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第59話 裁きと償い
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宰相が血走った眼差しを皇帝に向けて叫ぶが、皇帝は黙っていた。
「宰相、私がなぜお前に指示をされなければならない?話し合いは終わった。我々がすべきは国として王国へ賠償することと、フェリックス王妃とエリック大公子息の入れ替わりを公表し、さらに事件の重要参考人としてエリック大公子息を捕らえることだ」
あっさりとそう言いきった皇帝には完全に違和感があった。しかし、僕らには都合が良い以上は黙って見守っているのが得策だろう。
しかし、宰相は相当焦ったのかとうとう口を滑らせた。
「ふざけるな!私が陛下のために今までどれだけ手を汚したか分かっていますか?貴方のためにふたりを入れ替えて、さらには不要な者は消した。その見返りを貴方は私に約束したのに、それをまだ受け取っていないじゃないか!」
「ほぅ、見返りか。なるほど、それにつられて其方は皇帝陛下に従っていたのか。さらには入れ替えにも関与した……、宰相、其方には本国に戻り次第聞くべきことがたくさんありそうだな」
冷たく言い放った皇后にやっと自身の失言に気付いた宰相が焦るが時すでに遅しである。
「……フェリックス王妃、貴方への償いと代償はしっかり支払うことを私が約束しよう。エリアス王、帝国としての賠償も約束いたします。……そして」
皇后は、皇帝を今まで見た中で一番冷たい目で睨みつけた。
「皇帝陛下へも罪を償うための処遇もいたしますのでご覚悟を」
「……わかった」
その言葉に小さく頷いた仕草が、ある人物に似ていてその瞬間ハッとした。
姿形は皇帝だが、間違いなくそれは大公殿下、叔父上だった。いや、叔父上でなく父上なのだが……。
(なぜ、父上が?)
疑問に思いエリアスを見ると、エリアスはそれに気付いたのかウィンクをされた。
(‥…エリアスから後で全てをしっかり聞かないとな……)
話し合いは宰相の退場と共に終わった。
その後、帝国側の調査により、大公夫人暗殺未遂事件の犯人は、病院の監視カメラを確認したことによりやはり第1発見者の言葉通り、エリック以外の出入りが見当たらなかったことや、その後の隠蔽に皇帝が関与したことを認めたためあっさり捕まり、さらに僕とエリックの入れ替わりや、その他皇帝と宰相の悪事が瞬く間に暴かれた。
さらに、帝国からは王国への正式な謝罪と金鉱がある王国に近い領土が賠償として渡された。その領土は長年ふたつの国が権利を主張していた重要な場所だったため驚いたが帝国側の本気度は伝わってきた。
そして、僕個人へはあるとんでもないものが届いていた。
「これ、竜の涙です。国宝クラスの宝石です!」
それは帝国の名家である公爵家、つまり皇后の家系に伝わるとんでもなくでかくレアな宝石だった。
しかも、その宝石には正しい持ち主が手にした時に願いをひとつ叶えるという言い伝えもあるというとんでもない物だった。
「皇后、いえ、皇太后の言葉は本当だったようですね」
「宰相、私がなぜお前に指示をされなければならない?話し合いは終わった。我々がすべきは国として王国へ賠償することと、フェリックス王妃とエリック大公子息の入れ替わりを公表し、さらに事件の重要参考人としてエリック大公子息を捕らえることだ」
あっさりとそう言いきった皇帝には完全に違和感があった。しかし、僕らには都合が良い以上は黙って見守っているのが得策だろう。
しかし、宰相は相当焦ったのかとうとう口を滑らせた。
「ふざけるな!私が陛下のために今までどれだけ手を汚したか分かっていますか?貴方のためにふたりを入れ替えて、さらには不要な者は消した。その見返りを貴方は私に約束したのに、それをまだ受け取っていないじゃないか!」
「ほぅ、見返りか。なるほど、それにつられて其方は皇帝陛下に従っていたのか。さらには入れ替えにも関与した……、宰相、其方には本国に戻り次第聞くべきことがたくさんありそうだな」
冷たく言い放った皇后にやっと自身の失言に気付いた宰相が焦るが時すでに遅しである。
「……フェリックス王妃、貴方への償いと代償はしっかり支払うことを私が約束しよう。エリアス王、帝国としての賠償も約束いたします。……そして」
皇后は、皇帝を今まで見た中で一番冷たい目で睨みつけた。
「皇帝陛下へも罪を償うための処遇もいたしますのでご覚悟を」
「……わかった」
その言葉に小さく頷いた仕草が、ある人物に似ていてその瞬間ハッとした。
姿形は皇帝だが、間違いなくそれは大公殿下、叔父上だった。いや、叔父上でなく父上なのだが……。
(なぜ、父上が?)
疑問に思いエリアスを見ると、エリアスはそれに気付いたのかウィンクをされた。
(‥…エリアスから後で全てをしっかり聞かないとな……)
話し合いは宰相の退場と共に終わった。
その後、帝国側の調査により、大公夫人暗殺未遂事件の犯人は、病院の監視カメラを確認したことによりやはり第1発見者の言葉通り、エリック以外の出入りが見当たらなかったことや、その後の隠蔽に皇帝が関与したことを認めたためあっさり捕まり、さらに僕とエリックの入れ替わりや、その他皇帝と宰相の悪事が瞬く間に暴かれた。
さらに、帝国からは王国への正式な謝罪と金鉱がある王国に近い領土が賠償として渡された。その領土は長年ふたつの国が権利を主張していた重要な場所だったため驚いたが帝国側の本気度は伝わってきた。
そして、僕個人へはあるとんでもないものが届いていた。
「これ、竜の涙です。国宝クラスの宝石です!」
それは帝国の名家である公爵家、つまり皇后の家系に伝わるとんでもなくでかくレアな宝石だった。
しかも、その宝石には正しい持ち主が手にした時に願いをひとつ叶えるという言い伝えもあるというとんでもない物だった。
「皇后、いえ、皇太后の言葉は本当だったようですね」
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