98 / 140
エリアミッション:4
しおりを挟む
最初の戦闘を入れて、合計3回の遭遇戦を行い。
今現在、俺たちはエリアミッションの目的地を前にしている。
「シズルさん。 拠点周辺の様子は?」
「南西の入り口に、地上機が40機。
南東の入り口に、地上機が20。 空戦機が25機。
中央に、地上機が30機。 空戦機が20と言った所だな。」
アイザックの問いに、広範囲索敵に映し出された、敵の印を確認して言う。
「ふむ……。」
それだ言って、アイザックが黙り込む。
「アイザック。 ひとつ提案が在るんだが。」
悠夜が、通信でセラフィエルに居るアイザックに話しかける。
「言ってみてくれ。」
「南西側の敵は、俺が受け持つ。」
「「「はぁっ!!?」」」
悠夜の言葉に、通信機で耳を傾けていた他の討伐連合のメンバーたちが短い声をあげる。
「今、シズルさんに送ってもらったデータを見ると。
南西の敵は、重力制御砲の最大出力の攻撃範囲なんだよ。
たぶん、これなら一気に殲滅できるんだけど、竜騎兵は重力制御砲を最大出力で撃った後は幻夢で補給を済ますまで動けなくなる。
たぶん、何機かは撃ち漏らしが在ると思うので。
その後は、戦艦鮪漁船と、銀河鉄道のメンバーに任せても良いか?」
「ふむ。 その間に、南東の側の敵機は、鋼の騎士団と、曲芸騎士団の混成部隊で攻め落とし。
あわよくば、鮪漁船と銀河鉄道で、中央部の敵機を殲滅するか。」
悠夜の言葉に。シズルが補足を入れる。
「あ、うん。 逆に混戦に為ると、竜騎兵の重力制御砲は使いにくいからね。
なにせ、敵味方の区別のない範囲兵器だから。」
「悪くはないな。 鮪漁船、銀河鉄道はどうだ?」
アイザックが尋ねる。
「戦艦鮪漁船は、その案に乗った。」
「銀河鉄道も同じだ。 なんせ、中央部の敵を殲滅しても、まだエリアボスが残ってるんだぜ。
味方の消耗は少ないに越したことはない。」
こうして、エリアミッション攻略の最後の戦いの火蓋が切られようとしていた。
* * * * * *
ガコンと音が響き、戦艦セラフィエルの前部が開口して、左右に分かれる。
別れた船体の後ろの部分から、巨大な発射口が見える。
今の状態を真上から見たら、セラフィエルはY字の様な形に為っている。
まるで、周囲からエネルギーを集めるかのような錯覚すら醸し出しながら、発射口にエネルギーが集まっていく。
戦艦セラフィエルの殲滅型兵器、【拡散キャノン砲】。
悠夜の乗る竜騎兵と同じく、敵味方の判別無しでの広範囲貫通型の攻撃兵器。
その威力は、セラフィエルの全エネルギーの8割を消費する代わりに、直径80メートル規模での広範囲のビーム攻撃を放つ事が出来る。
しかも、貫通効果で、中央部の敵にもダメージが通ると予想している。
その頃、南西部からかなり離れた所では。
ガシュン。 っと、大地に両足を固定して、竜騎兵が胸部装甲を開き、重力制御砲発射体制に入る。
ヴヴヴヴヴヴヴッ。 と音をあげながら、胸部に収束していくエネルギー。
「準備はOK。 攻撃タイミングはソッチに合わせる。」
コクピットの中で、ターゲットに照準を合わせて、トリガーに指を掛けたままアイザックに向かって言う悠夜。
「チカさん。」
「エネルギー充填率95%です。
96。 97。 98。 99。 100%!
拡散キャノン砲。 発射っ!」
チカの声が発せられると同時に、トリガーが引かれる。
ヴゥオン! と言う音を響かせて、セラフィエルから巨大な光の帯が、地面を抉り取るようなエフェクトを見せつけながら、南東側の入り口に向かって伸びていく。
ドガンッ! ドガンッ! ドガンっ! と立て続けに音を響かせながら、敵機が光の帯に呑み込まれた瞬間に、爆発エフェクトを発しながら耐久値を0にして消滅していく。
光の帯は、その巨大で暴力的なまでの破壊力を維持しながら、南東付近の敵の数を減らし。 さらに奥の中央部に向かって伸びていく。
「重力制御砲発射っ!」
チカの声と、ほぼ同じタイミングで、悠夜もトリガーを引く。
竜騎兵の胸部から、目に見えない何かが敵に向かって発射され、敵の密集地帯のド真ん中で黒い塊と為って出現する、
黒い塊は、一気に広がり、半径150メートルの範囲の敵機を覆いつくした。
敵は黒い塊に吸い込まれて、中で超重力による圧縮に耐え切れずに、機体をペシャンコに圧壊させながら戦闘不能に為っていく。
『南東部の残存機数18。 南西部の残存機数3。』
セラフィエルのNPC通信のチカが、連合無線にて伝える。
「中央部の敵も、10機ほど消滅してる。 余波で、かなりの数の敵の耐久値も削れていると思うよ。」
シズルが広範囲索敵を見ながら言う。
さすがに、殲滅兵器のセラフィエルの拡散キャノン砲でも、上空に居る敵には差ほど効果は無かったので、南東部の敵機の残存数が多いのは仕方がない。
「全軍っ! 突撃ぃ!」
アイザックが声を張り上げて伝える。
アイザックの号令と共に、鮪漁船、曲芸騎士団、銀河鉄道の各戦艦。
そして、拡散キャノン砲を撃ち終えて、砲撃形態から通常形態に戻ったセラフィエルが前進する。
それと同時に、各戦艦のメンバー達も、我先にと残った敵機を討伐しながら敵拠点中央部に向かって進んでいく。
今現在、俺たちはエリアミッションの目的地を前にしている。
「シズルさん。 拠点周辺の様子は?」
「南西の入り口に、地上機が40機。
南東の入り口に、地上機が20。 空戦機が25機。
中央に、地上機が30機。 空戦機が20と言った所だな。」
アイザックの問いに、広範囲索敵に映し出された、敵の印を確認して言う。
「ふむ……。」
それだ言って、アイザックが黙り込む。
「アイザック。 ひとつ提案が在るんだが。」
悠夜が、通信でセラフィエルに居るアイザックに話しかける。
「言ってみてくれ。」
「南西側の敵は、俺が受け持つ。」
「「「はぁっ!!?」」」
悠夜の言葉に、通信機で耳を傾けていた他の討伐連合のメンバーたちが短い声をあげる。
「今、シズルさんに送ってもらったデータを見ると。
南西の敵は、重力制御砲の最大出力の攻撃範囲なんだよ。
たぶん、これなら一気に殲滅できるんだけど、竜騎兵は重力制御砲を最大出力で撃った後は幻夢で補給を済ますまで動けなくなる。
たぶん、何機かは撃ち漏らしが在ると思うので。
その後は、戦艦鮪漁船と、銀河鉄道のメンバーに任せても良いか?」
「ふむ。 その間に、南東の側の敵機は、鋼の騎士団と、曲芸騎士団の混成部隊で攻め落とし。
あわよくば、鮪漁船と銀河鉄道で、中央部の敵機を殲滅するか。」
悠夜の言葉に。シズルが補足を入れる。
「あ、うん。 逆に混戦に為ると、竜騎兵の重力制御砲は使いにくいからね。
なにせ、敵味方の区別のない範囲兵器だから。」
「悪くはないな。 鮪漁船、銀河鉄道はどうだ?」
アイザックが尋ねる。
「戦艦鮪漁船は、その案に乗った。」
「銀河鉄道も同じだ。 なんせ、中央部の敵を殲滅しても、まだエリアボスが残ってるんだぜ。
味方の消耗は少ないに越したことはない。」
こうして、エリアミッション攻略の最後の戦いの火蓋が切られようとしていた。
* * * * * *
ガコンと音が響き、戦艦セラフィエルの前部が開口して、左右に分かれる。
別れた船体の後ろの部分から、巨大な発射口が見える。
今の状態を真上から見たら、セラフィエルはY字の様な形に為っている。
まるで、周囲からエネルギーを集めるかのような錯覚すら醸し出しながら、発射口にエネルギーが集まっていく。
戦艦セラフィエルの殲滅型兵器、【拡散キャノン砲】。
悠夜の乗る竜騎兵と同じく、敵味方の判別無しでの広範囲貫通型の攻撃兵器。
その威力は、セラフィエルの全エネルギーの8割を消費する代わりに、直径80メートル規模での広範囲のビーム攻撃を放つ事が出来る。
しかも、貫通効果で、中央部の敵にもダメージが通ると予想している。
その頃、南西部からかなり離れた所では。
ガシュン。 っと、大地に両足を固定して、竜騎兵が胸部装甲を開き、重力制御砲発射体制に入る。
ヴヴヴヴヴヴヴッ。 と音をあげながら、胸部に収束していくエネルギー。
「準備はOK。 攻撃タイミングはソッチに合わせる。」
コクピットの中で、ターゲットに照準を合わせて、トリガーに指を掛けたままアイザックに向かって言う悠夜。
「チカさん。」
「エネルギー充填率95%です。
96。 97。 98。 99。 100%!
拡散キャノン砲。 発射っ!」
チカの声が発せられると同時に、トリガーが引かれる。
ヴゥオン! と言う音を響かせて、セラフィエルから巨大な光の帯が、地面を抉り取るようなエフェクトを見せつけながら、南東側の入り口に向かって伸びていく。
ドガンッ! ドガンッ! ドガンっ! と立て続けに音を響かせながら、敵機が光の帯に呑み込まれた瞬間に、爆発エフェクトを発しながら耐久値を0にして消滅していく。
光の帯は、その巨大で暴力的なまでの破壊力を維持しながら、南東付近の敵の数を減らし。 さらに奥の中央部に向かって伸びていく。
「重力制御砲発射っ!」
チカの声と、ほぼ同じタイミングで、悠夜もトリガーを引く。
竜騎兵の胸部から、目に見えない何かが敵に向かって発射され、敵の密集地帯のド真ん中で黒い塊と為って出現する、
黒い塊は、一気に広がり、半径150メートルの範囲の敵機を覆いつくした。
敵は黒い塊に吸い込まれて、中で超重力による圧縮に耐え切れずに、機体をペシャンコに圧壊させながら戦闘不能に為っていく。
『南東部の残存機数18。 南西部の残存機数3。』
セラフィエルのNPC通信のチカが、連合無線にて伝える。
「中央部の敵も、10機ほど消滅してる。 余波で、かなりの数の敵の耐久値も削れていると思うよ。」
シズルが広範囲索敵を見ながら言う。
さすがに、殲滅兵器のセラフィエルの拡散キャノン砲でも、上空に居る敵には差ほど効果は無かったので、南東部の敵機の残存数が多いのは仕方がない。
「全軍っ! 突撃ぃ!」
アイザックが声を張り上げて伝える。
アイザックの号令と共に、鮪漁船、曲芸騎士団、銀河鉄道の各戦艦。
そして、拡散キャノン砲を撃ち終えて、砲撃形態から通常形態に戻ったセラフィエルが前進する。
それと同時に、各戦艦のメンバー達も、我先にと残った敵機を討伐しながら敵拠点中央部に向かって進んでいく。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
64
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる