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第54話 守るべきもの(大公視点)
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「スタシス……、必ず私はあの子を守る」
病室で痛々しい包帯を巻かれた愛おしい人に私は約束をした。
もう2度と間違えたりしないと。
王国との話し合いの場に妻が襲われた当事者であることも考慮されて呼ばれたが兄上は私に発言させる気は毛頭ないのがわかっていた。
なぜなら、兄はフェリックスに私の息子に冤罪を着せるつもりだったのだから……。
そして、そのままフェリックスを殺すつもりだと分かった時、私は今までずっと大公として支え続けた兄上、いや、皇帝との決別を決意した。
大公領は王国とは逆側の隣国に面した辺境に位置しており帝国の要とも言われる要所であると同時に常に隣国との関係に気を使う必要があった。
そして、今回はそれが功を奏している。
大公領と隣国は良好だが、隣国は帝国を嫌っている。しかし、大公領が帝国の一部であるならば彼らは帝国とことを構えるつもりはないとのことだった。
私は、帝国を愛していた。
けれど、今回のことで今のままででは私は皇帝から愛おしい人たちを守れないと判断し、秘密裏に帝国からの独立を決意して、手を打っていた。
この話し合いでフェリックスに何か皇帝が仕掛けたならば、私は帝国の臣民をやめる。
そう覚悟し、皇帝と話そうとした矢先にフェリックスが皇帝の部屋に入るのを見てしまった。
私は咄嗟に姿を消す魔法の道具を使いフェリックスと中に入った。
そこで行われた話はあまりに酷いものだった。
「ああ。フェリックス、本当に其方が私の息子ならば、私は愛おしい息子のためにそうしただろう。しかし、其方は其方が敬愛してやまない大公の我が弟の子であり、所詮身代わりにすぎない。それすら知らずに生きてきたのが本当に滑稽で笑いを禁じ得ないよ」
その言葉に衝撃と怒りが湧き上がってきた。
皇帝は全てを知りながら私を、私の家族を弄び笑っていたのだ。
怒りに震える体を抑えながら会話を聞いていたが、ある言葉に私は完全に怒りを抑えきれなくなった。
「入れ替わりの秘密を知った以上は生かしては置けないからな……ここで死んでもらう」
(私の子を殺すだと?スタシスとの可愛い息子……)
-絶対に許さない
体が自然に動いていた。私は剣の腕には覚えがあり、今の私は不可視だった。
私は素早く、皇帝の背後に立ちそして剣をその胸を貫くように突き刺した。
きっと、皇帝は何も理解できなかっただろうが、命を失う瞬間に小さく言葉を紡いだ。
「これでよかったかい、可愛いエリック」
そして、そのまま絶命した。
私は、なぜか簡単に暗殺者を倒したフェリックスの前に姿を現した。
「フェリックス、すまない、私は……」
「はぁ、まぁ手間が省けたから良いか。個人的にはダーリンを苦しめたこの男はもっと苦しめてやりたかったが……」
そう言った瞬間、可愛い息子があの王国の国王に姿を変えた。あまりのことに言葉を失う私に国王は言った。
「皇帝が死んだ際に、私がその場に居合わせたとなると厄介だ。大公殿下、協力を願おう」
有無を言わさぬ威圧感だった。
「分かりました」
私自身、皇帝を殺したことを今知られては計画が破綻するためその手を取る以外に方法はなかった。
病室で痛々しい包帯を巻かれた愛おしい人に私は約束をした。
もう2度と間違えたりしないと。
王国との話し合いの場に妻が襲われた当事者であることも考慮されて呼ばれたが兄上は私に発言させる気は毛頭ないのがわかっていた。
なぜなら、兄はフェリックスに私の息子に冤罪を着せるつもりだったのだから……。
そして、そのままフェリックスを殺すつもりだと分かった時、私は今までずっと大公として支え続けた兄上、いや、皇帝との決別を決意した。
大公領は王国とは逆側の隣国に面した辺境に位置しており帝国の要とも言われる要所であると同時に常に隣国との関係に気を使う必要があった。
そして、今回はそれが功を奏している。
大公領と隣国は良好だが、隣国は帝国を嫌っている。しかし、大公領が帝国の一部であるならば彼らは帝国とことを構えるつもりはないとのことだった。
私は、帝国を愛していた。
けれど、今回のことで今のままででは私は皇帝から愛おしい人たちを守れないと判断し、秘密裏に帝国からの独立を決意して、手を打っていた。
この話し合いでフェリックスに何か皇帝が仕掛けたならば、私は帝国の臣民をやめる。
そう覚悟し、皇帝と話そうとした矢先にフェリックスが皇帝の部屋に入るのを見てしまった。
私は咄嗟に姿を消す魔法の道具を使いフェリックスと中に入った。
そこで行われた話はあまりに酷いものだった。
「ああ。フェリックス、本当に其方が私の息子ならば、私は愛おしい息子のためにそうしただろう。しかし、其方は其方が敬愛してやまない大公の我が弟の子であり、所詮身代わりにすぎない。それすら知らずに生きてきたのが本当に滑稽で笑いを禁じ得ないよ」
その言葉に衝撃と怒りが湧き上がってきた。
皇帝は全てを知りながら私を、私の家族を弄び笑っていたのだ。
怒りに震える体を抑えながら会話を聞いていたが、ある言葉に私は完全に怒りを抑えきれなくなった。
「入れ替わりの秘密を知った以上は生かしては置けないからな……ここで死んでもらう」
(私の子を殺すだと?スタシスとの可愛い息子……)
-絶対に許さない
体が自然に動いていた。私は剣の腕には覚えがあり、今の私は不可視だった。
私は素早く、皇帝の背後に立ちそして剣をその胸を貫くように突き刺した。
きっと、皇帝は何も理解できなかっただろうが、命を失う瞬間に小さく言葉を紡いだ。
「これでよかったかい、可愛いエリック」
そして、そのまま絶命した。
私は、なぜか簡単に暗殺者を倒したフェリックスの前に姿を現した。
「フェリックス、すまない、私は……」
「はぁ、まぁ手間が省けたから良いか。個人的にはダーリンを苦しめたこの男はもっと苦しめてやりたかったが……」
そう言った瞬間、可愛い息子があの王国の国王に姿を変えた。あまりのことに言葉を失う私に国王は言った。
「皇帝が死んだ際に、私がその場に居合わせたとなると厄介だ。大公殿下、協力を願おう」
有無を言わさぬ威圧感だった。
「分かりました」
私自身、皇帝を殺したことを今知られては計画が破綻するためその手を取る以外に方法はなかった。
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