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第1章 ウェリス王立学園編
09 ルシアと魔法の授業
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魔法訓練場に移動すると、まず訓練場に作られた教室で座学の授業を受ける。魔法の授業の先生であるマッチョのメイソン先生は、座学がすごく分かりやすい。
もともと魔法の研究が専門らしく、今でも魔法の授業以外は研究に没頭しているそうだ。おそらくあのマッチョを維持するための筋トレにも時間を割いているはずだけどね。
座学の授業が終わり実技の授業がはじまる。
「よし! 今日も火魔法の基本攻撃であるファイアーボールの的当て訓練だ。6名ずつ10列に並ぶように。基本魔法を反復練習することで魔力を魔法として使う感覚を覚えるんだぞ」
メイソン先生が指示を出す。僕は10番目の列に並んだ。
「それでははじめ!」
先生の合図とともに1番目の6人がファイアーボールを放つ。野球ボールぐらいの大きさの火の球が的へ飛んでいく。次の組の6人も同じような火の球を飛ばしている。
5番目の列にジャインとアーシェが並んでいた。アーシェの隣にジャインが無理やり並んでるのは見てたけどさ。
「よ~し、やっと俺の順番がきたな。燃えろ! 輝け! 俺の気持ちとともに届け! ファイアーボール!!」
相変わらず必要のない言葉をくっつけたファイアーボールを飛ばしているな。どさくさに紛れて何の告白をしてるんだよ。視線は隣のアーシェに向けられているけど、アーシェは気付いていないし。
「「「お~~っ!! 相変わらずすごい!!」」」
前回の授業のときと同じように、サッカーボールぐらいの大きさのファイアーボールが的をめがけて一直線に飛んでいく。
ボーーンッ!!
見事に的に命中すると、前回以上に的が焦げている。的に付与された火の耐性はかなり強力だから、そう簡単に破損するようにはなっていないのに。
『ほう』
実技の授業が始まって初めてルシアが声を漏らした。確かにジャインのファイアーボールは学年で一番の威力だ。僕も素直にすごいと思う。
そうしているうちに僕の順番がやってきた。僕も右手に魔力を集中する。その瞬間に魔力を放出して、
「ファイアーボール!!」
的をめがけて火の球を放つ。ファイアーボールは見事に的に命中。……だけど僕のは相変わらずビー玉ぐらいの大きさだ。前回と違うのは魔力を速度重視で使ったから、的まで1秒もかからずに当てたことぐらいだ。
「お~すごいすごい! レアンデル、練習の成果がでているじゃないか。家でもしっかり練習してるんだろ? ハエのようなファイアーボールがハチぐらいにはなってたぞ。立派に虫として成長しているな。ハハハハハ! 来週の授業では立派なカナブンを飛ばしてくれよ! フハハハハッ!」
またジャインのやつが僕を嘲り笑っている。悔しい。だけど実際に大きい火の球を作れないんだから言い返すこともできないや……
『ふむ』
ルシアにも幻滅されただろうな。でも僕には僕ができることを継続して頑張るしかないしな。
『レアンデルよ。やはりお主の魔力はとても流れがスムーズで、きれいなコントロールができておるな。一通り同級生たちを見ていたが魔力の操作はお主が飛びぬけてできておる。この調子で精緻な魔力のコントロールを伸ばしていくがよい』
〈えっ? なんか褒められた気がしたけど……〉
『今のは褒めたつもりだが、そう聞こえなかったのか?』
〈いやいや! さっきのファイアーボールを見てたでしょ? どこに褒めるところがあるわけ? ジャインの大きなファイアーボールを見たときに驚いてなかった?〉
『お主もいまいち魔法についての理解が乏しいようだな。ジャインとはお主に嫌味のようなことを言ってきた小物のことか? あれの魔法を見て我が驚いた? そんなはずがあるまい。的に当たった威力を見て感動しているような者が多かったので、人族の子どもたちは魔法についてその程度の理解なのかと落胆したのだ。
レアンデル、魔法とはどのようにして使うものか分かっておるか? さきほどの座学のときに教師が基本を説明しておったな。我に説明してみよ』
〈う~ん。あらためて聞かれると結構むずかしいけど。そうだな、まずはマナを身体に取り込んで魔力を作る。その魔力を体内に貯めておく。その魔力を必要な量だけ放出して魔法を使う。こんな感じかな〉
『まあ、基本はそんなところだ。しかしその理解には色んな前提や過程が抜けておるから不十分なのだ。まずは魔法を理解するための前提を知らねばならない。
よいか。魔法を使うためには魔力が必要だ。その魔力は大気中にあるマナを取り入れることで作ることができる。――そして人族は一部の者を除きマナを取り入れることができない』
〈マナを取り入れることができない? えっ!? だってみんな魔法を使っているよ。どういうこと?〉
『お主は魔力の流れを見ることができるな? 周りの者たちはどこからマナを取り入れているか分かるか?』
〈それは火の紋章からだよ。紋章からマナを取り入れて、放出するのはどこからでもできるけど、大体利き腕を使ってる人が多いよね。僕も右手からだし〉
『そうだ。人族は紋章からマナを取り入れている。しかし本来マナは身体のどこからでも取り込むことができるものだ。人族はそれができないから紋章に頼るしかないのだ。その火の紋章は誰から与えられたものかは分かるな?』
〈それは火龍様の加護として生まれたときに与えられるものだよね〉
『そのとおり。正確に説明すると、このリアグニス大陸に生まれた全ての人間種に対して、フレアボロスが加護として火の紋章を与えている。人間種がマナを取り込むことができるように与えているのだ。なぜそのようなことをしているのかを語るのは長くなるため別の機会としよう。
それでは次の質問だ。魔法を使うためには魔力が必要。魔力を作るためにはマナが必要。ここまではよいな。それでは魔法を上手く使うためには、魔力の何を向上させれば効果的だと思う? 重要なものはいくつもあるが一番と思うものを答えてみよ』
〈魔力の何を向上させるか? ……難しいな。マナを取り込み魔力を作る。そして魔力を蓄える。魔力を放出する。どの過程も重要だし向上させるべきところがある思うけど、魔力量が無いと魔法が使えないし、僕自身一番改善したいところだから、魔力を蓄える力じゃないかな?〉
「あほう!! お主に足りないものを聞いているのではないんだぞ? やれやれ、魔力についても基本から理解ができておらんな。きちんと教えてやるからしっかりと覚えよ!」
まだまだルシア先生の授業は続くようだ。でもこのとき僕はルシアから教えてもらう魔法の話をワクワクしながら、どんな物語を聞くよりも楽しい気持ちで聞いていた。
もともと魔法の研究が専門らしく、今でも魔法の授業以外は研究に没頭しているそうだ。おそらくあのマッチョを維持するための筋トレにも時間を割いているはずだけどね。
座学の授業が終わり実技の授業がはじまる。
「よし! 今日も火魔法の基本攻撃であるファイアーボールの的当て訓練だ。6名ずつ10列に並ぶように。基本魔法を反復練習することで魔力を魔法として使う感覚を覚えるんだぞ」
メイソン先生が指示を出す。僕は10番目の列に並んだ。
「それでははじめ!」
先生の合図とともに1番目の6人がファイアーボールを放つ。野球ボールぐらいの大きさの火の球が的へ飛んでいく。次の組の6人も同じような火の球を飛ばしている。
5番目の列にジャインとアーシェが並んでいた。アーシェの隣にジャインが無理やり並んでるのは見てたけどさ。
「よ~し、やっと俺の順番がきたな。燃えろ! 輝け! 俺の気持ちとともに届け! ファイアーボール!!」
相変わらず必要のない言葉をくっつけたファイアーボールを飛ばしているな。どさくさに紛れて何の告白をしてるんだよ。視線は隣のアーシェに向けられているけど、アーシェは気付いていないし。
「「「お~~っ!! 相変わらずすごい!!」」」
前回の授業のときと同じように、サッカーボールぐらいの大きさのファイアーボールが的をめがけて一直線に飛んでいく。
ボーーンッ!!
見事に的に命中すると、前回以上に的が焦げている。的に付与された火の耐性はかなり強力だから、そう簡単に破損するようにはなっていないのに。
『ほう』
実技の授業が始まって初めてルシアが声を漏らした。確かにジャインのファイアーボールは学年で一番の威力だ。僕も素直にすごいと思う。
そうしているうちに僕の順番がやってきた。僕も右手に魔力を集中する。その瞬間に魔力を放出して、
「ファイアーボール!!」
的をめがけて火の球を放つ。ファイアーボールは見事に的に命中。……だけど僕のは相変わらずビー玉ぐらいの大きさだ。前回と違うのは魔力を速度重視で使ったから、的まで1秒もかからずに当てたことぐらいだ。
「お~すごいすごい! レアンデル、練習の成果がでているじゃないか。家でもしっかり練習してるんだろ? ハエのようなファイアーボールがハチぐらいにはなってたぞ。立派に虫として成長しているな。ハハハハハ! 来週の授業では立派なカナブンを飛ばしてくれよ! フハハハハッ!」
またジャインのやつが僕を嘲り笑っている。悔しい。だけど実際に大きい火の球を作れないんだから言い返すこともできないや……
『ふむ』
ルシアにも幻滅されただろうな。でも僕には僕ができることを継続して頑張るしかないしな。
『レアンデルよ。やはりお主の魔力はとても流れがスムーズで、きれいなコントロールができておるな。一通り同級生たちを見ていたが魔力の操作はお主が飛びぬけてできておる。この調子で精緻な魔力のコントロールを伸ばしていくがよい』
〈えっ? なんか褒められた気がしたけど……〉
『今のは褒めたつもりだが、そう聞こえなかったのか?』
〈いやいや! さっきのファイアーボールを見てたでしょ? どこに褒めるところがあるわけ? ジャインの大きなファイアーボールを見たときに驚いてなかった?〉
『お主もいまいち魔法についての理解が乏しいようだな。ジャインとはお主に嫌味のようなことを言ってきた小物のことか? あれの魔法を見て我が驚いた? そんなはずがあるまい。的に当たった威力を見て感動しているような者が多かったので、人族の子どもたちは魔法についてその程度の理解なのかと落胆したのだ。
レアンデル、魔法とはどのようにして使うものか分かっておるか? さきほどの座学のときに教師が基本を説明しておったな。我に説明してみよ』
〈う~ん。あらためて聞かれると結構むずかしいけど。そうだな、まずはマナを身体に取り込んで魔力を作る。その魔力を体内に貯めておく。その魔力を必要な量だけ放出して魔法を使う。こんな感じかな〉
『まあ、基本はそんなところだ。しかしその理解には色んな前提や過程が抜けておるから不十分なのだ。まずは魔法を理解するための前提を知らねばならない。
よいか。魔法を使うためには魔力が必要だ。その魔力は大気中にあるマナを取り入れることで作ることができる。――そして人族は一部の者を除きマナを取り入れることができない』
〈マナを取り入れることができない? えっ!? だってみんな魔法を使っているよ。どういうこと?〉
『お主は魔力の流れを見ることができるな? 周りの者たちはどこからマナを取り入れているか分かるか?』
〈それは火の紋章からだよ。紋章からマナを取り入れて、放出するのはどこからでもできるけど、大体利き腕を使ってる人が多いよね。僕も右手からだし〉
『そうだ。人族は紋章からマナを取り入れている。しかし本来マナは身体のどこからでも取り込むことができるものだ。人族はそれができないから紋章に頼るしかないのだ。その火の紋章は誰から与えられたものかは分かるな?』
〈それは火龍様の加護として生まれたときに与えられるものだよね〉
『そのとおり。正確に説明すると、このリアグニス大陸に生まれた全ての人間種に対して、フレアボロスが加護として火の紋章を与えている。人間種がマナを取り込むことができるように与えているのだ。なぜそのようなことをしているのかを語るのは長くなるため別の機会としよう。
それでは次の質問だ。魔法を使うためには魔力が必要。魔力を作るためにはマナが必要。ここまではよいな。それでは魔法を上手く使うためには、魔力の何を向上させれば効果的だと思う? 重要なものはいくつもあるが一番と思うものを答えてみよ』
〈魔力の何を向上させるか? ……難しいな。マナを取り込み魔力を作る。そして魔力を蓄える。魔力を放出する。どの過程も重要だし向上させるべきところがある思うけど、魔力量が無いと魔法が使えないし、僕自身一番改善したいところだから、魔力を蓄える力じゃないかな?〉
「あほう!! お主に足りないものを聞いているのではないんだぞ? やれやれ、魔力についても基本から理解ができておらんな。きちんと教えてやるからしっかりと覚えよ!」
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