43 / 718
第二章 旅立ち
第四話 疑問
しおりを挟む
日が落ちかけた夕暮れ時。
ラルフの思惑は結局叶わず、もう一日、泊まることになった。
それもこれも早めに行動しなかった自分が悪いわけだが、用意に手間取ったと言い訳もしたくなる。
ミーシャはラルフに選んでもらった服に着替え、るんるん気分で先を行く。ミーシャの出で立ちは、新衣装に替わっていた。
麻の生地を使った白を基調とした長袖の服。手の甲が隠れるくらいの長さで指がチラリと見える。
胸とお腹のちょうど真ん中あたりに服を絞るためのひもが備え付けられ、裾が簡単にめくれ上がらないようにリボン結びに結っていた。パンツは暗い灰色でくるぶしまで隠れるタイプを採用し、スカートはやめた。
気分に合わせて変えてもらえればと思い、一応ワンピースと他一着の計三着を購入したが、せっかくラルフが選んだのだからとパンツ姿だ。
革靴とサンダルをそれぞれ購入したが、ずっとヒールを履いていて、足がキツかった経験から、ミーシャは裸足でいたいと申し出た。
いくら傷がつかないと言っても、裸足では周りの目が気になるので、せめてサンダルを履いてもらう事になった。
クロークを羽織り、寒さ対策も完了。
一見地味だが、機能性に長けた服装だ。
正直センスなど皆無。
男の子の衣装と言っても差し支えないが、ミーシャの女の子らしい部分がそれを否定する。
「ラルフー!はやくはやくー!」
はしゃぐミーシャを見て「喜んでるし、まいっか」という気持ちでラルフは駆け足でミーシャに近寄る。
アルパザは吸血鬼騒動が過ぎてから平和そのものだ。露店が立ち並び、大きな声で集客している。
「らっしゃいらっしゃい!!うちの揚げ物は美味しいよぉ!」
中でも食べ歩きに最適な揚げ物専門店が大きな声を張り上げていた。
「おっ!ラルフじゃねぇか!どうだい一つ」
店主はラルフを見つけると声をかけてきた。
「何やら美味しそうだな。ラルフ、あれはなんだ?」
「ん?お嬢ちゃんが噂の子か。この食いもんは油で揚げた、サクサクの食いもんさ!うまいぞぉ!」
店主はミーシャに対して警戒心なく揚げ物を差し出す。ラルフがミーシャを町の中で自由に歩かせるため町民にダークエルフを助けたと嘘をついているためだ。
ミーシャにも口裏を合わせてもらっているため難なくアルパザデビューを飾れた。
「そうなのか?食べてみたい!」
ラルフに目をキラキラさせて懇願する。
「ん、了解。おやっさんそれ二つ宜しく」
「まいど!」
まだ湯気が立つ揚げ物を、紙に包んで渡される。
わざわざ熱々を選ぶあたり店主の人の好さがうかがえる。
「ありがとう。おじさん!」
「ほぉー元気のいい子だねぇ!そんないい子にはサービスしちゃう!」
店主はミーシャにもう一つ揚げ物を渡す。
ミーシャは目を輝かせて受け取る。
「うわぁ!ありがとー!!」
もちろん感謝を忘れない。ミーシャもこの町の好待遇にノリノリで少女を演じる。
ラルフはミーシャに対して「調子良い奴」と、内心思うが、別に負の感情はなかった。むしろ自分が魔王だからと、偉ぶらない、不和をまき散らさない、そんな都合がいいほど殊勝なミーシャには感心と感謝の念があるくらいだ。
強いて言うならこことは違う路地裏の方に感じる睨みつける様な、嫌な視線が気に食わない。
それもそのはず、吸血鬼と魔王がひそかにこの町に侵入し、町民を謀っているせいだ。
そのことがより一層気に食わない守衛のリーダーは物陰から様子を見ていた。
三日の猶予を与え、明日ラルフ一行はようやくこの町を去る。その前にひと悶着あっても困る為、この二日間じっと観察していた。
ラルフは約束通り吸血鬼を外に出さず、また他の騒ぎも起こしていない。良くコントロールできている事に感心するが、逆に、言っちゃ悪いがどうしてラルフ如きに操縦できるのか全く理解しがたい。
とにかく不安でいっぱいで、早く出て行ってほしい反面、出て行った後、アルパザは今後も無事に何事もなく生活できるのか心配だった。
黒曜騎士団団長が言ったセリフが頭から離れない。
『アルパザは結局戦場になる!』
それが事実なら荷物をまとめてまた違う土地に平和を求めて旅立つべきである。ラルフの見解では単なる脅しとして捉えているが、ラルフの見解など信用できない。
しかしだからと言って、すぐにすぐ用意できるわけもない。好きな異性がいるし、部下たちだって放っておけない。この事を知るのは町民では自分だけなのだ。
この自分だけという孤独感が焦燥を生んでいた。
そんな一人の男の機微など知らないラルフはとにかくいい加減にしてほしい気持ちだった。この嫌な気配を人であるラルフが感じて、ミーシャが感じないわけがない。リーダーの和を乱す行動こそ、災いの種であると思っている。
「ラルフ。早く食べよ!」
ミーシャは変わらず笑顔を振りまく。
そんな事などつゆ知らないといった感じで。
店主に別れを告げ、”綿雲の上”まで移動する。
食べた揚げ物はミーシャにとっても絶品で、舌鼓を打っていた。食べ終わった後は余韻を楽しんでいたのか、途端に無口になった。
「…食べないのか?それ」
ミーシャは店主から二個揚げ物を貰っていた。
一つはぺろりと食べたが、もう一つは持ったままだ。
「うん。ベルフィアに上げようと思って…」
ミーシャはベルフィアを思い、残してあげたようだ。
ベルフィアとの関係もかなり良くなった。
最初こそ傲岸不遜な態度を崩さなかったのに、今となっては上下関係はあるが、ミーシャ自ら友達のように接していた。
「そうか、優しいな。全く考えてなかったわ」
ベルフィアは食事こそ普通に取るが、血が好物である以上満たされることはないらしい。
それを聞いた時、食費が浮いたと内心喜んだものだ。
まぁミーシャ的には見捨てられた小動物にエサを与える感覚に近いのだろうからあえて突っ込まず好きなようにやらせる。ベルフィアも拒まないから安心だ。
「…ラルフ…」
「ん?」と思ってミーシャを見ると隣にいない。
振り返ると、ミーシャが立ち止まっていた。
「どうしたミーシャ?」
暗い顔をして俯いている。
ラルフはミーシャに近づいてちょっと腰を下げて
視線を合わせる。
「…大丈夫か?」
突然の揚げ物のせいで胸やけを起こして気持ち悪いとかそんなのだろうか?とりあえずミーシャから言葉を聞くまでは決めつけないことにする。
最近人と接していなかったせいで、空回りし続けていた為、知的生物と接する時は、先読みはやめることにした。
「…私はどうしたらいいのかな…人類は私の敵だったのにこんなに良くしてもらえて…魔族は私の味方だったのに裏切られて…」
ミーシャは今まで起こらなかった事態に対し、対応しきれず、自問自答してフリーズしてしまっていた。
子供の頃から破格の強さを誇った彼女は、周りから恐れられるのが普通だっただけに、整合性が合わずチグハグになったのだろう。
きっとミーシャは服屋の店員やおやっさんの人情味あふれる人柄と、路地裏の痛い視線との板挟みのせいで妙な気分になったのだ。言っちゃなんだが柄じゃない。
正直、暴力装置として動いていた昔の自分の方が考えることも少なく楽だったとまで考えている。
「…答えはないよ」
ミーシャは「え?」という顔でラルフを見る。
「正確に言えば、君の好きなように生きるのが答えかな。魔族に傾こうが、人に寄り添おうが自由さ。どんなことにも正解があり、後悔がある。俺は自由人だし、好きなように生きてきたから俺の意見なんざ聞く必要もないんだけど、ミーシャが決めて進む道が失敗でも成功でもそれが答えだと思ってるよ」
「自分の進む道が答え…」
ミーシャは噛み砕くようにつぶやく。
魔王として敷かれたレールの上を進んでいたミーシャは国を思い、脱線することがなく生きてきたのに、突然レールを外されたのだ。不安にもなる。
ラルフはミーシャの肩に手を置いて、ミーシャの目を見る。
「ミーシャはミーシャだ。不安なら一緒に考えよう」
笑顔を見せて、頭をなでる。不安を感じる子供を落ち着かせるような行動を示す。ミーシャは自分よりかなり年上だろうが、見た目から言動から何故かこっちの方が大人な気がしてこのような接し方をしてしまう。
ミーシャも別に嫌がったりしない。
不安で幼児退行している可能性もある。
「さ、戻ろう。ベルフィアが待ってる…」
ミーシャの背中に手を回した時、寒気が走った。
それはミーシャから発せられている。
ラルフは一瞬ヤバいと思ったが、あまりの事に金縛りにあったように動かなくなった。
「ラルフ…あなたも感じた?」
「は?」と思うが、ミーシャは振り向いて遠くの方を眺める。それを震えながら目で追って、ラルフも振り向く。
空に浮かぶ黒い点が見えた。
「あれは一体…」
ミーシャは揚げ物をラルフに押し付ける。ラルフは取り落としそうになりながら受けとると、ミーシャに目を向ける。
「おい!なんだよ!」
「渡しといて、ちょっと行ってくる」
ミーシャは突然浮遊し始めた。
みるみる内に上昇するミーシャ。
どうして飛んだのか、何故離れていくのか。
もう一度、黒い点に目を向けるとその数は異常だった。空を多い尽くす黒い影。
ラルフは直感的に気付く。
「……魔族だ…魔族が攻めてきやがった!」
ラルフの思惑は結局叶わず、もう一日、泊まることになった。
それもこれも早めに行動しなかった自分が悪いわけだが、用意に手間取ったと言い訳もしたくなる。
ミーシャはラルフに選んでもらった服に着替え、るんるん気分で先を行く。ミーシャの出で立ちは、新衣装に替わっていた。
麻の生地を使った白を基調とした長袖の服。手の甲が隠れるくらいの長さで指がチラリと見える。
胸とお腹のちょうど真ん中あたりに服を絞るためのひもが備え付けられ、裾が簡単にめくれ上がらないようにリボン結びに結っていた。パンツは暗い灰色でくるぶしまで隠れるタイプを採用し、スカートはやめた。
気分に合わせて変えてもらえればと思い、一応ワンピースと他一着の計三着を購入したが、せっかくラルフが選んだのだからとパンツ姿だ。
革靴とサンダルをそれぞれ購入したが、ずっとヒールを履いていて、足がキツかった経験から、ミーシャは裸足でいたいと申し出た。
いくら傷がつかないと言っても、裸足では周りの目が気になるので、せめてサンダルを履いてもらう事になった。
クロークを羽織り、寒さ対策も完了。
一見地味だが、機能性に長けた服装だ。
正直センスなど皆無。
男の子の衣装と言っても差し支えないが、ミーシャの女の子らしい部分がそれを否定する。
「ラルフー!はやくはやくー!」
はしゃぐミーシャを見て「喜んでるし、まいっか」という気持ちでラルフは駆け足でミーシャに近寄る。
アルパザは吸血鬼騒動が過ぎてから平和そのものだ。露店が立ち並び、大きな声で集客している。
「らっしゃいらっしゃい!!うちの揚げ物は美味しいよぉ!」
中でも食べ歩きに最適な揚げ物専門店が大きな声を張り上げていた。
「おっ!ラルフじゃねぇか!どうだい一つ」
店主はラルフを見つけると声をかけてきた。
「何やら美味しそうだな。ラルフ、あれはなんだ?」
「ん?お嬢ちゃんが噂の子か。この食いもんは油で揚げた、サクサクの食いもんさ!うまいぞぉ!」
店主はミーシャに対して警戒心なく揚げ物を差し出す。ラルフがミーシャを町の中で自由に歩かせるため町民にダークエルフを助けたと嘘をついているためだ。
ミーシャにも口裏を合わせてもらっているため難なくアルパザデビューを飾れた。
「そうなのか?食べてみたい!」
ラルフに目をキラキラさせて懇願する。
「ん、了解。おやっさんそれ二つ宜しく」
「まいど!」
まだ湯気が立つ揚げ物を、紙に包んで渡される。
わざわざ熱々を選ぶあたり店主の人の好さがうかがえる。
「ありがとう。おじさん!」
「ほぉー元気のいい子だねぇ!そんないい子にはサービスしちゃう!」
店主はミーシャにもう一つ揚げ物を渡す。
ミーシャは目を輝かせて受け取る。
「うわぁ!ありがとー!!」
もちろん感謝を忘れない。ミーシャもこの町の好待遇にノリノリで少女を演じる。
ラルフはミーシャに対して「調子良い奴」と、内心思うが、別に負の感情はなかった。むしろ自分が魔王だからと、偉ぶらない、不和をまき散らさない、そんな都合がいいほど殊勝なミーシャには感心と感謝の念があるくらいだ。
強いて言うならこことは違う路地裏の方に感じる睨みつける様な、嫌な視線が気に食わない。
それもそのはず、吸血鬼と魔王がひそかにこの町に侵入し、町民を謀っているせいだ。
そのことがより一層気に食わない守衛のリーダーは物陰から様子を見ていた。
三日の猶予を与え、明日ラルフ一行はようやくこの町を去る。その前にひと悶着あっても困る為、この二日間じっと観察していた。
ラルフは約束通り吸血鬼を外に出さず、また他の騒ぎも起こしていない。良くコントロールできている事に感心するが、逆に、言っちゃ悪いがどうしてラルフ如きに操縦できるのか全く理解しがたい。
とにかく不安でいっぱいで、早く出て行ってほしい反面、出て行った後、アルパザは今後も無事に何事もなく生活できるのか心配だった。
黒曜騎士団団長が言ったセリフが頭から離れない。
『アルパザは結局戦場になる!』
それが事実なら荷物をまとめてまた違う土地に平和を求めて旅立つべきである。ラルフの見解では単なる脅しとして捉えているが、ラルフの見解など信用できない。
しかしだからと言って、すぐにすぐ用意できるわけもない。好きな異性がいるし、部下たちだって放っておけない。この事を知るのは町民では自分だけなのだ。
この自分だけという孤独感が焦燥を生んでいた。
そんな一人の男の機微など知らないラルフはとにかくいい加減にしてほしい気持ちだった。この嫌な気配を人であるラルフが感じて、ミーシャが感じないわけがない。リーダーの和を乱す行動こそ、災いの種であると思っている。
「ラルフ。早く食べよ!」
ミーシャは変わらず笑顔を振りまく。
そんな事などつゆ知らないといった感じで。
店主に別れを告げ、”綿雲の上”まで移動する。
食べた揚げ物はミーシャにとっても絶品で、舌鼓を打っていた。食べ終わった後は余韻を楽しんでいたのか、途端に無口になった。
「…食べないのか?それ」
ミーシャは店主から二個揚げ物を貰っていた。
一つはぺろりと食べたが、もう一つは持ったままだ。
「うん。ベルフィアに上げようと思って…」
ミーシャはベルフィアを思い、残してあげたようだ。
ベルフィアとの関係もかなり良くなった。
最初こそ傲岸不遜な態度を崩さなかったのに、今となっては上下関係はあるが、ミーシャ自ら友達のように接していた。
「そうか、優しいな。全く考えてなかったわ」
ベルフィアは食事こそ普通に取るが、血が好物である以上満たされることはないらしい。
それを聞いた時、食費が浮いたと内心喜んだものだ。
まぁミーシャ的には見捨てられた小動物にエサを与える感覚に近いのだろうからあえて突っ込まず好きなようにやらせる。ベルフィアも拒まないから安心だ。
「…ラルフ…」
「ん?」と思ってミーシャを見ると隣にいない。
振り返ると、ミーシャが立ち止まっていた。
「どうしたミーシャ?」
暗い顔をして俯いている。
ラルフはミーシャに近づいてちょっと腰を下げて
視線を合わせる。
「…大丈夫か?」
突然の揚げ物のせいで胸やけを起こして気持ち悪いとかそんなのだろうか?とりあえずミーシャから言葉を聞くまでは決めつけないことにする。
最近人と接していなかったせいで、空回りし続けていた為、知的生物と接する時は、先読みはやめることにした。
「…私はどうしたらいいのかな…人類は私の敵だったのにこんなに良くしてもらえて…魔族は私の味方だったのに裏切られて…」
ミーシャは今まで起こらなかった事態に対し、対応しきれず、自問自答してフリーズしてしまっていた。
子供の頃から破格の強さを誇った彼女は、周りから恐れられるのが普通だっただけに、整合性が合わずチグハグになったのだろう。
きっとミーシャは服屋の店員やおやっさんの人情味あふれる人柄と、路地裏の痛い視線との板挟みのせいで妙な気分になったのだ。言っちゃなんだが柄じゃない。
正直、暴力装置として動いていた昔の自分の方が考えることも少なく楽だったとまで考えている。
「…答えはないよ」
ミーシャは「え?」という顔でラルフを見る。
「正確に言えば、君の好きなように生きるのが答えかな。魔族に傾こうが、人に寄り添おうが自由さ。どんなことにも正解があり、後悔がある。俺は自由人だし、好きなように生きてきたから俺の意見なんざ聞く必要もないんだけど、ミーシャが決めて進む道が失敗でも成功でもそれが答えだと思ってるよ」
「自分の進む道が答え…」
ミーシャは噛み砕くようにつぶやく。
魔王として敷かれたレールの上を進んでいたミーシャは国を思い、脱線することがなく生きてきたのに、突然レールを外されたのだ。不安にもなる。
ラルフはミーシャの肩に手を置いて、ミーシャの目を見る。
「ミーシャはミーシャだ。不安なら一緒に考えよう」
笑顔を見せて、頭をなでる。不安を感じる子供を落ち着かせるような行動を示す。ミーシャは自分よりかなり年上だろうが、見た目から言動から何故かこっちの方が大人な気がしてこのような接し方をしてしまう。
ミーシャも別に嫌がったりしない。
不安で幼児退行している可能性もある。
「さ、戻ろう。ベルフィアが待ってる…」
ミーシャの背中に手を回した時、寒気が走った。
それはミーシャから発せられている。
ラルフは一瞬ヤバいと思ったが、あまりの事に金縛りにあったように動かなくなった。
「ラルフ…あなたも感じた?」
「は?」と思うが、ミーシャは振り向いて遠くの方を眺める。それを震えながら目で追って、ラルフも振り向く。
空に浮かぶ黒い点が見えた。
「あれは一体…」
ミーシャは揚げ物をラルフに押し付ける。ラルフは取り落としそうになりながら受けとると、ミーシャに目を向ける。
「おい!なんだよ!」
「渡しといて、ちょっと行ってくる」
ミーシャは突然浮遊し始めた。
みるみる内に上昇するミーシャ。
どうして飛んだのか、何故離れていくのか。
もう一度、黒い点に目を向けるとその数は異常だった。空を多い尽くす黒い影。
ラルフは直感的に気付く。
「……魔族だ…魔族が攻めてきやがった!」
0
あなたにおすすめの小説
異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!
ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!?
夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。
しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。
うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。
次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。
そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。
遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。
別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。
Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって!
すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?
くまの香
ファンタジー
いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる