お家乗っ取りご自由に。僕は楽しく生きていきますからね?

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26

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時勢の変貌

エイデンside苦々しい気持ち

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 私がサミュエルへの想いを自覚してから、一年が経った。私は20歳になって、マシュー共々新人の騎士5人を部下に持つ騎士になった。その分遠征に一度出立すれば数ヶ月王都へと戻ること叶わず、サミュエル会いたさに酒に飲まれることもあった。

 サミュエルは16歳になって、若葉が伸びていくように瑞々しいその存在は私を圧倒した。15歳とは明らかに違うその滲み出る大人への変身ぶりは、滅多に会えないせいで私をドギマギさせて戸惑わせる。甘い口づけはその先を強請ってくる様だ。


 一方でサミュエルもまた、かつての私の様に寮生とお兄様契約を結んだのだと頓着なく私に報告するので、私は持たなくていい嫉妬でジリジリと焼かれる気がするのだった。

 イリスと仲の良い公爵家令息が何度か遊びに来た際にサミュエルと仲良くなった様で、騎士科に進む際にサミュエルとお兄様契約を望んだのだと言う。


 「エイデン様の様には上手に指導してあげられるかは分かりませんけど、良きお兄様になれたら良いと思うんです。」

 そう、ほんのり頬を赤らめてやる気になっているサミュエルに水を差したくなくて、私は心にも無い励ましを送る羽目になった。その事をマシューにボヤくと、ニヤリと笑って揶揄われたのだ。

「お前が指導した様に、きっとサミュエルはその騎士科の新人に指導するだろうな。それはお前の自業自得というものだ。」

 その通り過ぎて、私は自分がサミュエルにどんな事をしたのか必死に思い出しては悶えるという、身が細る思いをしたのだった。


 そして何とか遠征のタイミングを測ってイリスの騎士科進級のお祝いの席に滑り込めたのは、ほとんどサミュエル会いたさだった。そんな私にアルも、マシューも呆れていたけれど、サミュエルもまた私に美しい微笑みを投げかけてくれるので、こうして気を回して私たちを二人きりにしてくれた様だ。

 私の腕の中で蕩けていくサミュエルを感じる中でサミュエル自身の口から放たれた一緒に過ごしたいという願いは、私を一気に舞い上がらせた。そして同時に私を冷静にした。


 私はアルとの約束を果たそうと思った。サミュエルを愛しているのなら、それが出来るはずだ。…たぶん。私を見つめて、頬だけでなく、首元まで赤く色づくサミュエルを見つめていると、果たしてその決心は脆くも崩れ去るのでは無いかと不安を感じたのは致し方ないだろう。
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