行方不明だった元婚約者が戻ってきたので、浮気三昧な現婚約者を捨てることにしました

小倉みち

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帰り①

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 私は、怒りや悲しみでいっぱいだった。


 もうすでにリアムには愛想が尽きているけれど、それでもなお私を邪険にしようとする彼が腹立たしかった。


 それに、ジニーのことも。

 彼女は無邪気な顔で、平気な顔で人を傷つける。


 それが故意でないことは、私にもわかっていた。

 だけど、悪気がないのが一番駄目だ。


 タチが悪い。


 悪気がなく人を傷つけるのは、どうしようもない。

 他者である私が、彼女のその悪い部分をどうこうすることは出来ないのだ。

 つまり、私は2人からひたすら傷つけられるだけ傷つけられて、それでおしまい。


 最初、私は我慢していた。

 でも、無理だった。


 私はずっと心の中で、自問自答していた。


 本当に、リアムと結婚してもうまくやっていけるのか、と。

 私がリアムと結婚したとして、この先何十年、私は彼と一緒にやっていけるのか。


 彼の問題行動は、天性のものだ。

 彼は根っこから女性に対して軽率な行動を取り、それに文句を言う私のことを嫌っている。


 結婚したところで、その性格が真逆に変わるなんて保証はどこにもない。


 それに、ジニー。


 彼女は、先ほども言ったように無邪気だ。

 自分の起こす行動が、誰にどの程度悪影響を及ぼすか考えてもいない。


 恐らく、私とリアムが卒業後結婚したとしても、2人の関係は続くだろう。


 だから私は、リアムと婚約破棄することにした。


 その道のりは前途多難だけど。

 そうしなければ、私の未来はない。


 そう決意して、ずっと頑張ってきた。


 ――なのに。

 私の行動が何から何まで気に障るのか、2人は私を攻撃する。


 ジニーとの話が終わり、教室に戻った私に対し、クラスメイトたちは労いの言葉をかけてくれた。

 その優しさに心を打たれ、思わず涙ぐむ。


 それをどうにか耐えて学校の時間を過ごしたが、馬車に乗ってランスと一緒に帰る途中、とうとう我慢ならなくなった私は、ポロリと涙をこぼした。


「大丈夫か?」

 思いやりのあるランスは、優しい声色でそう言ってくれる。

「うん、大丈夫」


 私はハンカチを取り出し、涙を拭く。

「ちょっと思い出しちゃって」

「……今朝のことか?」

「うん」

 ランスの表情が暗くなる。

「なんて言われたんだ?」


 私はジニーに言われたことを、涙まじりで説明した。

「ジニー、リアムと一緒に舞踏会へ行くんだって。舞踏会で、私を1人にさせようとしているの――2人とも、私に恥をかかせるつもりだったのよ」

「……酷い人間だな」


 ランスは私に同情してくれた。

「最低だ。人として」


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