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・地下室調教編(Day7~)

二日目 2-5

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「――ッ!!」
 ぐっと、喉奥に向かって、怒張が、青年の唇を貫いた。くぐもった悲鳴を叫びながら、それを受け入れた、青年の手足がびくびくと暴れる。
「静かに」
 耳元で、男の声が響く。
「音まで聞かれているかどうかはわからないが、部屋の状況は、やつらに筒抜けだ」
「ふ、うう……」
 口の中に入れられたものに、吐き気をもよおしながら、青年は、静かに瞼を閉じた。
 こいつは、何者だ?
 使用人連中は、この屋敷と自分たちの主に絶対忠誠を誓わされているはずだ。それなのに、この男は、何故、このような情報を自分へ――?
 そうだ、こうして地下室に閉じ込められているというだけで、自分が充分反乱分子になりえる存在であることや、彼の支配下にまだ入っていないということをじゅうぶんに表している。そんなあやしい存在にむかって、何故、手のひらのなかの情報を開示してくるのだろうか。
「いいから、咥えろ」
 急に口調を変えて、男が、ぐっと腰を進めて来た。
「うっ……!」
 ざりざりと、肉棒で、上あごの皮膚を擦られて、青年は、肩をすくめる。中にだんだんと先走りの味が充満してくる。
 この男の目的が見えない。
 自分の意思を無視して、動き回る欲望に、ずるずると、口内を擦られる。ぐちょぐちょと、唾液と先走りが、交じり合った液体で、満たされて、あふれ、唇の端から、流れ落ちていく。
「ふ……く、う、うう……っ」
 強引にされるのが、好きなわけではない。なのに、スイッチのありかを教えられた肉体が勝手に、高ぶっていく。つつましやかにしていた乳首が、ぴくりと立ち上がってきて、設置されているローターに押しつぶされて、余計に、感じる。
「うー、ん、く、……!」
 太腿を閉じ合わせようとしても、それはかなわない。逃がそうと思っても逃げられないどろどろの熱が臀部にたまっていく。
「俺の目的は屋敷の解体だ」
 ぼそっと、また耳元で、吐息交じりに、男の声がした。
「俺は……滝田たきた。この屋敷に、従兄弟が売られている」
「う……く……」
 どんどん真っ白になって行く脳内で、この使用人のことばがしみ込んでいく。
「今は潜りこんで、様子を見ている。あの男の部屋に入ったんだろ? めぼしいものはなかったか? 今は答えなくていい。あとで、こちらから、接触する」
 それだけ言うと、彼は、ずるっと大きく腰を引き出した。脈打つ雄の先端が唇の先に乗った。
 何をしようとしているのか、青年は察知して、身を引こうとしたが、その前に、男のが腰を進めてきた。あげた悲鳴さえふさがれたまま、彼は喉奥を犯されていた。
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