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「デビュタント素晴らしかったですわ。」
「もうもう、私は本物の王子様を初めて見ましたわ。」
「ちっ、アルスフォード様を独り占めしやがって何様のつもり。」
「お二人がどれだけ想いあってるのかを見せられましたわ。」
「地味女。」
「優しく抱き抱えるアルスフォード様。ライラ様も安心して身を預ける姿。目に焼き付いて忘れられないですわ。」
いや、忘れてほしい。
朝から羞恥大会ですか?って言うくらいクラスの令嬢達が勢いよく話しかけてくるが嫌みも混じってるよ。
聞こえないと思ってるかもしれないけど聞こえてるからね。
しかも嫌みどころか『地味女』とかもう私の悪口だからね。
「恥ずかしいので皆様騒ぎすぎないでくださいね。」
とでも言っておこう。
本当に騒ぎ過ぎないでほしい。
アルスフォードを好きなドルミン様が私を敵認定したらどうするの。
ドルミン様って怒らせるとねちねち系で怖いんだからね!
その標的が私になったら………と考えただけで怖いわ。
あーあ、何であそこで気絶しちゃったんだろ。
アルスフォードが素敵すぎたし耳元であんな美声を聞くとか反則だ……なんて口に出して言わないけど実際負けた感がある。
『気絶したあなたを颯爽と抱き抱えてライラの顔を見られないように抱き寄せてアルスフォード様が配慮してくださったのよ。あんな紳士はいないわ。さすが、ミラの子供ね。きちんとお礼言わないとだめよ。』と次の日目が覚めたときにお母様に言われた言葉を思い出す。
あっ、そうだったんだ~。アルスフォードありがとう。と心のなかで楽観してたが……学園の令嬢達の反応はそこまで?と突っ込みたくなるほどで予想以上に凄かった。
ようやく逃げ出………『皆様の熱気にやられて少しお外で冷やしてきますね。』と我ながらよくわからない言い訳を言って外に来たけど、やっぱりここは素敵ねー。
この学園でここの中庭スペースが一番好きな場所。
「ん~ここは静かで最高だ。朝から大変な目に遭っちゃった。」
ベンチに座って背伸びをしながらボーと空を見上げる。
空は前世と一緒だからいろんな感情が込み上げてくるんだよね。
悲しいことも嬉しいことも……小説のことも。
次は何があるんだったかな~……………………。
「………い。おい、そこは俺の席だ。どけ。」
誰よ、人が気持ちよくなってる時に妨げてくるのは。
しかも偉そうで気分悪いったらない。
「…………ここは私有地ではありませんわ。よって早い者勝ちです。」
横目で睨み付けるように当たり前なことを言ったのに
「お前は馬鹿か?俺が誰だかわからないのか?俺を怒らせない方がいいぜ。」
ああ、あのオレオレ系担当のドルミンのことが好きな騎士家庭のスペンサー・オルレン侯爵令息か。
権力で物言わすなんて馬鹿はどっちだ。
「誰であろうと学園では平等なのです。」
「はあ?地味女のくせに俺に逆らうのか?」
こいつが騎士になるとかこの国の騎士の将来が心配になるな。
「地味女で結構です。ほら、向こうにもベンチはありますよ。そちらに移動してはいかがでしょうか?」
「なら、お前が移動しろ。」
腰にぶら下げている短剣を触りながら脅してくる……もう騎士どころかヤバイやつじゃん。
「………わかりましたわ。それでは私が移動しましよう。ここからの景色は見えやすいですものね。」
「なっ……なんのことだ……。」
猛烈に動揺してますが?
それもそうだろう、ここからはある人物がよく見えるからね~。
「ただ、見てるだけでは始まりませんわよ。スペンサー・オルレン侯爵令息。」
言葉を失くし目を見開いて私の言葉に頬を赤くするオルレン侯爵令息は面白かった。
少し意地悪しちゃったかな。
あそこが一番気持ちいいベンチだけれど、私はどこでもよかったんだよね。
オルレン侯爵令息はあそこからドルミン様がいつも通るところを眺めてるんだったな。
秘めた恋……素敵すぎる。あんなにオレオレ系なのに可愛いところあるじゃん。私も応援してるよ。
「あ~あ、私もあんな素敵な恋してみたいわ。」
「素敵な恋とはどう言うことかな?」
「ひぃっ。びっびっくりするじゃない、急に目の前に現れてアルスフォードちっ近いよ。」
振り返ればこっちを覗き込む笑顔のアルスフォードの近さにビビる。
あと数センチではっはははは鼻が当たりそうだったんですけど!!
思いもしない状況にバクバクと心臓が早くなる。
私腐女子だったから慣れてないからねー。
振り返れば美形がそこにいるなんてこの世界は恐ろしい。
「素敵な恋とは?誰か好きな人がいるのか?」
人の話は聞こうね?
グイグイ近寄ってくるからくっ唇が当たっちゃうから!!
「そっそんな人いないってば。ちちちょっと離れて。」
耐えきれず力一杯アルスフォード押しちゃった。
「ライラと俺はこれくらいの距離感当たり前だろ。」
当たり前か………当たり前か???
いやいやいや、恋人の距離感でしょうが!
友達でもこの距離感ないわ。
そして後ろからその睨む目は怖いからやめて。
アルスフォードが私と近いからってドルミン様がすごく怒ってるんですが。
笑顔のアルスフォードは気づいてないから余計後ろと前の温度差が激しくて怖いわ。
「アルスフォード、この前は気絶して迷惑かけちゃってごめんね。色んな人から聞いて状況は理解したわ。」
「ああ、別にいいよ。俺はライラを抱けて得したよ。」
言い方言い方!!
別の意味に聞こえちゃうから!!
「お母様がアルスフォードの紳士的な振るまいに感動してたわ。」
「サラ様にはそう見えたのか。それならよかった。俺の部屋に連れていこうかと思ったが諦めたんだ。」
「はっ?」
笑顔で何てことを言ってるんだ。
怖くて真意が聞けない………というか、後ろからドルミン様がアルスフォードが発言する度にどす黒くなってく。
「母上がライラに会いたがってるから顔見せに来てくれ。」
「もちろん、久し振りにミラ様にも会いたいから行くわ。」
「次の休みに来いよ。」
行くけども、もういいから黙れー。
後ろに聞かれたら駄目な想い人がいるでしょうが。
恋は良くも悪くも人を変えるからね。
幼馴染みと言っても私にそんなに構ってると恋が実らないよ。
ほら、ドルミン様めちゃくちゃ何か言いたげな顔してるよ。
はぁ~これって………ドルミン様の恋路を邪魔するつもりないのに敵認定されてるよ。。。
アルスフォードが元凶なのに何故か嬉しそうな笑顔がイケメン過ぎて憎いわ。
「もうもう、私は本物の王子様を初めて見ましたわ。」
「ちっ、アルスフォード様を独り占めしやがって何様のつもり。」
「お二人がどれだけ想いあってるのかを見せられましたわ。」
「地味女。」
「優しく抱き抱えるアルスフォード様。ライラ様も安心して身を預ける姿。目に焼き付いて忘れられないですわ。」
いや、忘れてほしい。
朝から羞恥大会ですか?って言うくらいクラスの令嬢達が勢いよく話しかけてくるが嫌みも混じってるよ。
聞こえないと思ってるかもしれないけど聞こえてるからね。
しかも嫌みどころか『地味女』とかもう私の悪口だからね。
「恥ずかしいので皆様騒ぎすぎないでくださいね。」
とでも言っておこう。
本当に騒ぎ過ぎないでほしい。
アルスフォードを好きなドルミン様が私を敵認定したらどうするの。
ドルミン様って怒らせるとねちねち系で怖いんだからね!
その標的が私になったら………と考えただけで怖いわ。
あーあ、何であそこで気絶しちゃったんだろ。
アルスフォードが素敵すぎたし耳元であんな美声を聞くとか反則だ……なんて口に出して言わないけど実際負けた感がある。
『気絶したあなたを颯爽と抱き抱えてライラの顔を見られないように抱き寄せてアルスフォード様が配慮してくださったのよ。あんな紳士はいないわ。さすが、ミラの子供ね。きちんとお礼言わないとだめよ。』と次の日目が覚めたときにお母様に言われた言葉を思い出す。
あっ、そうだったんだ~。アルスフォードありがとう。と心のなかで楽観してたが……学園の令嬢達の反応はそこまで?と突っ込みたくなるほどで予想以上に凄かった。
ようやく逃げ出………『皆様の熱気にやられて少しお外で冷やしてきますね。』と我ながらよくわからない言い訳を言って外に来たけど、やっぱりここは素敵ねー。
この学園でここの中庭スペースが一番好きな場所。
「ん~ここは静かで最高だ。朝から大変な目に遭っちゃった。」
ベンチに座って背伸びをしながらボーと空を見上げる。
空は前世と一緒だからいろんな感情が込み上げてくるんだよね。
悲しいことも嬉しいことも……小説のことも。
次は何があるんだったかな~……………………。
「………い。おい、そこは俺の席だ。どけ。」
誰よ、人が気持ちよくなってる時に妨げてくるのは。
しかも偉そうで気分悪いったらない。
「…………ここは私有地ではありませんわ。よって早い者勝ちです。」
横目で睨み付けるように当たり前なことを言ったのに
「お前は馬鹿か?俺が誰だかわからないのか?俺を怒らせない方がいいぜ。」
ああ、あのオレオレ系担当のドルミンのことが好きな騎士家庭のスペンサー・オルレン侯爵令息か。
権力で物言わすなんて馬鹿はどっちだ。
「誰であろうと学園では平等なのです。」
「はあ?地味女のくせに俺に逆らうのか?」
こいつが騎士になるとかこの国の騎士の将来が心配になるな。
「地味女で結構です。ほら、向こうにもベンチはありますよ。そちらに移動してはいかがでしょうか?」
「なら、お前が移動しろ。」
腰にぶら下げている短剣を触りながら脅してくる……もう騎士どころかヤバイやつじゃん。
「………わかりましたわ。それでは私が移動しましよう。ここからの景色は見えやすいですものね。」
「なっ……なんのことだ……。」
猛烈に動揺してますが?
それもそうだろう、ここからはある人物がよく見えるからね~。
「ただ、見てるだけでは始まりませんわよ。スペンサー・オルレン侯爵令息。」
言葉を失くし目を見開いて私の言葉に頬を赤くするオルレン侯爵令息は面白かった。
少し意地悪しちゃったかな。
あそこが一番気持ちいいベンチだけれど、私はどこでもよかったんだよね。
オルレン侯爵令息はあそこからドルミン様がいつも通るところを眺めてるんだったな。
秘めた恋……素敵すぎる。あんなにオレオレ系なのに可愛いところあるじゃん。私も応援してるよ。
「あ~あ、私もあんな素敵な恋してみたいわ。」
「素敵な恋とはどう言うことかな?」
「ひぃっ。びっびっくりするじゃない、急に目の前に現れてアルスフォードちっ近いよ。」
振り返ればこっちを覗き込む笑顔のアルスフォードの近さにビビる。
あと数センチではっはははは鼻が当たりそうだったんですけど!!
思いもしない状況にバクバクと心臓が早くなる。
私腐女子だったから慣れてないからねー。
振り返れば美形がそこにいるなんてこの世界は恐ろしい。
「素敵な恋とは?誰か好きな人がいるのか?」
人の話は聞こうね?
グイグイ近寄ってくるからくっ唇が当たっちゃうから!!
「そっそんな人いないってば。ちちちょっと離れて。」
耐えきれず力一杯アルスフォード押しちゃった。
「ライラと俺はこれくらいの距離感当たり前だろ。」
当たり前か………当たり前か???
いやいやいや、恋人の距離感でしょうが!
友達でもこの距離感ないわ。
そして後ろからその睨む目は怖いからやめて。
アルスフォードが私と近いからってドルミン様がすごく怒ってるんですが。
笑顔のアルスフォードは気づいてないから余計後ろと前の温度差が激しくて怖いわ。
「アルスフォード、この前は気絶して迷惑かけちゃってごめんね。色んな人から聞いて状況は理解したわ。」
「ああ、別にいいよ。俺はライラを抱けて得したよ。」
言い方言い方!!
別の意味に聞こえちゃうから!!
「お母様がアルスフォードの紳士的な振るまいに感動してたわ。」
「サラ様にはそう見えたのか。それならよかった。俺の部屋に連れていこうかと思ったが諦めたんだ。」
「はっ?」
笑顔で何てことを言ってるんだ。
怖くて真意が聞けない………というか、後ろからドルミン様がアルスフォードが発言する度にどす黒くなってく。
「母上がライラに会いたがってるから顔見せに来てくれ。」
「もちろん、久し振りにミラ様にも会いたいから行くわ。」
「次の休みに来いよ。」
行くけども、もういいから黙れー。
後ろに聞かれたら駄目な想い人がいるでしょうが。
恋は良くも悪くも人を変えるからね。
幼馴染みと言っても私にそんなに構ってると恋が実らないよ。
ほら、ドルミン様めちゃくちゃ何か言いたげな顔してるよ。
はぁ~これって………ドルミン様の恋路を邪魔するつもりないのに敵認定されてるよ。。。
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