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・地下室調教編(Day7~)
二日目 3-1
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✿
「――ッ!!」
ぐいっと奥へと差し込まれた欲望がそこで爆ぜた。喉奥に向かって勢いよく発射された粘性のある液体で犯されて、唇から、男が消え失せていっても、尚、びくびくと全身を震わせていた。
「終わったか?」
部屋の入口から、声がした。もうひとりの使用人が、待ちくたびれたような口調で、彼に向かって発した声だった。
「ああ」
短く、滝田と名乗った男は、応えた。
それから、青年へと向き直ると、彼の髪を掴んで顔を上に上げさせた。
終わった。そう思っていたのに。
青年の顔面は涙と吐瀉物と、精液でどろどろに、なっていた。それを、布で強引に拭き取られて、強行後の茫然としていた青年は、我を取り戻そうと、微かに身じろぎをした。
「食え。空腹だとこの後、持たんぞ」
口元に、どろりとした何かを注がれて、眼をむく。拒否する前にそれは、食道を通り過ぎていって、体内へと流れ落ちていった。
「な、なにを……!?」
こと終わってから、青年は叫んだ。
だが、使用人たちは答えない。
さっと、帰り支度を整えはじめた、男に、青年が、再び問いかけようとしたとき、また、彼の口元が、青年の耳元に当てられた。
「悪いが、耐えてくれ」
小声でそうささやいたかと、思うと、待ちくたびれた風情の使用人へと向かって速足で部屋を去っていく。
「おい!! 待てって……!!」
青年の叫び声だけが、空間をこだました。ガチャリと施錠の音が部屋の外側から聞こえた。その後、足音がどんどん遠ざかっていく。
「な……く、くそ……ッ!!」
強引に喉奥を犯されて、唇を肉厚のもので擦られ、口内を蹂躙されて――嫌なはずなのに、変な気分にされて――そのまま――。
発散することすら許されずに、手足を拘束されたままの状態で……。手足をばたつかせても、金具が音をたてるだけで、どうにもならない。
このまま、ずっと――?
そんな想像が浮かんだ瞬間だった。
「……っ!?」
突然、両胸の上で、震えつづけていた、ローターが、振動をやめた。ちょうど、乳首の上に張り付くかたちで、ひっついていたものが、急に、活動を停止したのだ。
「お、おい……これって……」
ふっと、青年は息をはいた。
安堵のため息だった。
少しでも、今の状態で、責め苦を減らせるほうが、いい。
あとは、高まってしまった気分だけをなんとか、さげればいいのだから。
あとは、あの男だけだ。
きっと、おそらく、またあの男は、来る。夕方の、お勤めが始まる前に時間に、ここに足を踏み入れるのだろう。その時が、勝負だ。
そう、青年は覚悟を決めた。
「――ッ!!」
ぐいっと奥へと差し込まれた欲望がそこで爆ぜた。喉奥に向かって勢いよく発射された粘性のある液体で犯されて、唇から、男が消え失せていっても、尚、びくびくと全身を震わせていた。
「終わったか?」
部屋の入口から、声がした。もうひとりの使用人が、待ちくたびれたような口調で、彼に向かって発した声だった。
「ああ」
短く、滝田と名乗った男は、応えた。
それから、青年へと向き直ると、彼の髪を掴んで顔を上に上げさせた。
終わった。そう思っていたのに。
青年の顔面は涙と吐瀉物と、精液でどろどろに、なっていた。それを、布で強引に拭き取られて、強行後の茫然としていた青年は、我を取り戻そうと、微かに身じろぎをした。
「食え。空腹だとこの後、持たんぞ」
口元に、どろりとした何かを注がれて、眼をむく。拒否する前にそれは、食道を通り過ぎていって、体内へと流れ落ちていった。
「な、なにを……!?」
こと終わってから、青年は叫んだ。
だが、使用人たちは答えない。
さっと、帰り支度を整えはじめた、男に、青年が、再び問いかけようとしたとき、また、彼の口元が、青年の耳元に当てられた。
「悪いが、耐えてくれ」
小声でそうささやいたかと、思うと、待ちくたびれた風情の使用人へと向かって速足で部屋を去っていく。
「おい!! 待てって……!!」
青年の叫び声だけが、空間をこだました。ガチャリと施錠の音が部屋の外側から聞こえた。その後、足音がどんどん遠ざかっていく。
「な……く、くそ……ッ!!」
強引に喉奥を犯されて、唇を肉厚のもので擦られ、口内を蹂躙されて――嫌なはずなのに、変な気分にされて――そのまま――。
発散することすら許されずに、手足を拘束されたままの状態で……。手足をばたつかせても、金具が音をたてるだけで、どうにもならない。
このまま、ずっと――?
そんな想像が浮かんだ瞬間だった。
「……っ!?」
突然、両胸の上で、震えつづけていた、ローターが、振動をやめた。ちょうど、乳首の上に張り付くかたちで、ひっついていたものが、急に、活動を停止したのだ。
「お、おい……これって……」
ふっと、青年は息をはいた。
安堵のため息だった。
少しでも、今の状態で、責め苦を減らせるほうが、いい。
あとは、高まってしまった気分だけをなんとか、さげればいいのだから。
あとは、あの男だけだ。
きっと、おそらく、またあの男は、来る。夕方の、お勤めが始まる前に時間に、ここに足を踏み入れるのだろう。その時が、勝負だ。
そう、青年は覚悟を決めた。
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