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5.外堀から埋めよう
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「単刀直入に言う。バーレン公爵、サティアを私の婚約者に指名したい。」
「遠慮させていただきます。」
即答で失礼極まりない言葉が返ってきた。
やはり………か。
「どうしてだ?」
「王子であられるライト殿下はいずれ国政の最前線に関わる方。サティアに王子妃は荷が重すぎます。」
「本音は?」
「王子妃になるとなかなか会えなくなるではないですか。サティアに会えなくなるとは考えられないのです。」
いっそ清々しい暴露だな。
妻子を溺愛で有名な公爵だから元々すんなりいくとは思ってない。
「バーレン公爵、隣国のアンバン公爵家からサティアへの婚約打診があったな。まさかそちらをお受けしようとかは………思ってないだろうが。」
笑顔で言うとバーレン公爵がビクッと身体を動かし俺を見る目が泳いでいる。
サティアを俺から離す計画でもしてたのか?
義父になるしサティアの親だから強くは言わないつもりだったが、俺から離すなら話は別だ。
「溺愛しているサティアと俺が結婚すると公爵家に頻繁に帰すわけにはいかないが、家族の特権で特別に月一の晩餐をするようにしよう。アンバン公爵に嫁ぐとそれこそ滅多に会えないだろうな。」
「はぁ…………殿下には敵いませんな。その提案乗ります。さすがサティアのこととなると情報は筒抜けでしたか。確かに隣国のアンバン公爵から婚約の打診がありましたが速攻で断りました。サティアには好きな人とこの国のなかで幸せになってほしい……それが家族みんなの願いです。………それに国王様からライト殿下を待ってあげてほしいと言われてました。すみません、サティアの気持ちを含め殿下との婚約は元々了承するつもりでしたがつい親の本音が出てしまいました。」
「よかった。これまでサティアに婚約の打診が多くきたのを断ってくれて感謝する。バーレン公爵にこれからも安心してもらえるようサティアを大事にすると誓おう。」
「殿下にそう言ってもらえるとサティアも幸せでございます。これからサティアをよろしくお願い致します。」
父上にも公爵にも了承を得た。
これで正式に発表できる。
ああ、サティア。早く俺だけのものにしたい。
今までも俺は婚約者と思ってはいたが、正式に婚約の了承を得てようやくサティアの部屋に堂々とはいることが出きる喜びがこみ上げてくる。
サティアにとって俺は清楚な王子様だろうから、今まで部屋にはいったことはない。
コンコン
ドアを叩く音より自分の心臓の音の方がよっぽど大きい。
部屋のソファーに座っていたサティアが俺を見るなり頬を赤く染めながら微笑んでくる。
『サティアの王子様~』って走って抱きついてきた頃が懐かしい。
あの頃も可愛かったが、俺を見て頬を赤らめている少女から女性になったサティアを見ると俺が高揚する。
「俺のサティア、今日も可愛い。」
サティアの側に座り、侍女と護衛騎士に目配りで退出させる。
「ライト様はかっこいいサティアの王子様ですわ。」
数年でここまで礼儀正しくおっとりとした令嬢に育ったサティアを見て自分の目に狂いはなかったと自画自賛してしまう。
ああ、ヤバイな。
サティアから手を握られ上目使いで見られると理性が吹っ飛びそうだ。
『王子様に逢ったら手を握って見つめるのを必ずやること』とサティアに少しでも触れたくて言ってしまったのが後から自分を苦しめることになるとは思ってもみなかった。
そろそろ、次の段階でもいいのでは?
サティアの白い肌に赤いぷくっとした唇を間近で見ると我慢できなくなった。
「サティア、俺が喜ぶことしてくれる?」
「遠慮させていただきます。」
即答で失礼極まりない言葉が返ってきた。
やはり………か。
「どうしてだ?」
「王子であられるライト殿下はいずれ国政の最前線に関わる方。サティアに王子妃は荷が重すぎます。」
「本音は?」
「王子妃になるとなかなか会えなくなるではないですか。サティアに会えなくなるとは考えられないのです。」
いっそ清々しい暴露だな。
妻子を溺愛で有名な公爵だから元々すんなりいくとは思ってない。
「バーレン公爵、隣国のアンバン公爵家からサティアへの婚約打診があったな。まさかそちらをお受けしようとかは………思ってないだろうが。」
笑顔で言うとバーレン公爵がビクッと身体を動かし俺を見る目が泳いでいる。
サティアを俺から離す計画でもしてたのか?
義父になるしサティアの親だから強くは言わないつもりだったが、俺から離すなら話は別だ。
「溺愛しているサティアと俺が結婚すると公爵家に頻繁に帰すわけにはいかないが、家族の特権で特別に月一の晩餐をするようにしよう。アンバン公爵に嫁ぐとそれこそ滅多に会えないだろうな。」
「はぁ…………殿下には敵いませんな。その提案乗ります。さすがサティアのこととなると情報は筒抜けでしたか。確かに隣国のアンバン公爵から婚約の打診がありましたが速攻で断りました。サティアには好きな人とこの国のなかで幸せになってほしい……それが家族みんなの願いです。………それに国王様からライト殿下を待ってあげてほしいと言われてました。すみません、サティアの気持ちを含め殿下との婚約は元々了承するつもりでしたがつい親の本音が出てしまいました。」
「よかった。これまでサティアに婚約の打診が多くきたのを断ってくれて感謝する。バーレン公爵にこれからも安心してもらえるようサティアを大事にすると誓おう。」
「殿下にそう言ってもらえるとサティアも幸せでございます。これからサティアをよろしくお願い致します。」
父上にも公爵にも了承を得た。
これで正式に発表できる。
ああ、サティア。早く俺だけのものにしたい。
今までも俺は婚約者と思ってはいたが、正式に婚約の了承を得てようやくサティアの部屋に堂々とはいることが出きる喜びがこみ上げてくる。
サティアにとって俺は清楚な王子様だろうから、今まで部屋にはいったことはない。
コンコン
ドアを叩く音より自分の心臓の音の方がよっぽど大きい。
部屋のソファーに座っていたサティアが俺を見るなり頬を赤く染めながら微笑んでくる。
『サティアの王子様~』って走って抱きついてきた頃が懐かしい。
あの頃も可愛かったが、俺を見て頬を赤らめている少女から女性になったサティアを見ると俺が高揚する。
「俺のサティア、今日も可愛い。」
サティアの側に座り、侍女と護衛騎士に目配りで退出させる。
「ライト様はかっこいいサティアの王子様ですわ。」
数年でここまで礼儀正しくおっとりとした令嬢に育ったサティアを見て自分の目に狂いはなかったと自画自賛してしまう。
ああ、ヤバイな。
サティアから手を握られ上目使いで見られると理性が吹っ飛びそうだ。
『王子様に逢ったら手を握って見つめるのを必ずやること』とサティアに少しでも触れたくて言ってしまったのが後から自分を苦しめることになるとは思ってもみなかった。
そろそろ、次の段階でもいいのでは?
サティアの白い肌に赤いぷくっとした唇を間近で見ると我慢できなくなった。
「サティア、俺が喜ぶことしてくれる?」
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