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#99 異世界から来たものとして
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事の顛末は、会談の様子が配信されている、各国各地の子機設置会場にも伝わっていた。
勿論立体映像では無く、スクリーン上で騎士団の広報官が進捗を報告する形だったようだが。
コモ王国側の面々は、今回のテロ行為が自国の貴族主導ということに、もう虫の息だった。
もう既に捕縛された者達の口から、ヴァテオ侯爵の名前は連呼されている。
広報官は素直にそれを伝達した。
ここまで自国の面子を潰しまくるような人間が、高位貴族で、しかもクーデター後の新政権でも生き残り、今も権力の中枢におかれていた事自体が国辱と言っても良いだろう。
さすがのバスティアン陛下も、無表情ではあるがこめかみに血管が浮き上がっていた。
我がラグンフリズ王国の国王陛下、アーノルド様も現場に駆けつけたかったらしいのだが、やはり国王という立場上動けなかったらしく、報告を受けるのみで、我々の無事の姿を見ると、安堵の色とともに若干の疲労感も滲ませていた。
今回の会談とこの事案に関しては、明らかに関連性はあると思う。だが、切り離した上で詰めて話し合いたい。
できれば、まずは、神子様の今後についてのご希望を聞くまで、というところでこの場をお開きにし、その後映像配信は終了した上で、先程の事案について非公開の話し合いをしたいと思うがいかがだろうか。
アーノルド様は、そのように提言した。
コモ王国の面々に選択肢は無い。
事案に関しては、既に「ヴァテオ侯爵」一派が引き起こしたのだと、もう各国各地に伝わってしまっているのだ。
この件についての詳細が、引き続き映像配信に乗せられてしまうのは、コモ王国側の体裁から言っても避けたいところだろう。
そして、もう答えは出ている。
神子様はコモ王国に戻る意思はない。
瘴気浄化に関しては、一冒険者として依頼があれば応じる気持ちはある。
ただ、当然ながら条件は厳しいよ、という事だ。
いずれにせよ神子様は瘴気スポットの浄化のみにするつもりらしい。
被災者の瘴気毒の治癒に関しては、エンドファンのポーションを利用してくれればいいのでは?という。
召喚者への依存度を下げていきたいのだ。
大体の意思の提示が終わった後、神子様は今度は視聴しているであろう、各地の人々に向かって語った。
「この度は、このような機会をいただき、ありがとうございました。
私の希望で、今回の会談を多くの国々の様々な都市で公開してもらったのは、この場を借りて訴えたいことがあったからです。
私は異世界人として、この世界の人々にお願いがあります。
この世界には魔法というものがありますが、私たちの暮らしていた元の世界にはそんな技術はありません。
だからこそ一方的に、元の世界からこちらに召喚される人が居ても、逆は無いのだと思います。
まず、召喚魔法が可能であり、異世界人であればこその恩恵を齎すものだとしても、安易には召喚しないでいただきたいのです。
皆さんが藁にも縋りたいほど追い詰められ、本当に他に方策が無い場合に関しては、仕方が無いのかもしれません。
ただ、まずは可能な限り自助努力をしてからにしてください。
どうか、それを肝に銘じてください。
それに関しては、国際異世界人保護条約に、新たな文言を付け加えていただけるよう関係機関に働きかける所存です。
この世界の方々にとっては、『救世主を召喚』『神秘的な儀式』『女神の使いが救済に来てくれた』などという認識で、どこかしら美談のように思われている節がありますが、我々召喚された側からしてみたら、ただの拉致です。
人攫いであり、犯罪行為です。
誤解しないでほしいのは、苦しむ人々が目の前に居たら、その救済を拒む気持ちはありません。人々の役に立ちたい、救済したい、その気持ちは強くあります。
ただ、どうしても召喚者に頼らねばならない状況が訪れたときのために、各国選りすぐりの賢者の皆様には、帰還魔法、あるいは事前に打診する方法を編み出してはもらえませんでしょうか。どうか、ご協力をお願いします!」
神子様は切々と訴えた。
「その研究を進めていただけるならば、私は協力を惜しみません。また、過去召喚されて今もこの世界に暮らす先達の皆様も、是非名乗りを上げて、この取り組みに協力してください」
どうか、よろしくお願いいたします、と、配信されている先に居るであろう、全ての人々に向け、深々と頭を下げた。
「帰還魔法を」と言われたとき、やはり俺は激しく動揺した。
神子様がそれを真剣に望んでいるのは確かだ。万が一可能になった場合、俺は素直にその望みを受け入れられるだろうか。
そんなの、無理だ。
神子様は「いったん戻って、また帰れるなら」と言う条件を付けていたが、もし元の世界に戻れる方法が編み出されれば、もうこちらに帰ってこられなかったとしても、行ってしまうんじゃ無いのか。
だって、元の世界には26年分の思い出も、積み上げてきた人間関係も、生まれたときから馴染んでいる生活なども、今の神子様を創り上げてきた大切なものが沢山あるのだから。
そんなことを考えると、言いようのない不安に押しつぶされそうになる。
神子様による呼びかけが終わったことで、映像配信はそこで終了となった。
この後は、コモ王国関係者によるいくつかの重大事案を断罪しなくてはならない。
まずは先刻のシモン様暴行および拉致未遂と、それに関わる護衛騎士と大使に対する殺人未遂。
会談の妨害を含むガヌ公国側に与えた損害。
それに加えて、この件に多分に繋がる、ラグンフリズ王国建国の儀式を遠隔魔法攻撃していたヴァテオ侯爵とその仲間の問題。
あと、おそらくエムゾード卿自身は知らない事のようだが、と神子様は前置きしたが、エムゾード卿の親しい者たちが、卿への断罪を阻止しようとしてシャンド王国の近海にクラーケンを呼び寄せたこと。
遠隔魔法攻撃とクラーケンに関しては、この場に居るコモ王国関係者にとっては寝耳に水状態だろう。
だが、どちらも非常に重い罪だ。
教皇猊下がご滞在の場所と知っているのに、遠隔攻撃をぶつけてきていた事などは、宗教裁判で裁かれても、死罪間違い無しだろう。
クラーケンの件に関しては、シャンド王国側にも断罪の権利が生じる。また、それと同時にテロ事件として国際司法にも裁かれる案件だ。
「あなた方の言うように、ヴァテオ侯爵やエムゾード卿の仲間たち…という確証はあるのだろうか」
外交執務官が、己を奮い立たせて訊いてきた。
確かにこの空気の中でこの質問は、なかなかに勇気が要るだろう。だが、やはり訊いておかなくてはならない事でもある。
「既に、それぞれの当該メンバーは拘束されており、ラグンフリズ王都に向け連行されています」
神子様が普通のことのように言った。
おそらく、“盗聴”で、リオネス様やエルンスト様に報告が上がったのを聞いたのだろう。
一瞬息をのんだ後、宰相も外交執務官も絶望の表情で項垂れた。
エムゾード卿は床に這いつくばって、切れ切れの謝罪を漏らしながら嗚咽していた。
「審議の場に、立ち会わせてはいただけないでしょうか」
アウデワート騎士が神妙な表情で申し出た。
「勿論です。むしろこちらの方から、コモ王国側人員の立会を要請しようと思っていました。
ああ、一応エムゾード卿は参考人として招致するつもりで居ましたので、頭数には入らないと思ってください。
それ以外でお願いします。
それと、勿論帰国後になりますが、ヴァテオ侯爵がご希望でしたら、ご家族や弁護人などをお連れいただいてもよろしいですよ」
シモン様が柔らかい口調で告げた。
「私も傍聴させていただけますでしょうか」
遠慮がちにグレイモスが申し出た。
“立ち会い”では無く“傍聴”というところに彼の意思が透ける。
コモ王国民としてでは無く、一人の神官として見届けたいのだろう。
教皇猊下だけで無く、神子様にも帰依の誓いを立てた神官として。
非公開部分の会談は、後日コモ王国とガヌ公国の新聞が報じた。
ラグンフリズ王国では、会談の様子から事案の詳細、非公開部分の取り決めまでを、公式文書で纏めて各都市の図書館に写本を置き、閲覧は手続きさえすれば身分に関わりなく自由だ。
後にその文書は、関係国としてシャンド王国にも送られている。
ガヌ公国での会談を終えた後、コモ王国側の参加者一行は国に直帰したが、我々は残り二カ国の外遊を終えた後に、再びシャンド王国経由で帰国した。
勿論立体映像では無く、スクリーン上で騎士団の広報官が進捗を報告する形だったようだが。
コモ王国側の面々は、今回のテロ行為が自国の貴族主導ということに、もう虫の息だった。
もう既に捕縛された者達の口から、ヴァテオ侯爵の名前は連呼されている。
広報官は素直にそれを伝達した。
ここまで自国の面子を潰しまくるような人間が、高位貴族で、しかもクーデター後の新政権でも生き残り、今も権力の中枢におかれていた事自体が国辱と言っても良いだろう。
さすがのバスティアン陛下も、無表情ではあるがこめかみに血管が浮き上がっていた。
我がラグンフリズ王国の国王陛下、アーノルド様も現場に駆けつけたかったらしいのだが、やはり国王という立場上動けなかったらしく、報告を受けるのみで、我々の無事の姿を見ると、安堵の色とともに若干の疲労感も滲ませていた。
今回の会談とこの事案に関しては、明らかに関連性はあると思う。だが、切り離した上で詰めて話し合いたい。
できれば、まずは、神子様の今後についてのご希望を聞くまで、というところでこの場をお開きにし、その後映像配信は終了した上で、先程の事案について非公開の話し合いをしたいと思うがいかがだろうか。
アーノルド様は、そのように提言した。
コモ王国の面々に選択肢は無い。
事案に関しては、既に「ヴァテオ侯爵」一派が引き起こしたのだと、もう各国各地に伝わってしまっているのだ。
この件についての詳細が、引き続き映像配信に乗せられてしまうのは、コモ王国側の体裁から言っても避けたいところだろう。
そして、もう答えは出ている。
神子様はコモ王国に戻る意思はない。
瘴気浄化に関しては、一冒険者として依頼があれば応じる気持ちはある。
ただ、当然ながら条件は厳しいよ、という事だ。
いずれにせよ神子様は瘴気スポットの浄化のみにするつもりらしい。
被災者の瘴気毒の治癒に関しては、エンドファンのポーションを利用してくれればいいのでは?という。
召喚者への依存度を下げていきたいのだ。
大体の意思の提示が終わった後、神子様は今度は視聴しているであろう、各地の人々に向かって語った。
「この度は、このような機会をいただき、ありがとうございました。
私の希望で、今回の会談を多くの国々の様々な都市で公開してもらったのは、この場を借りて訴えたいことがあったからです。
私は異世界人として、この世界の人々にお願いがあります。
この世界には魔法というものがありますが、私たちの暮らしていた元の世界にはそんな技術はありません。
だからこそ一方的に、元の世界からこちらに召喚される人が居ても、逆は無いのだと思います。
まず、召喚魔法が可能であり、異世界人であればこその恩恵を齎すものだとしても、安易には召喚しないでいただきたいのです。
皆さんが藁にも縋りたいほど追い詰められ、本当に他に方策が無い場合に関しては、仕方が無いのかもしれません。
ただ、まずは可能な限り自助努力をしてからにしてください。
どうか、それを肝に銘じてください。
それに関しては、国際異世界人保護条約に、新たな文言を付け加えていただけるよう関係機関に働きかける所存です。
この世界の方々にとっては、『救世主を召喚』『神秘的な儀式』『女神の使いが救済に来てくれた』などという認識で、どこかしら美談のように思われている節がありますが、我々召喚された側からしてみたら、ただの拉致です。
人攫いであり、犯罪行為です。
誤解しないでほしいのは、苦しむ人々が目の前に居たら、その救済を拒む気持ちはありません。人々の役に立ちたい、救済したい、その気持ちは強くあります。
ただ、どうしても召喚者に頼らねばならない状況が訪れたときのために、各国選りすぐりの賢者の皆様には、帰還魔法、あるいは事前に打診する方法を編み出してはもらえませんでしょうか。どうか、ご協力をお願いします!」
神子様は切々と訴えた。
「その研究を進めていただけるならば、私は協力を惜しみません。また、過去召喚されて今もこの世界に暮らす先達の皆様も、是非名乗りを上げて、この取り組みに協力してください」
どうか、よろしくお願いいたします、と、配信されている先に居るであろう、全ての人々に向け、深々と頭を下げた。
「帰還魔法を」と言われたとき、やはり俺は激しく動揺した。
神子様がそれを真剣に望んでいるのは確かだ。万が一可能になった場合、俺は素直にその望みを受け入れられるだろうか。
そんなの、無理だ。
神子様は「いったん戻って、また帰れるなら」と言う条件を付けていたが、もし元の世界に戻れる方法が編み出されれば、もうこちらに帰ってこられなかったとしても、行ってしまうんじゃ無いのか。
だって、元の世界には26年分の思い出も、積み上げてきた人間関係も、生まれたときから馴染んでいる生活なども、今の神子様を創り上げてきた大切なものが沢山あるのだから。
そんなことを考えると、言いようのない不安に押しつぶされそうになる。
神子様による呼びかけが終わったことで、映像配信はそこで終了となった。
この後は、コモ王国関係者によるいくつかの重大事案を断罪しなくてはならない。
まずは先刻のシモン様暴行および拉致未遂と、それに関わる護衛騎士と大使に対する殺人未遂。
会談の妨害を含むガヌ公国側に与えた損害。
それに加えて、この件に多分に繋がる、ラグンフリズ王国建国の儀式を遠隔魔法攻撃していたヴァテオ侯爵とその仲間の問題。
あと、おそらくエムゾード卿自身は知らない事のようだが、と神子様は前置きしたが、エムゾード卿の親しい者たちが、卿への断罪を阻止しようとしてシャンド王国の近海にクラーケンを呼び寄せたこと。
遠隔魔法攻撃とクラーケンに関しては、この場に居るコモ王国関係者にとっては寝耳に水状態だろう。
だが、どちらも非常に重い罪だ。
教皇猊下がご滞在の場所と知っているのに、遠隔攻撃をぶつけてきていた事などは、宗教裁判で裁かれても、死罪間違い無しだろう。
クラーケンの件に関しては、シャンド王国側にも断罪の権利が生じる。また、それと同時にテロ事件として国際司法にも裁かれる案件だ。
「あなた方の言うように、ヴァテオ侯爵やエムゾード卿の仲間たち…という確証はあるのだろうか」
外交執務官が、己を奮い立たせて訊いてきた。
確かにこの空気の中でこの質問は、なかなかに勇気が要るだろう。だが、やはり訊いておかなくてはならない事でもある。
「既に、それぞれの当該メンバーは拘束されており、ラグンフリズ王都に向け連行されています」
神子様が普通のことのように言った。
おそらく、“盗聴”で、リオネス様やエルンスト様に報告が上がったのを聞いたのだろう。
一瞬息をのんだ後、宰相も外交執務官も絶望の表情で項垂れた。
エムゾード卿は床に這いつくばって、切れ切れの謝罪を漏らしながら嗚咽していた。
「審議の場に、立ち会わせてはいただけないでしょうか」
アウデワート騎士が神妙な表情で申し出た。
「勿論です。むしろこちらの方から、コモ王国側人員の立会を要請しようと思っていました。
ああ、一応エムゾード卿は参考人として招致するつもりで居ましたので、頭数には入らないと思ってください。
それ以外でお願いします。
それと、勿論帰国後になりますが、ヴァテオ侯爵がご希望でしたら、ご家族や弁護人などをお連れいただいてもよろしいですよ」
シモン様が柔らかい口調で告げた。
「私も傍聴させていただけますでしょうか」
遠慮がちにグレイモスが申し出た。
“立ち会い”では無く“傍聴”というところに彼の意思が透ける。
コモ王国民としてでは無く、一人の神官として見届けたいのだろう。
教皇猊下だけで無く、神子様にも帰依の誓いを立てた神官として。
非公開部分の会談は、後日コモ王国とガヌ公国の新聞が報じた。
ラグンフリズ王国では、会談の様子から事案の詳細、非公開部分の取り決めまでを、公式文書で纏めて各都市の図書館に写本を置き、閲覧は手続きさえすれば身分に関わりなく自由だ。
後にその文書は、関係国としてシャンド王国にも送られている。
ガヌ公国での会談を終えた後、コモ王国側の参加者一行は国に直帰したが、我々は残り二カ国の外遊を終えた後に、再びシャンド王国経由で帰国した。
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