやら農村の子どもに転生したようだ。 転生小説のようにチート能力で無双したり、前世の知識を使ってバンバン改革を起こしたり……なんてことはない。 そんな平々凡々の俺は今、帝の花園と呼ばれる後宮で下っ端として働いてる。 え? 男の俺が後宮に? って思ったろ? 実はこの後宮、ちょーーと変わっていて…‥。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。

小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。 「マリアが熱を出したらしい」 駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。 「また裏切られた……」 いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。 「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」 離婚する気持ちが固まっていく。

「これからも応援してます」と言おう思ったら誘拐された

あまさき
BL
国民的アイドル×リアコファン社会人 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 学生時代からずっと大好きな国民的アイドルのシャロンくん。デビューから一度たりともファンと直接交流してこなかった彼が、初めて握手会を開くことになったらしい。一名様限定の激レアチケットを手に入れてしまった僕は、感動の対面に胸を躍らせていると… 「あぁ、ずっと会いたかった俺の天使」 気付けば、僕の世界は180°変わってしまっていた。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 初めましてです。お手柔らかにお願いします。 ムーンライトノベルズさんにも掲載しております

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

処理中です...