お兄様が攻略対象者で妹のモブ令嬢のはずですが、攻略対象者が近づいてきて溺愛がとまりません。

MAYY

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第一章 ヒロイン編

78.

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主犯であるイークス侯爵夫人とモーリス男爵夫人は侯爵と男爵といい争いが耐えない状況であったと聞いてましたが、二人とも窶れておりますわ。

特に美容にうるさいと言われていたイークス侯爵夫人があんなに頬がこけて目元が窪んでおり一気に老けたように感じます。
一番前の傍観席に座っている侯爵は気難しい顔をして見守っております。
侯爵は愛妻家と言われておりましから夫人に裏切られてとても辛いでしょうね。
侯爵の隣に座っているシスト・イークス令嬢も顔色が悪いように見えますわ。
この件ツリースに娘も関わっていたことを知ってるのでしょうか?
先日の私の事件に関わってなかった………とは表向きにはなっていますが今までの傾向からすれば何かしら関わっていたとは思っています。
侯爵がもし知っているのなら娘を守っていることになりますが………シスト・イークス令嬢の行く末はどうなるのでしょう?

モーリス男爵夫人は頬が赤い………叩かれたのでしょうか?いくら夫人が悪いことをしたからって女性に手を上げるなんて男爵は最低ですわね。
男爵も裏切られたことは同情しますが、あれは駄目でしょう。
浮気に気づかれてないと思っているのか……元々性格が荒いなのか………人様のお家事を知りたくもないですが子も子なら親も親ですわ。

「主犯であるイークス侯爵夫人とモーリス男爵夫人は模範となるはずの大人が令息令嬢を弄んだとしてゲーツ修道院へ10年間入ることを言い渡す。二度とこのようなことがないように心を入れ換え過ごしてほしい。」

ん??
判決を言い渡させるとザワザワと周りが騒がしくなりましたわ。

「リティは何故皆が騒がしいのかわからないみたいだね。ゲーツ修道院って知ってる?」

「いいえ、存じ上げておりませんわ。」

「ゲーツ修道院はね、大人の犯罪者もしくは犯罪まがいなことをした女性が行くところなんだけど表向きは修道院になっているが夜はで特殊でね。」

「夜になると盛り上がる??夜も何か行うのでしょうか?」

カルの言ってる意味がわからない……私の髪を撫でながら

「リティは知らなくていい。他の修道院とは異なったシステムではあるがそれだけの事をしたのだから……としか言えないな。」

カルが私に知る必要のないことと言っているのならこれ以上追求はしません。

「わかりましたわ。」

判決を聞いたイークス侯爵夫人もモーリス男爵夫人も悲鳴にも似た声で泣き崩れてますわ。
よほど行きたくないのでしょうね。
夫人達のお遊びで始まったツリースなのかもしれませんが、令嬢達の被害が出ているのは事実。
遊びではすまされないのです。
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