お兄様が攻略対象者で妹のモブ令嬢のはずですが、攻略対象者が近づいてきて溺愛がとまりません。

MAYY

文字の大きさ
61 / 98
第一章 ヒロイン編

61.

しおりを挟む
挨拶をする度に『仲がよろしいのですね。』と微笑まれますわ。
私何も言ってないのに………そうでしょうね、私の今の状況を見れば誰だってそう言いたくなりますわ。
カルが私の腰を抱いて離してくれません。
それに極めつけは………………

「いつも私を支えてくれているカルティド殿下は優しくて(執着が激しいですが)思いやりがあり、周りを見ているところは尊敬いたしますわ。私もなカルティド殿下を支えるように日々頑張っていきたいと思っております。」

これは本当で、公務をこなすカルはどんなに大変でも私にも弱音一つはかず、クラリスお兄様が言うには周りのフォローもしていて『あいつは凄い』と言ってましたもの。
どんなに忙しくても私との時間は必ず作ってくれる優しい人なんです。
…………少し…いいえちょっと私に執着が凄いところがありますが、カルには言ってないけれどそれだけ想ってくれてると思え居心地はいいんです。
と考えてるうちに、さらに私の腰を引き寄せカルは私の頭にチュッとしてきます。
これです。これなんです。
私がカルのことを皆さんに伝えると必ずチュッとキスをしてくるから『愛されてて素敵ですわ。』『国のこれからも安泰ですわ。』と皆様に返されます。

これではカルと私はバカップルみたいではないですか。
私がのろけ、カルがと言わんばかりのキスをするの繰り返し……嘘はついてませんがやっぱり恥ずかしすぎます。

カルを見ると、上機嫌でとてもやめてとは言えないです……それにカルが嬉しそうにしてるのは私も見ていて嬉しいのです。

「カルティド殿下、お久し振りですね。今日はお招きありがとうございます。」

カルに声かけてきたのは、隣国のダルニア王国から来た攻略対象者のマシューリ・ダルニアだった。
黒髪に瞳が薄いブルーが特徴的なダルニア王国皇太子だ。

「マシューリ殿下お久し振りですね。今日は楽しんでいってください。」

マシューリ殿下と目が合ってしまった。
攻略対象だけあってやっぱり整った顔をしているがカルの方が断然好みだなぁと思ってジッと見てしまっていたのがいけなかったですわね。

「マシューリ殿下、初めまして。私はカルティド殿下の婚約者でリティアナ・パシフィックと申します。」

腰を抱き締められているので挨拶だけしましたがわかってくださるでしょう。

じゃないよ。リティアナ、ようやく会えたね。思ってた通り素敵なレディに育ったね。まさかカルティド殿下の婚約者になってるとは……予想外だったな。に考えてたんだがな。」

「えっ!?」

「おい、マシューリ聞き捨てならないな。」

「カルティドそう怖い顔するなよ。だろ?俺がリティアナのだと言うこともリティアナを狙っていたこと俺の婚約者に考えてたことも。」

「はっ!?」

マシューリ殿下の言葉に思わず心の声が漏れてしまいました。
今何て言いました??
言われたことにパニックになりながら、不機嫌な……いや怒っているカルと私にはにっこり笑顔を向けて来るマシューリ殿下の顔を交互に見た。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

転生した世界のイケメンが怖い

祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。 第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。 わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。 でもわたしは彼らが怖い。 わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。 彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。 2024/10/06 IF追加 小説を読もう!にも掲載しています。

『異世界転生してカフェを開いたら、庭が王宮より人気になってしまいました』

ヤオサカ
恋愛
申し訳ありません、物語の内容を確認しているため、一部非公開にしています この物語は完結しました。 前世では小さな庭付きカフェを営んでいた主人公。事故により命を落とし、気がつけば異世界の貧しい村に転生していた。 「何もないなら、自分で作ればいいじゃない」 そう言って始めたのは、イングリッシュガーデン風の庭とカフェづくり。花々に囲まれた癒しの空間は次第に評判を呼び、貴族や騎士まで足を運ぶように。 そんな中、無愛想な青年が何度も訪れるようになり――?

皇子の婚約者になりたくないので天の声に従いました

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
幼い頃から天の声が聞こえるシラク公爵の娘であるミレーヌ。 この天の声にはいろいろと助けられていた。父親の命を救ってくれたのもこの天の声。 そして、進学に向けて騎士科か魔導科を選択しなければならなくなったとき、助言をしてくれたのも天の声。 ミレーヌはこの天の声に従い、騎士科を選ぶことにした。 なぜなら、魔導科を選ぶと、皇子の婚約者という立派な役割がもれなくついてきてしまうからだ。 ※完結しました。新年早々、クスっとしていただけたら幸いです。軽くお読みください。

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

処理中です...