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再びの学校生活へ

絶倫な二人※

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俺は聖の真っ直ぐな気持ちを聞いて、たまらない気持ちになった。俺自身は自分のことばかり考えて、聖たちが俺を守ってくれることが当然のことだと思っていた節がある。だから勝手な思いで祥一朗を発情期の相手に選んだのだし、もしそれによって、聖達が俺の側を離れて行ってもおかしくはなかったはずだ。

俺は聖の首に抱きついて言った。

「聖、俺を見捨てないでくれてありがとう。俺、傲慢だったんだ。みんなが俺の側を離れるなんて全然思いもしなかった。勝手な事して見捨てられてもおかしくなかったのにな…。」


抱きついた聖の首筋からは、ちょっとエキゾチックなツンとした甘い香りがした。俺はその良い匂いを胸いっぱい吸った。すると身体の末端が微かに痺れた気がして、俺は自分の指先を広げて見つめた。

するとお湯の中の聖の股間がグッと俺を押し上げたのがわかった。チラッと顔を見つめると聖はギラついた顔で俺を見つめて言った。

「油断すると直ぐこれだ。雪は今、俺のフェロモンを嗅いで発情したんだ。今すげぇ雪のフェロモンが溢れてる。これでがっつくなっていうのはちょっと酷なんだけどな。…雪、俺に雪をくれよ。さっきみたいに、無理させないから…。」


俺は聖の無理させないという言葉は信用はできなかったけれど、俺自身が聖を食いたくて堪らなかった。俺は溢れてくる唾液を舌で舐めとると、聖は息を荒げて俺の口元を見つめていた。

「…いいよ、俺のことあげるから、俺にも聖を食わせてよ。」

俺が言い終わる前に聖は俺を抱きすくめて、唇を柔らかく覆った。痛いほど強く抱きしめる腕とは対照的に、聖のもたらす口づけは優しかった。俺は焦ったくなって、聖の唇を甘く吸い上げると、開けられた隙間から舌先を押し込んで唇の裏側を愛撫した。


結局これがスイッチになって、さっきまでの優しい愛撫は何処へやら、聖に貪られる羽目になった。俺は夢中で聖にしがみついていたけれど、聖の終わりのない猛々しさについて行った俺も中々の絶倫さなんだろうと思う。数えるのをやめた何度目かの交わりで、俺はベッドで聖に跨って胸の尖りを摘まれてうめいていた。

「あぁ、すっかり赤く熟してしまったこれを、摘ままれるのが好きだろ…。雪が俺をきつく締め付けて喜んでるのがよく分かる。」

俺は息を詰めて、痺れるような気持ち良さに仰け反った。

「んんっ、イイ…。あ、うううんっ、もっと来て。お願い…。」

俺の懇願に聖のスイッチが入ったのが分かった。俺たちは深く口づけると甘く微笑み合いながら長い夜を過ごしたんだ。
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