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ダンジョン攻略前編

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ーー  ダンジョン攻略前編


ダンジョンの入り口には魔人が出入りするということで、誰も見張りはいない。
入り口に入るとさすが大型のダンジョンと言われるだけはあって、空があった。

高さがどれくらいあるのか下からではわからない、ここは見渡す限り草原のようだ。

まだダンジョンが出来てから間がないと聞いていたように、魔物自体の数は非常に少ないようだ。
たまに現れる魔物を倒しながら2階層3階層と順調に降りて行く。
その間パーティーメンバーは一言も言葉を発していない。
言葉を発していないというだけで、魔道具を使いながら意思疎通を行っているのだ。
口を声を出さずに開くとその動きを感じ取って、皆に伝えるのだ。
口元を隠せば完全に相手に読まれることはない、マスクでもしていればいいのだ。
一応毒を防ぐマスクも渡しているのでそれを使ってもいいかもしれない。

5階層を消えたところで、空を飛ぶ魔物が加わって来たが私たちの敵にもならず、昼には9階層を突破し10階層の階層主の扉の前に来ている。


「ここにいるのはワイバーンと聞いているわね。そして倒したら魔人が出てきたと。」
「そうだそこで私とクロニアル君で倒すので他は気配を消して隠れていてくれないか。相手の力が分からないからそれを確かめてからみんなで攻撃だ。」
と作戦を立てて扉を押し開ける。

中に入ると扉が自然と閉まり、ワイバーンが3匹現れる。
「クロニアル君行くよ。」
「ライジン」
と唱えると3匹のワイバーンを雷が撃ち落とす、そこにクロニアル君の
「エアー・カッター」
の声と共に3匹のワイバーンは首を斬り飛ばされる。
~階層主の討伐を確認しました。~
というメッセージが流れた後、そいつは現れた。

「今度は2人だけか、少しは戦えるようだな。」
という声と共に尻尾を生やした人の様な姿の魔人が現れた。

「言葉が同じ様だ、君が魔人と言う種族かい?」
と聞けば、
「我は魔神が眷属スピードのアルファー。いざ参る。」
と言うとかなりのスピードで襲いかかってきた。

「ガキーン!」
気づけば甲高い音がして、クロニアル君の首筋に剣が叩きつけられていた。
「何!この剣で切り飛ばせないとは。」
と言った魔人の首を私は斬り飛ばす。

~階層魔人の討伐を確認しました。~
と言うメッセージが流れた。
「どうやら階層主と魔人は対のようだ。ここで腹ごしらえして攻略を進めるよ。」
と声をかけると食事の準備をし始めた私に、クロニアル君が
「アイツはスピードのアルファーと名乗っていた、かなりのスピードで対応できなかった。これから先の魔人もかなり強いのだろうね。」
と。

「私もアッタク姿を追えなかったわ。」
「私はなんとか追うことができたけど・・ギリギリかもしれないわね。」
とミリアとレリーナが言う。
確かに早かったが私にはまだ余裕があった。
「次の魔人もどのような能力を持っているか分からないけど、君たちの隠密は分からなかったようだ、次も同じ作戦で行くよ。」
と言いながら食事を並べる。
「でもこの食事はいいわ。力が湧き上がる気がする。」
と言いながらセリーナが料理を平らげる。


11~19階層の攻略。
ここからの魔物は珍しくもアンデッドの階層であった。
スケルトンから始まり、グールにゴーストとゾンビが溢れるように出てきたが、ミリア、クロニアル、私の聖魔法で瞬殺した。
20階層の階層主はバンパイアであったが、私とは相性が悪かった。
出てきたは良いが私の聖気に当たり急速に力を落としたところで、クロニアル君のアース・ニードルに胸を突き抜かれ終わり。

~階層主の討伐を確認しました。~
のメッセージの後、ここの魔人の声が聞こえた。
「人にしてはやるではないか。しかしここで終わりだ。」
と言うと姿を見せぬまま攻撃を始める魔人、クロニアル君には防御を心がけてもらい、私は空間を把握する。
「分かった。ライジン」
次の瞬間、稲妻と一緒に
「グアアアアー」
と言うと苦悶の声と共に尻尾を生やしたカマキリのような魔人の姿が見えた。
すかさず闇魔法の「バインド」で捕捉すると、近づき首を刎ねる。

~階層魔人の討伐を確認しました。~
と言うメッセージが流れた。

「姿の見えない敵はホント厄介ね。て自分らも見えないんだけどね。」
とミリアが言えば
「マッケンジー君が、このダンジョンかなり魔物が強い気がする、かなり深いかもしれないな。長い攻略になると覚悟しよう。」
と言う言葉に私は
「そうだね、じゃここで野営をして明日に備えようか。」
と言うと収納魔法から家を取り出した。
「やっぱりエスト様はそうじゃないと、攻略がこれほど楽になる人はいないね。」
とレリーナが言うにを皆が頷く。


野営は階層主の部屋で行うため、ここから冒険者(侵入者)が居なくなるまでは魔物は湧いてこない。
野営にちょうど良い場所なのだ。

一応家の周りに結界の魔道具を発動させて、皆で家の中に入る。
食事と入浴それに睡眠を十分にとり英気を養う。

朝起きると朝食を摂りながら装備の点検を行う。
クロニアル君の結界の魔道具を交換しておく、相手の攻撃力がわからない以上疎かにするわけにはいけない。

「さあ、再出発だ。」
と声をかけて21~29階層の攻略に向かう。
この階層の魔物は虫系と毒系の魔物だ。
クモ、アリ、ハ蜂、にサソリと地下を移動する大型のイモムシ。
昆虫系の魔物はとても生命力が強く、確実にトドメを指す必要がある。
レリーナ、セリーナ、マッケンジーの3人が大いに活躍しながら攻略していく。
アリと蜂は、群れを作って襲って来るのでここで活躍するのは、ミリアとクロニアルの2人だ。
炎系の魔法で根こそぎ倒していく、私はと言うと魔人に対する警戒だ。
魔人が途中で現れないと言うことは言えないのだ、姿を消して皆の後方から警戒する。
29階層に入ったところでソイツは襲ってきた。

「みんな、魔人だ!防御をして。」
と伝えると、魔人の打ち出した魔法を打ち消す。
「何!まだ誰かいるのか。」
魔人は周囲を見回すが私を見つけることができず。
「何かの魔道具か、死んでもらうぞ人間。」
と言いながら複数の魔法を組み上げてまさに打ち出そうとしたところで、首を背後から斬り飛ばす。
驚きに目を見開いた顔が飛ぶ。

~階層魔人の討伐を確認しました。~
と言うメッセージが聞こえた。
私達はそのまま29階層を踏破すると30階層の階層主の扉を開ける。
そこに居たのは、アラクネと蚊のような魔物だった。
そして尻尾を生やした大型の魔人。
魔人は一体とは限らないようだ。

襲い来る蚊とアラクネに5人が魔法と剣で対抗する。
その隙を狙って攻撃を仕掛ける魔人を私は姿を消したまま切りつける。
「何!そこにも居たのか。」
辛うじて左手で首を切り飛ばされるのを防いだ魔人は、怒りのまま周囲に魔法を放つ。
魔物であろうが侵入者であろうが無差別に攻撃を繰り返していたが、魔力が尽きたか攻撃が止まった。
その隙を狙い胴を横一線に切り飛ばす、しかしこの魔人生命力が虫並みなのか、さらに魔法を飛ばし始めた。
それを結界5で囲むと己の魔法で自分を攻撃してしまい消し飛ぶ魔人。

ちょうどその頃、魔物と戦っていた皆も魔物を討伐終えたようだ。
~階層主と階層魔人の討伐を確認しました。~
と言うメッセージが流れた。

「ふー、まさか2人も魔人が居るとは思わなかったよ。」
マッケンジー君が言うと他の皆も頷く。
「これから先、魔人もだが魔物も強くなるだろう。今日はここで野営をしよう。」
と私は提案し、準備にかかる。

準備をしながら、私は
「このダンジョンはやっぱり他と違うね。魔人が管理しているように見える。多分最下層にいるのは魔神だろうね。そこまで行くか途中で戻るかそれを考えよう、多分魔人は後1・2人だろうと思うから。」
と言えば
「今まで4人の魔人を倒したけど、ほとんどエスト様が倒したのでその実力がよく分からなかった。魔物自体は僕らでも倒せる強さだけど、これ以上階層が深くなればこの人数では難しくなるかもしれない。」
とマッケンジー君が言えば
「僕もそう思っていた、エスト君が居なければこのダンジョン攻略は難しい。最下層まで行けた場合は、後はエスト君に任せる他ないと思うね。僕らは足手まといとなるだろう。」
とクロニアル君。

今後の攻略を考える時が来たようだ。
私は召喚魔法の検討を始める。

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