ブチ切れ世界樹さんと、のんびり迷宮主さん

月猫

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― カチカチカチカチ…ガリガリガリガリ -

コアさんと言う名の強力な助っ人が居るとは言え、やっぱり考える時は、手書したほうがまとまりやすいですね。

そう言えば、世界樹さんは、ま~だ人間で遊んでいるんですかね~? ま、良いですけどね、子供は遊ぶのが仕事ですから。遊びの中で、技術や手加減、相手への思いやりに協調性が育まれますからね。
可愛そう? 人間ケルドに人権は無い。因果応報インガオホー

― ガリガリガリ…ガリ! -

「こんなもんですかね?」

~ 承知、データを登録いたします ~

さて、カッターナのハンターさん達から得た情報をまとめると、重要なのはこんな所でしょうかね?

①レイモンドさん率いるチームはランクCの中堅クラス
 (周りも大体、同じぐらいの実力)

②カッターナのハンターの実力は、周辺諸国に比べ、ワンランク程低い
(実質、レイモンドさんのチームはランクD)

③カッターナのハンターの最高戦力は、Aが3チーム
(実質Bランクが3つそれも下位)

④本物の実力者は、冒険者として活動していることが多く、真面な支払いをしてくれる余所の国へ、大体出て行く。恐らくだが、殆どが人間。
(ケルドが流出している?)

④獣人の奴隷。最近傭兵ギルドが、カッターナから更に南西の森より捕らえて提供された者達
 (詳細は不明、村を襲い虐奪していた奴らとの触れ込みだが、十中八九嘘との事)

⑤アルサーン王国の事はほとんど知らなかった
 (情報規制?)

穴人ドワーフは坑道から出てこない上、土地所有者の関係者以外近づくことはできず、入り口には常に見張りが居る。出入りするのは、食料や燃料が運ばれ、金属製品や魔道具が運ばれるのみ。

⑦魔道具はかなり充実しているが、高値で取引されており、産業として国外に輸出している為、国内にそこまで数は無い。
 (耐性の取得には、時間が掛かる?)

⑧イラ、アルベリオン両国共に、殆ど人間しか居ない国
 (標的、一国追加?)

⑨国外に出るには、多額の通行料を支払わなければならない。ただし入国の際は格安
(エスタール帝国側には情報皆無。情報規制?)

……こんなところでしょうか。ゴトーさんが持ってきた情報の裏付けも取れましたし、中々有意義な時間でした。

魔道具が少ないなら、暫くはこのままでも問題ないでしょうね。その間に、こちらは動かせてもらいましょうか。相手の実力も知れましたし、強気に出るのもありですね。

そうなると、問題になるのはエスタール帝国か。

あそことは、敵対したく無いんですよね~。国の在り方もそうですけど、ゴトーさん曰く、実力も頭一つ分飛び抜けているらしいですからね~。行動に起こす前に、接触しておきたいですね~。こちらの正当性を説かなければ、最悪は北以外から一挙に責められかねませんからね、それは避けたい。

―――

「な~のなの、な~のなの♪」
「あ、お帰りなさい、世界樹さん」
「なの!」

おぅ、すっきりした顔をさせちゃって。今まで見た中で、一番輝いていますね。溜まっていた鬱憤を発散したお陰で、上機嫌と言ったところでしょうか。

「満足しましたか? それでは、残りは実験に使わせていただきますね」
「え~、もうなの?」
「世界樹さんも参加するなら、それもありですよ。無駄に浪費さえしなければね」
「分かったなの! ならもっと沢山捕まえるなの!」

やる気が有るのは良い事ですが、少々空回りしていますね~。楽しい事に熱中するのも良いですが、長い樹生、飽きない為にもメリハリは大事です。

「危ないので、確実に、時間を掛けながらになりますから、数を揃えられる様になるのは、もっと後になるでしょうね」
「え~? あの程度の連中なら、余裕で捕まえられるなの。準備する隙すら与えず殲滅できるなの!」

世界樹さんは味を占めたのか、積極的に行動したくなったようですね。ですが、まだちょっと待って貰いたい。

「気が付かれたらその時点で、徹底抗戦に繋がるでしょう。来るならともかく、逃げ隠れされたら面倒じゃないですか」
「なの…ダンジョン内なら、何処に居るか、すぐわかるなの」
「中ならそうですけど、外は違うでしょう?」
「だから、全部領域にするなの!」

おぉう、そう来ましたか。でもな~…国とか他人の領域に成っている領域を取るのは、相当DP使いますしね~。出来なくは無いでしょうが、現実は難しいのでは?

「物理的にもぎ取れば良いなの!」
「あぁ、ガチの国崩しですか? それなら、まぁ、できますかねぇ…関係ない人は?」
「事前に忠告すれば良いなの! それで出て行かなかった奴は、知らないなの!」

ま、そこはこちらで調整すれば良いでしょうね。抵抗されなければ、捕らえるのはそこまで困難でも無いでしょうし、治療できるかは、その後で判断すれば良いでしょう。

「逃げた中に、汚物が含まれていたら?」
「当然追いかけるなの! 地の果てまでは逃げられないなの、寿命は圧倒的にこっちが上なの!」
「気の長い事で……てか、世界樹さんって寿命有るので?」
「……知らないなの。まぁ数千年程度で死にはしないなの!」

数千年を、程度で済ましますか、長生きしそうだな~。

「国崩しは良いですが、健全な人が住む国を襲うのは遠慮したいですね」
「むぅ…それは確かにそうなの……なら、その国と友好を結ぶなの! そうすれば、汚物を追い立てて貰えるなの! 汚物側じゃなければ、話くらいは、できる……なの?」
「まぁ、話をするくらいは……できるのでは?」

友好、敵対問わず、こちらの行動理由を話すぐらいはできるとは思いますけどね。なんせ、人種の中に不発とは言え、リモコン爆弾が紛れ込んでいる様なもんですからね。特に、こちら側に実績があれば、無視する訳にもいかないでしょう。ふむ…

「当面は、侵入してきた人間を捕らえて、解析、解体。可能なら、駆除対象部分だけを取り除く方法…を見つける事ですね。殺したいのは分かりますが、最終的には死ぬんですからここは譲ってください」
「そんなの必要なの?」
「理由としては、“治療”方法を提示できれば、相手も積極的になるでしょう?」
「なのぉ!」

そうすれば、向こうから処理されにこちらに来るようになる。最終的には楽になるって寸法です。それに、健全な部分が多い方も居ますからね。その方を問答無用で殺すのは忍びない。

それに、もし取り除くことができれば、人種との話し合いを優位に進められます。殺すしか無いのと、取り除ける可能性が有るのとでは、雲泥の差です。国としては、市民を無暗に殺せませんしね。
やるなら他の国にも話を振って、こちらの行動理念を知って置いて貰った方が動きやすいでしょう。行動を起す事に成ったら、交渉を試みましょうか。

「なの! やるからには、正当な理由で、正々堂々やるなの! 文句は言わせないなの!」

汚物掃除の最中に、見当違いな言い掛かりで、動きを鈍らせたくありません。暫くは潜んで実験に勤しみ、目途が経ったらそれを元に国に交渉って事で。ダメなら殲滅も視野に入れて、準備していきましょう。

あぁ、いい機会ですし、ショタ神さんにも聞いてみますか。結局、あれから一度も接触していませんでしたしね。魔術の術式関係と合わせて、人間ケルドの事とか色々聞いてみましょうか。

称号を意識して、念じれば連絡が付くんでしたっけ……………反応がない。会話できるとは何だったのか。
まぁ、いいや。元々そこまで期待していませんでしたし、やりたいようにやって仕舞いましょう。

……そう言えば、以前世界樹さんが、人間絶対殺す毒作っていましたね。世界樹さんがつくった毒は、人族全てに作用する毒でしたから改良する必要がありますが、解析が進めば、ケルド部分だけを消す薬を作れますかね?

「なのなの、やってみる価値はあるなの。因みにその薬、さっき試したけど普通に死んだなの」

ま、今はそうでしょうね。ですが、いつの日か改良を重ねて、ケルドだけを選択できるようになるかもしれません。
なんせケルドの説明には、“人族に限る”とはありませんでしたしね。魔物とか普通の動物とかにも、紛れている可能性は十分にある。

そうなると、全ての生き物を検査する必要性が出てくる。しかし、そんな事をしている余裕が有るかどうか…量産体制さえ整えられれば、薬なら農薬の様に散布することで、その手間を大いに削減できるでしょう。世界樹さんの今後の成果に期待ですね。

さて、そうなると……どうやって人の国に接触するかが問題になりますね。

「む~~~……竜の谷にでも、話を振ってみますか」

あそこなら、人族がどうこうなってもそこまで気にしないでしょうし、竜族が後ろ盾になれば、国も無下にできないでしょう。
持つべきものは、優秀な友兼後ろ盾ですね!

う~ん、もう遅いですし、連絡を入れるのは明日で良いかな? そろそろ、待望のイベントもありますしね!
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