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第12章 マメのサギリ村への道中
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モルモット村を後にした三匹は、東へ続く街道を歩いていた。
風は涼しく、遠くには小川のせせらぎが聞こえる。だが、その穏やかさの裏に、いつ敵が潜むかわからぬ緊張感があった。
「マメの村までは、あと三日の道のりだな」
ポンが前を見据え、甲羅に手を添える。
ミクは辺りを警戒しながらも、少し微笑んだ。
「けど、ここまで来れたんだ。きっと大丈夫さ」
マメは黙って頷いた。だが心の奥底では、不安が募っていた。
(本当に、ぼくがみんなを導けるのかな……)
その時、道端に古びた祠が見えた。
苔むした石に「守りの亀」と刻まれている。
マメは思わず立ち止まり、祠に手を合わせた。
「……村を、守ってください」
ポンとミクも後ろから静かに祈る。
「マメ。祈るのは悪くない。でも、守るのはお前自身だ」
ポンの言葉にマメは目を開き、小さく頷いた。
その夜、三匹は森の中で野営した。
焚き火を囲み、干した実や木の実を口にする。
「マメの村って、どんなところなんだ?」
ミクが尋ねると、マメは少し考え込んでから答えた。
「小さいけど、穏やかな村だよ。畑と小川があって……みんな優しい。だからこそ、あんな連中に狙われたくないんだ」
火の揺らめきに映るマメの横顔は、強い決意を宿していた。
ポンはその姿を見て、静かに心の中で思う。
(こいつはもう、ただの小さな仲間じゃない。村を背負う覚悟を持った戦士だ)
その夜更け、森の奥から低い鳴き声が響いた。
三匹は一斉に身構える。
「……誰かいる!」
影が木々の間を走り抜ける――兎か、イタチか、それとも別の何かか。
「油断するな。ここから先は敵の領域だ」
ポンの声に、火の粉が舞い上がった。
三匹の旅は、さらに険しさを増していく。
翌朝、森の小道を抜ける三匹の足取りは重かった。
昨夜の影の気配は、確かな敵の存在を示していた。
「ここからが一番危険だ。マメ、気を引き締めろ」
ポンの言葉に、マメは甲羅を握りしめて頷く。
「うん……」
その時――木々の間から、黒い影が次々と飛び出した。
兎とイタチの混成部隊。
狭い森道に巧みに待ち伏せし、三匹を囲い込む。
「やっぱり来たな……!」
ミクが息を呑む。
敵の数は十を超えていた。
ポンはすぐに状況を見抜く。
「囲まれてる。けど、道は狭い……逆に利用できる!」
戦いが始まった。
ポンが正面の兎を押さえ、ミクが素早く横から攻撃する。
マメは後方に回り込み、甲羅で突進して敵を弾き飛ばした。
「マメ、後ろだ!」
ミクの声に振り返ると、イタチが影のように迫っていた。
マメは咄嗟に石を投げ、敵の目をくらませる。
「……やった!」
数的不利の中、三匹は互いの動きを支え合いながら戦う。
ポンの突撃、ミクの素早い翻弄、マメの思い切った防御と支援。
次第に敵の陣形は乱れ始めた。
「退け! 一度引け!」
敵の兎が叫び、残党たちは森の奥へと姿を消していった。
三匹は肩で息をしながら、互いに視線を交わす。
「ふぅ……なんとかなったな」
ミクが笑い、ポンも頷く。
「だが、奴らは諦めない。必ずまた来る」
マメは拳を握り、強い声で言った。
「次は、ぼくの村で迎え撃つ。絶対に守るんだ!」
木々の隙間から光が差し込み、三匹の影を照らした。
戦いは終わったばかり。だが、真の試練はまだこれからだった。
風は涼しく、遠くには小川のせせらぎが聞こえる。だが、その穏やかさの裏に、いつ敵が潜むかわからぬ緊張感があった。
「マメの村までは、あと三日の道のりだな」
ポンが前を見据え、甲羅に手を添える。
ミクは辺りを警戒しながらも、少し微笑んだ。
「けど、ここまで来れたんだ。きっと大丈夫さ」
マメは黙って頷いた。だが心の奥底では、不安が募っていた。
(本当に、ぼくがみんなを導けるのかな……)
その時、道端に古びた祠が見えた。
苔むした石に「守りの亀」と刻まれている。
マメは思わず立ち止まり、祠に手を合わせた。
「……村を、守ってください」
ポンとミクも後ろから静かに祈る。
「マメ。祈るのは悪くない。でも、守るのはお前自身だ」
ポンの言葉にマメは目を開き、小さく頷いた。
その夜、三匹は森の中で野営した。
焚き火を囲み、干した実や木の実を口にする。
「マメの村って、どんなところなんだ?」
ミクが尋ねると、マメは少し考え込んでから答えた。
「小さいけど、穏やかな村だよ。畑と小川があって……みんな優しい。だからこそ、あんな連中に狙われたくないんだ」
火の揺らめきに映るマメの横顔は、強い決意を宿していた。
ポンはその姿を見て、静かに心の中で思う。
(こいつはもう、ただの小さな仲間じゃない。村を背負う覚悟を持った戦士だ)
その夜更け、森の奥から低い鳴き声が響いた。
三匹は一斉に身構える。
「……誰かいる!」
影が木々の間を走り抜ける――兎か、イタチか、それとも別の何かか。
「油断するな。ここから先は敵の領域だ」
ポンの声に、火の粉が舞い上がった。
三匹の旅は、さらに険しさを増していく。
翌朝、森の小道を抜ける三匹の足取りは重かった。
昨夜の影の気配は、確かな敵の存在を示していた。
「ここからが一番危険だ。マメ、気を引き締めろ」
ポンの言葉に、マメは甲羅を握りしめて頷く。
「うん……」
その時――木々の間から、黒い影が次々と飛び出した。
兎とイタチの混成部隊。
狭い森道に巧みに待ち伏せし、三匹を囲い込む。
「やっぱり来たな……!」
ミクが息を呑む。
敵の数は十を超えていた。
ポンはすぐに状況を見抜く。
「囲まれてる。けど、道は狭い……逆に利用できる!」
戦いが始まった。
ポンが正面の兎を押さえ、ミクが素早く横から攻撃する。
マメは後方に回り込み、甲羅で突進して敵を弾き飛ばした。
「マメ、後ろだ!」
ミクの声に振り返ると、イタチが影のように迫っていた。
マメは咄嗟に石を投げ、敵の目をくらませる。
「……やった!」
数的不利の中、三匹は互いの動きを支え合いながら戦う。
ポンの突撃、ミクの素早い翻弄、マメの思い切った防御と支援。
次第に敵の陣形は乱れ始めた。
「退け! 一度引け!」
敵の兎が叫び、残党たちは森の奥へと姿を消していった。
三匹は肩で息をしながら、互いに視線を交わす。
「ふぅ……なんとかなったな」
ミクが笑い、ポンも頷く。
「だが、奴らは諦めない。必ずまた来る」
マメは拳を握り、強い声で言った。
「次は、ぼくの村で迎え撃つ。絶対に守るんだ!」
木々の隙間から光が差し込み、三匹の影を照らした。
戦いは終わったばかり。だが、真の試練はまだこれからだった。
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