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第十三章 再生
第四十八話 戦争終結
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ビュンッ
空気を切り裂いて飛ぶ三叉の槍。召喚獣オーディンが放った最強の槍はとうとう鎧の巨神に突き刺さった。同時に召喚獣トールの鉄鎚が両腕を破壊し、武器の無くなった巨神に召喚獣スルトが迫る。スルトの接近に対して巨神は何もすることが出来ず、灼熱の剣で無防備となった頭を易々と貫いた。
『ふんっ、まぁこんなものだろうな……』
攻撃を入れられたことに驚きはない。何故なら既に闘争の空気ではなくなっていたからだ。
クロノスが葬られた瞬間、戦場を囲っていた魔障壁が消滅し、生き残った人族と魔族の兵士たちが蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。戦っていた主力メンバーも段々と減っており、既に勝敗が見えていた。
ここからの逆転を考えれば、一度態勢を立て直して勝負に出た方が勝ち目があると悟ったアトムは、アンノウンとの戦いに手を抜いた。その隙を突いた攻撃だったために、予定通りとほくそ笑んだ。
『この体にも飽きていたところだ。いい加減替えても良かろう』
鎧の巨神の体が熱で溶け始めた頃、アトムはイミーナの侍女の体から離れた。長い眠りからようやく目覚めた侍女の目に映ったのは熔けて接着された真っ赤な鎧だった物。
突然何が起こったのか分からず、夢であることを願ったが、溶岩の如く降り注ぐ液状の鉄に肩を焼かれた時、その痛みや熱さから現実であることを嫌でも感じさせられ、叫び声を鳴り響かせた。
彼女の唯一の救いは、スルトのレーヴァテインによって瞬時に消滅させられたことだろう。頭に刺した剣をそのまま切り下ろし、鎧の巨神を真っ二つにしたのだ。
「「よし!」」
その光景にアンノウンと歩はガッツポーズを見せた。いつまでも続くかと思われた戦いも決着がつき、高揚感と安心感から二人の気持ちが一つになった。さながらスポーツ観戦で応援するチームが勝った時のような喜びだった。
「流石にあの三体は次元が違うね!神様ってあんまり知らないけど、僕にも分かるくらい知名度の高い神様はテンション上がるよ!」
「ふふっ、気に入ってくれた?何と言うかこれ系の召喚獣って物語の終盤あたりに出てくるからさ、ずっと気を使って出せなかったんだけど、こうして出すと何で我慢してたんだろうって後悔するよ」
「分かる!温存しときたくなるよね!」
「そうそう。今後は積極的に出していこうと思うよ」
二人はゲームを楽しむように語り合う。今まで挨拶程度であまり話さなかった二人は、共通の話題を手に入れて自然と打ち解けた。未だ危険かもしれない戦場であっても、始まってしまった会話は止める術が無い。だが意外にも遠ざかる喧騒で会話が中断された。
「え?あれ?他の戦いは……?」
歩の言葉にアンノウンも周りを見渡す。アトムとの戦いのせいで気づいていなかったが、既に他の戦いは終了していた。
「……私たちが最後だったと言うことね。街は消滅しちゃったけど、何とか追い返したか……」
その事実に急激に緊張が解ける。眉間に皺を寄せていたアンノウンから険が取れ、可愛らしい顔が覗いた。歩はアンノウンが魅力に溢れた女性であるとハッキリと認識した。ちょっと見つめてしまった自分が恥ずかしくなって目を逸らす。
ふと、その視線の先にラルフたちを見た。手を振ってアピールしている。
「アンノウンさん」
「ん?ああ、呼んでるね。行こうか」
二人がラルフたちの元に辿り着くと、変わらぬ面子と帰ってきたミーシャ、そして減ってしまったデュラハン姉妹の姿が見えた。
「……え?あれって……」
二人の視線の先にあったのはティアマトとベルフィアの手元。ボロボロで引きずられる二体の魔族。イミーナとウェイブだ。
「集まったか?」
ラルフはメンバーを数えるように視線を送る。最初の頃と数は足りていないが、事情は既に承知の上で、そこから減ってないかを確認している。ある程度見て満足したのか視線を戻した。
「結構手こずったな……まぁでも総力戦って感じだったし、厳しい戦いだったのは確かだよな……」
最初からミーシャがこちら側だったら、神があちら側に力を貸していなかったら、クロノスが吸収などという二つ目の特異能力を持っていなかったら……など様々な「だったら」が浮かんでは消える。
もしそうだったら、デュラハンの犠牲は少なくなっていたかもしれないし、もう少し楽に勝てていたかもしれない。色々考えてみるが、そうは言っても全ては妄想の域を出ない。犠牲が少なくなっていたかなど図れるはずもなく。
「トコロデ、何故ソノ二人ヲ生カシテイルノ?」
ジュリアは腕を組んで誰もが疑問に思うことを聞いた。それに口を開いたのはティアマトだ。
「イミーナは裏切り者でしょ?私が殺しても良かったけど、一応ミーシャに聞こうと思って。ほら、この通り寝ちゃってるし?」
ズタボロにしたイミーナの顔面を見せつける。ティアマトはベルフィアに次の返答を促すように顎をしゃくった。
「ラルフノ考えじゃ。此奴に聞くことがあルんじゃと」
「ああそうだ。実はエレノアを長年支えてきた”黒影”を救出したくてな。どいつか魔族をひっ捕まえようと思っていたんだけど、丁度良いのが居たんで連れてきてもらったんだ」
「ん?でも此奴には何度か聞いてタと記憶しとルが?」
「蒼玉が死んだ今、秘密にしておくことなんて無いも同じだろ?もしかしたらベラベラ喋ってくれるかもしんないし……」
ラルフはチラリとウェイブを見て希望的観測を述べる。あながち間違いではないとその意見にほとんどが肯定した。当事者であるエレノアを除いて。
「でも危ないわぁ。もし彼を助けられたとしてぇ、こちらの犠牲が増えるようなことになったら……」
ブレイドの左手を見た。アルルのお陰ですっかり治った傷。死ななくて良かったと考えるばかりだ。無論アルルの切られた足も傷一つなく完治している。どれほどのダメージがあっても、死なない限りは治せる。けど今回は命に届かなかっただけで、次は死ぬかもしれない。それを思えば消極的になるのも無理はない。
「ならば殺されないよう強者を編成し、救出に向かうと良い。黒影本人が死んでいないとは限らないが、試す価値はあるのではないか?」
鉄も後押しする。
「え?行ってくれるのぉ?」
「いや、俺は行けない。国をほったらかしにしすぎた。黄泉と話し合って今後の方針も決めたいところだし、抜けさせてもらう」
こんな話を聞けば、ティアマトも他人事ではいられない。思い出したように「あ、私も……」と鉄の意見に賛同する。
「なるほど、ありがとうな。ここまで一緒に戦ってくれて」
ラルフは二人に握手を求めた。鉄は一拍間を開けて握り返す。思うところがあったのだろうが、礼儀として受けた形だ。ティアマトはそれに比べれば素直だった。すぐさま握手に応じる。このことからあまり悪感情を持っていないことが窺えた。
「それで?イミーナはどうするの?」
握手を終えたティアマトはすぐに質問に入った。その質問に答えたのはラルフだった。
「一応、秘書が知らなかった時用に連れて行こう。知ってたとして喋ってくれるかは分かんねーけどな」
ミーシャをチラリと見ると肩を竦めた。
「うん、殺すのはいつでも出来る」
この言葉に全てが集約されていた。
「じゃあ……そろそろ家に帰りません?」
アルルは顔色を窺うようにみんなを見渡した。ブレイドもそれに賛成する。
「そうだな。みなさんお腹空いたでしょう?何か作りますよ。鉄さんもティアマトさんも、出て行く前に食ってきますよね?」
全てが終わった後は腹ごしらえだ。定石と言って過言ではない。
「良いね。姉妹の弔いも兼ねて食事会と行こう」
メラたちの目に浮かぶ涙にラルフは答える。簡単な葬儀となるが、悲しみを分かち合い、亡くなった姉妹たちと別れることにした。
今回の戦争は苦戦したが、何とか勝利を収めた。クロノスを倒し、魔王の大半が味方についている現状、これ以上の総力戦はこれ以降無いだろう。油断は出来ないが、今は勝利に酔うのが先だ。
要塞に戻ったラルフたちは食事と睡眠を貪る。後の警戒、警告、守備はアスロンとベルフィアに任せてそれぞれの部屋に戻った。
たった数日ミーシャの抱き枕から解放されていたラルフは、一切嫌がることなく枕に徹する。ミーシャはここ数日得られなかった熟睡を手に入れた。記憶を消去されたとはいえ、裏切った自分を難なく受け入れたラルフの度量に感謝しつつ、ぐっすりと眠った。
空気を切り裂いて飛ぶ三叉の槍。召喚獣オーディンが放った最強の槍はとうとう鎧の巨神に突き刺さった。同時に召喚獣トールの鉄鎚が両腕を破壊し、武器の無くなった巨神に召喚獣スルトが迫る。スルトの接近に対して巨神は何もすることが出来ず、灼熱の剣で無防備となった頭を易々と貫いた。
『ふんっ、まぁこんなものだろうな……』
攻撃を入れられたことに驚きはない。何故なら既に闘争の空気ではなくなっていたからだ。
クロノスが葬られた瞬間、戦場を囲っていた魔障壁が消滅し、生き残った人族と魔族の兵士たちが蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。戦っていた主力メンバーも段々と減っており、既に勝敗が見えていた。
ここからの逆転を考えれば、一度態勢を立て直して勝負に出た方が勝ち目があると悟ったアトムは、アンノウンとの戦いに手を抜いた。その隙を突いた攻撃だったために、予定通りとほくそ笑んだ。
『この体にも飽きていたところだ。いい加減替えても良かろう』
鎧の巨神の体が熱で溶け始めた頃、アトムはイミーナの侍女の体から離れた。長い眠りからようやく目覚めた侍女の目に映ったのは熔けて接着された真っ赤な鎧だった物。
突然何が起こったのか分からず、夢であることを願ったが、溶岩の如く降り注ぐ液状の鉄に肩を焼かれた時、その痛みや熱さから現実であることを嫌でも感じさせられ、叫び声を鳴り響かせた。
彼女の唯一の救いは、スルトのレーヴァテインによって瞬時に消滅させられたことだろう。頭に刺した剣をそのまま切り下ろし、鎧の巨神を真っ二つにしたのだ。
「「よし!」」
その光景にアンノウンと歩はガッツポーズを見せた。いつまでも続くかと思われた戦いも決着がつき、高揚感と安心感から二人の気持ちが一つになった。さながらスポーツ観戦で応援するチームが勝った時のような喜びだった。
「流石にあの三体は次元が違うね!神様ってあんまり知らないけど、僕にも分かるくらい知名度の高い神様はテンション上がるよ!」
「ふふっ、気に入ってくれた?何と言うかこれ系の召喚獣って物語の終盤あたりに出てくるからさ、ずっと気を使って出せなかったんだけど、こうして出すと何で我慢してたんだろうって後悔するよ」
「分かる!温存しときたくなるよね!」
「そうそう。今後は積極的に出していこうと思うよ」
二人はゲームを楽しむように語り合う。今まで挨拶程度であまり話さなかった二人は、共通の話題を手に入れて自然と打ち解けた。未だ危険かもしれない戦場であっても、始まってしまった会話は止める術が無い。だが意外にも遠ざかる喧騒で会話が中断された。
「え?あれ?他の戦いは……?」
歩の言葉にアンノウンも周りを見渡す。アトムとの戦いのせいで気づいていなかったが、既に他の戦いは終了していた。
「……私たちが最後だったと言うことね。街は消滅しちゃったけど、何とか追い返したか……」
その事実に急激に緊張が解ける。眉間に皺を寄せていたアンノウンから険が取れ、可愛らしい顔が覗いた。歩はアンノウンが魅力に溢れた女性であるとハッキリと認識した。ちょっと見つめてしまった自分が恥ずかしくなって目を逸らす。
ふと、その視線の先にラルフたちを見た。手を振ってアピールしている。
「アンノウンさん」
「ん?ああ、呼んでるね。行こうか」
二人がラルフたちの元に辿り着くと、変わらぬ面子と帰ってきたミーシャ、そして減ってしまったデュラハン姉妹の姿が見えた。
「……え?あれって……」
二人の視線の先にあったのはティアマトとベルフィアの手元。ボロボロで引きずられる二体の魔族。イミーナとウェイブだ。
「集まったか?」
ラルフはメンバーを数えるように視線を送る。最初の頃と数は足りていないが、事情は既に承知の上で、そこから減ってないかを確認している。ある程度見て満足したのか視線を戻した。
「結構手こずったな……まぁでも総力戦って感じだったし、厳しい戦いだったのは確かだよな……」
最初からミーシャがこちら側だったら、神があちら側に力を貸していなかったら、クロノスが吸収などという二つ目の特異能力を持っていなかったら……など様々な「だったら」が浮かんでは消える。
もしそうだったら、デュラハンの犠牲は少なくなっていたかもしれないし、もう少し楽に勝てていたかもしれない。色々考えてみるが、そうは言っても全ては妄想の域を出ない。犠牲が少なくなっていたかなど図れるはずもなく。
「トコロデ、何故ソノ二人ヲ生カシテイルノ?」
ジュリアは腕を組んで誰もが疑問に思うことを聞いた。それに口を開いたのはティアマトだ。
「イミーナは裏切り者でしょ?私が殺しても良かったけど、一応ミーシャに聞こうと思って。ほら、この通り寝ちゃってるし?」
ズタボロにしたイミーナの顔面を見せつける。ティアマトはベルフィアに次の返答を促すように顎をしゃくった。
「ラルフノ考えじゃ。此奴に聞くことがあルんじゃと」
「ああそうだ。実はエレノアを長年支えてきた”黒影”を救出したくてな。どいつか魔族をひっ捕まえようと思っていたんだけど、丁度良いのが居たんで連れてきてもらったんだ」
「ん?でも此奴には何度か聞いてタと記憶しとルが?」
「蒼玉が死んだ今、秘密にしておくことなんて無いも同じだろ?もしかしたらベラベラ喋ってくれるかもしんないし……」
ラルフはチラリとウェイブを見て希望的観測を述べる。あながち間違いではないとその意見にほとんどが肯定した。当事者であるエレノアを除いて。
「でも危ないわぁ。もし彼を助けられたとしてぇ、こちらの犠牲が増えるようなことになったら……」
ブレイドの左手を見た。アルルのお陰ですっかり治った傷。死ななくて良かったと考えるばかりだ。無論アルルの切られた足も傷一つなく完治している。どれほどのダメージがあっても、死なない限りは治せる。けど今回は命に届かなかっただけで、次は死ぬかもしれない。それを思えば消極的になるのも無理はない。
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こんな話を聞けば、ティアマトも他人事ではいられない。思い出したように「あ、私も……」と鉄の意見に賛同する。
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要塞に戻ったラルフたちは食事と睡眠を貪る。後の警戒、警告、守備はアスロンとベルフィアに任せてそれぞれの部屋に戻った。
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