悪役令嬢 エタった小説の主役の座をヒロインから奪い返します!

青井りか

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これってイジメだったんですか!

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「ありちゃん、ちょっと来てくれる?」
 教室でマヤ(恵都けいと先輩)に声をかけられた。怒ってる?

 いつもの図書室の奥へ行く。
「私、ちゃんと紫耀くん調べて出してあげたのに駆け落ちしてないってどういうこと?」
「すみません。いろいろあって」
 しょぼーん。私も紫耀くんと駆け落ちしたかったです。
「あのね、乙女ゲームの話っていうのは悪役令嬢が断罪されるのをみんな待ってるのね」
 そうなんだ。
「タグも、婚約破棄とか悪役令嬢とかざまあとかを指定してると検索にひっかかるのよね」
「私、悪役令嬢なんですか?」
「そうよ!私、ヒロインに婚約者である王子をとられて、私を虐めてた罪で国外追放されるシナリオなのよ」
「そこをなんとか、私に幸せください」
「どうやって」
「先輩、アリアの18年間を知ってますか?公爵令嬢としての厳しいマナーやたくさんの知識を持つよう育てられてて、ルイと婚約してからは王妃教育も受けて、すごい頑張ってたんですよ」
「そんなの知る必要ありません。あの女、意気揚々に罵詈雑言並べ立てて私を虐めたのよ。私さあ、ていうかあんたもそうだろうけど、小さい頃から親の言うこと素直に聞いて、先生の言うこと素直に聞いて、しっかり授業を受けてのM高K大でしょ。他人にあんなにさげずまれるのって初めての体験で大分泣かされたわよ」
「それ、私じゃないじゃないですか!私に幸せ下さい!」

 その時、背後から魔王の気配を感じた。
 笑顔になるマヤ。恐る恐る振り向くと、そこにルイがいた。
「アリア、こんな人の来ないところにマヤを呼び出して大きな声を出して何をしてるんだい?」
 魔王の冷ややかな目に顔がひきつる。そんな私の横をマヤはすりぬけて、ルイの手をとった。
「殿下、教室に戻りましょう。」
 マヤが手を引いて二人去って行ったが、去り際の魔王の厳しい目つきが胸に突き刺さった。


――――失敗した。アリア、ごめん。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

     弾劾裁判まであと3日
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