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腹癒せにドラゴン退治に行ってきます!

封印を解きました。 1

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 目の前が真っ白に弾けて、つい声を上げてしまった。
 荒くなった呼吸を整えながら、全身をくまなく巡る魔力を感知する。魔法封じが解かれたのだ。

 ああ、くっそう……。こんなはずでは……

 すごくすごく気持ちがよかった。こんなにも抗えないものだとは思わなかった。

 おかしくなっちゃう前に、マッチョさんからは距離を置かないと……

 ぐったりとした身体をもぞもぞと動かすと、マッチョさんも私の魔法が戻っているのを理解したようだ。
 きゅうきゅうと締め付けている指先が中で動くと、それだけで甘い痺れが脳に届く。まだこの先があるのだと、身体もわかっているらしい。

「ひゃあっ……」

 私を傷つけないようにと慎重になっているだけだとわかっているのに、感じすぎてしまう。昂ぶる身体を抑えるために、私は自身の細い肩を抱いた。胸が強調されるポーズだが、気にしてはいられない。

 み、見ないでぇ……

 彼の視線だけでも軽くイってしまいそうだ。もうヤダ、どうしたの私⁉︎ 性欲を落ち着かせる魔法ってなかったっけ⁉︎
 そう都合よく魔法を使えるわけでもない。指が完全に引き抜かれるまでは、思考が全部そっちに向いてしまっていて、まともに魔法を扱えそうになかった。
 満たされない寂しさに、身体が自然と震えてしまう。引き抜かねばならない指なのに、優しい快感を与えてくれたそれを浅ましくも貪欲に求めていた。

 指が抜かれる。実際はそんなに長い時間をかけたわけではなかったはずなのに、求めすぎて時間の感覚が狂っている。

「ああっ……」

 満たされていた官能がふいに蘇って、私は細い腰を浮かせて震えた。マッチョさん自身が媚薬なのではなかろうか。ほら、毒を食らって体内に蓄積させておくような暗殺者もいるくらいなんだし、そういうのがあってもおかしくないでしょ?

 安全に引き抜かれたマッチョさんの指先がテカテカと光っていていやらしい。あの節くれだった太めの指が私の中に入っていたのだ。あれを容易く飲み込んでしまうだなんて、私の身体はどうかしている。もっと痛みを感じさせて、抵抗してもいいのに。生娘なんだから。
 私の視線を感じたのか、事もあろうにマッチョさんはそれを自分の口に含んだ。見せつけるようにしたのは、絶対にわざとだ。
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