結婚させられたくないので魔導騎士団に入団しますっ!

モー子

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序章

9-2

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 王城近くにある駅のホームに降り立ったセレナ達3人は、つらつらと喋りながら歩く。 遮音壁をラジットが張っているから声を押さえないで大丈夫という事だ。列車での人払いはセレナを落ち着かせるためだったようだ。その上で遮音壁も張っていたようだが。
 先程の話からそわそわと体を揺らすルイス。そんなルイスに、セレナは首を傾げた。

 ――アレク?
 ――名前を聞いてから、明らかにルーの様子がおかしくなってる?

「……ねぇルー…」
「なっ なんでもねぇぞ…」

 少し血の気の引いた顔を見せるルイスに、セレナは眉を下げて微笑を返す。そんな二人の様子に、ラジットは肩を揺らしている。

「イヤイヤ、そんな態度じゃないじゃないっ」
「クックックッ そういやルイス、この間の懲罰房行の件、今日アレクと奉仕活動じゃなかったか?」

 ルイスの足が止まり、振り返ると真朱色のツリ目が鋭くラジットを睨み付けた。

「……あたしのせい、だよね」
「ちがっ」
「ごめん、ルー」

 しょんぼりとするセレナに慌てたルイスは、お前のせいだとラジットの襟首を掴んでガクガクと揺らした。ラジットはしょうがないと優しい笑みをセレナに向けた。

「本当に違うんだと思うよセレナ嬢 このバカは、どうせ逃げるつもりだったろうさ。今までも奉仕活動をボイコットしまくってな…全く懲罰にならない…仕方なくアレクに…付き添いをな…」
「……ボイコット?」

セレナの視線に、バツが悪そうにルイスは俯き気味に鼻の頭をかいた。

「おう。オレ悪くねぇのに、懲罰受けるってのが違うだろ…」
「ねぇルー、いいとか悪いとかじゃなくて、人に迷惑かけちゃダメよ? 」
「ぅぐ……」

 セレナの諭すようなお小言に、罰が悪そうにルイスは下唇を突き出した。そんな様子のルイスを目に、わざとらしく楽しそうに声を上げて笑うラジット。ラジットはセレナの華奢な肩に手をかけ笑いながら声をかけた。

「ハハハハッ 兎に角、受かってくれセレナッ!! ルイスの手綱を引ける者がちょうどほしかったんだよ」
「え? えぇ? …と、どういうことです?」

 バシンと弾かれた肩を擦りながらセレナは、訝しげにラジットを見上げた。そこにはやさしそうに目を細める保護者の様なラジット。ルイスはそっぽを向いている。

「ルイスは腕がいいんだがなあ」
「じゃあ、いいだろ……」
「元気があるのはいいんだがこう、問題ばっかり起こされるとなーこっちも尻拭いに大変でな……はぁ」

 業とらしく溜息を落とすラジット。その脇でルイスはバツが悪そうに頭をかいた。

 ――思い当たる節があるのね…まったく
 ――あたしにとっては、正義のヒーローなんだけどなぁ

 ――ルーは言い訳しないし、きっとぶきっちょなだけなんだよなぁ

 改めてルイスを見つめて見るセレナの視線に、とうとう居た堪れなくなったのか「とりあえず早く行こう」とルイスは外に向かってさっさと走って行ってしまった。その後ろをラジットと並んで歩くセレナ。ラジットは何やら思案している。
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