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第二章 ダルニア王国編
3.
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「お久し振りです、会いたかったですわカーティ叔母様。」
「大きくなったわね。お姉様から話しは聞いてたけどますます綺麗になってお姉様そっくりね。ああ、やっぱりこの国に永住しない?」
私を抱き締めながら目がハートの叔母様は昔からこんな感じなのです。
私のことを溺愛してくれてるのはわかりますが、私よりも好きな本命はお母様です。昔からお母様のことを溺愛していて『お姉様と離れるくらいなら隣国には嫁がない!!』と破談寸前になったとお母様に聞いた話しは親戚の中で有名な話です。
今叔母様が嫁がれてるのは王家とも密の公爵家。
破談寸前って………どれだけヤバイ状況だったか『ティを留学できてた公爵家の長男が一目惚れして結婚の話しになったんだけど、私と離れたくないと駄々をこねて大変だったわ。あの時のことは思い出したくないわ。』あまり見たことのない遠い目をして語るお母様にはそれ以上聞けなかったことを覚えてる。
叔母様のお母様愛は半端ないことだけはわかりましたわ。
私はお母様に似ておりますが性格はお父様似なのです。
クラリスお兄様はお母様に似ている美男子な上に性格も似ているため、私よりも叔母様に可愛がられ………いいえ、溺愛されてますわ。
クラリスお兄様が叔母様にロックオンされて逃げ回っている光景は、昔のお母様との光景を思い出すと公爵様に教えてもらいました。
「やっぱり、リティが欲しいわぁ。せっかくマシューリ殿下を然り気無く進めてたのに………。」
叔母様心の声が漏れてますわ。
カルが負のオーラ全開です。
クラリスお兄様は叔母様のことを知っている分、険しい表情です。
叔母様、クラリスお兄様は公爵家の跡取りで呼べないからって私を標的にしてましたわね。
そんなことだろうと思いましたわ。
マシュ………マシューリ殿下を相手に選んだのにはビックリしましたけれど。
いつの間にかカルが私の腰を抱き締めております。
皆さんの前では慣れましたが親戚の前では恥ずかしさはまだとれませんね。
叔母様を警戒しての行動ってバレバレですよ。私も伊達にカルと濃密な一年を送っておりません。
「カーティ叔母様、例えこちらにいなくても遊びに来ますわ。それからこれ、お母様からです。」
お母様からと聞くと猪突猛進で手紙を取りに来て手紙を読み始めた。
そこまで……と思わず声に出そうになりましたが、読んでいくに連れてにんまりとして頬を赤く染める叔母様にもう言うことはありませんわ。
「ふふふ。会えて嬉しかったわ。大事なお姉様ならのお手紙を届けてくれてありがとう。今日は王城で晩餐でしたわね。また今後のことは明日話しましょう。」
お母様に『ティが良からぬことを企みそうになったらこれを渡して』と言われてましたが、一体何が書かれてたのでしょう?
あの叔母様が一瞬でこんなに素直に引いてくれるなんて………。
「恐るべしファシリック公爵夫人………。」
カルの一言にその場にいた全員が頷いた。
夜は王城で晩餐………私は遠慮したけれどカルの婚約者としてと言われたらさすがに断れないですわ。
『大丈夫だよ。俺がついてる。』とカルが言ってくれましたが不安しかありません。
どうか何事も起こりませんように。
「大きくなったわね。お姉様から話しは聞いてたけどますます綺麗になってお姉様そっくりね。ああ、やっぱりこの国に永住しない?」
私を抱き締めながら目がハートの叔母様は昔からこんな感じなのです。
私のことを溺愛してくれてるのはわかりますが、私よりも好きな本命はお母様です。昔からお母様のことを溺愛していて『お姉様と離れるくらいなら隣国には嫁がない!!』と破談寸前になったとお母様に聞いた話しは親戚の中で有名な話です。
今叔母様が嫁がれてるのは王家とも密の公爵家。
破談寸前って………どれだけヤバイ状況だったか『ティを留学できてた公爵家の長男が一目惚れして結婚の話しになったんだけど、私と離れたくないと駄々をこねて大変だったわ。あの時のことは思い出したくないわ。』あまり見たことのない遠い目をして語るお母様にはそれ以上聞けなかったことを覚えてる。
叔母様のお母様愛は半端ないことだけはわかりましたわ。
私はお母様に似ておりますが性格はお父様似なのです。
クラリスお兄様はお母様に似ている美男子な上に性格も似ているため、私よりも叔母様に可愛がられ………いいえ、溺愛されてますわ。
クラリスお兄様が叔母様にロックオンされて逃げ回っている光景は、昔のお母様との光景を思い出すと公爵様に教えてもらいました。
「やっぱり、リティが欲しいわぁ。せっかくマシューリ殿下を然り気無く進めてたのに………。」
叔母様心の声が漏れてますわ。
カルが負のオーラ全開です。
クラリスお兄様は叔母様のことを知っている分、険しい表情です。
叔母様、クラリスお兄様は公爵家の跡取りで呼べないからって私を標的にしてましたわね。
そんなことだろうと思いましたわ。
マシュ………マシューリ殿下を相手に選んだのにはビックリしましたけれど。
いつの間にかカルが私の腰を抱き締めております。
皆さんの前では慣れましたが親戚の前では恥ずかしさはまだとれませんね。
叔母様を警戒しての行動ってバレバレですよ。私も伊達にカルと濃密な一年を送っておりません。
「カーティ叔母様、例えこちらにいなくても遊びに来ますわ。それからこれ、お母様からです。」
お母様からと聞くと猪突猛進で手紙を取りに来て手紙を読み始めた。
そこまで……と思わず声に出そうになりましたが、読んでいくに連れてにんまりとして頬を赤く染める叔母様にもう言うことはありませんわ。
「ふふふ。会えて嬉しかったわ。大事なお姉様ならのお手紙を届けてくれてありがとう。今日は王城で晩餐でしたわね。また今後のことは明日話しましょう。」
お母様に『ティが良からぬことを企みそうになったらこれを渡して』と言われてましたが、一体何が書かれてたのでしょう?
あの叔母様が一瞬でこんなに素直に引いてくれるなんて………。
「恐るべしファシリック公爵夫人………。」
カルの一言にその場にいた全員が頷いた。
夜は王城で晩餐………私は遠慮したけれどカルの婚約者としてと言われたらさすがに断れないですわ。
『大丈夫だよ。俺がついてる。』とカルが言ってくれましたが不安しかありません。
どうか何事も起こりませんように。
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