3 / 58
3話
しおりを挟む
若奈虎太郎は入社した大島食品株式会社の製造営業部 営業1課に配属された。
入社して3ヶ月は新入社員合同研修が行われ、ようやく各部署への配属先の辞令が下りた。
製造営業部では1課と2課があり、総勢60名ほどの社員がおり、今年配属の新入社員は4名。
各課に2名ずつ配属された。
そして本日、少し慣れつつある職場で製造営業部全体の新入社員の歓迎会が行われる。
大きな宴会場を借り歓迎会を行うのは毎年恒例の事のようで、歓迎会のみではなく製造営業部全体の親睦も兼ねているらしい。
1課に配属されているのは、虎太郎と望月奏。奏はふんわりとウェーブをかけた髪を一つにまとめ、少し垂れ目な顔で笑うとえくぼができるチャーミングな女性だ。
虎太郎とは、入社後の研修の時、たまたま席が近く配属前から仲良くしていて、何度か二人で飲みにも行っている。
偶然、同じ製造営業部の1課に配属されてからは、今まで以上に親しみを感じていた。
広い座敷の宴会場は、長いテーブルが並び、すでに乾杯が終わりガヤガヤと騒がしさが増している中、奏が神妙な顔を向けてきた。
「最近‥どう?」
虎太郎はビールの入ったグラスを置き、枝豆をちまちまと食べていた手を止めた。
「ん?あれからは何事もなく平気。‥奏は?」
「うん、私もあれ以来、何事もなく‥。話変わるけど、やっぱり北島主任は凄い人だね。尊敬しちゃう。私も、ああいう格好いい人になりたい。私の目標!」
神妙な顔から一気に笑顔に変わり、北島主任の話を、拳を握り締め熱く語る奏の姿が可笑しくて、虎太郎はくすくすと笑う。
入社してすぐの頃は、お互いに緊張していて、ここまで仲良く出来るとは思わなかった。
配属後の営業1課で挨拶をした時も、奏の笑顔は強張っていた様に思う。
かといって、チャーミングなところは変わらず、初日の挨拶の時には1課の男性陣がどよめいた。
「若奈の指導は来栖主任。望月の指導は北島主任でお願いする」
配属後の初出勤での自己紹介の後、営業1課の課長・市原傑から、そう紹介されたのは、指導してくれる主任の二人だった。
虎太郎を指導してくれる来栖遥人は入社5年目。
爽やかな顔立ちにスラっとした体型。入社5年目で主任になるのには、優秀さで抜擢されたのだろう。
奏を指導してくれる北島奈々子は入社7年目。
女性にしては高い身長にメリハリのある体型。切れ長の瞳にすっきりと通った鼻筋、キュッと結んだ唇には意志の強さを感じる。高身長なのに颯爽とヒールを履き歩く姿に、振り向く男性も多い。
ただ同じ部署のメンバーは、その中にある強さや厳しさを知っているため、遠巻きに見ている事の方が多い。
それぞれの主任に付き、順調にいっていたと思っていたのだが、配属されて10日が過ぎた頃、奏の様子がおかしい事に虎太郎は気が付いた。
「奏?最近なにかあった?」
虎太郎は奏を誘い、昼食を取っていた。
「‥ううん」
奏は首を横に振り、食も進まないのかパスタをフォークでクルクルと巻いては口に運ぶこともなく、持て余していた。
「‥僕でよかったら、相談に乗るし、せっかく同期で同じ部署になったんだから、遠慮しないで‥」
虎太郎の言葉に、奏はフォークを置いた。
「虎太郎‥来栖主任はどんな人‥?」
「来栖主任?優しく教えてくれるよ。この前も、僕がミスしても、嫌な顔しないで優しくフォローしてくれるし、北島主任は‥?厳しいの‥?」
1週間も過ぎれば、北島の厳しさは耳にすることが多くあり、絶対に妥協しない、自分にも他人にも厳しいタイプだと噂されている。
「うん、厳しいけど大丈夫。厳しく指導してくれるって事は嬉しいの。自分が成長してるんだって感じがするし‥」
「そっか、良かった」
虎太郎の言葉に、奏がチラリと視線を上げた。
「あのね、実は‥来栖主任の事なんだけど‥」
言いにくそうに話す奏に、虎太郎は先を促す。
「うん、大丈夫だよ、話して‥」
「私‥ちょっと来栖主任が怖い‥」
「ん?どういう事‥?」
「1週間前くらいに会社を出た所で、食事に誘われたの‥。私、そんなつもりはないしきちんとお断りしたの。だけど、その日からずっと‥後を付けられている気がして‥あっ、勘違いかもしれないって、何度も思ったの。‥そしたら、さっきすれ違った時に‥‥今日、帰りに待ってるから‥って言われて‥‥」
伏し目がちにポツリと語った奏が、本当に怖がっているのだと虎太郎は感じた。
実際、ただ好意を持って仲良くなりたいだけなのかもしれないけど、ここまで怖がるのは普通じゃない。
「後を付けられてるって‥なんでそう思ったの‥?」
奏の瞳が左右に揺れ、重そうな口を開く。
「私‥帰りに自宅の近くのコンビニに寄るんだけど‥その時‥買い物してる時に‥店の外に来栖主任が‥‥いたの」
思い出しているのか、ブルッと震える手をギュッと握り合わせている。
奏に聞けば、会社から自宅までは電車で5駅、駅から歩いて10分掛かるという、そんな偶然はないだろう。
「分かった、今日は僕が一緒に帰るよ。安心して…」
虎太郎は、まだ10日しか一緒に仕事をしていないが、来栖がそんなことをするとは思えない。
だが、怖がる奏が嘘を言っているようにも見えなかった。
その日、終業時間になると、早々に来栖は帰って行ったが、奏と虎太郎は互いに時間を合わせ警戒しながら会社を出た。
どこで来栖が待ち伏せしているのかと身構えていたが、杞憂に終わった。
二人が会社を出ると、すぐ目の前に来栖が現れたのだ。
「お~い、お疲れ~どうした?二人で帰り?」
来栖が笑顔で近づいてきた。
「主任‥お疲れ様です」
虎太郎は怖がる奏の前に立ちはだかる様に、返事をした。
「どうした?‥若奈」
虎太郎のその様子に、眉をピクッと上げた来栖が口を開き、貼り付けた笑顔が少しゆがむ。
「そう聞きたいのは僕の方です。来栖主任、奏に話は聞きました。どういうつもりですか?」
虎太郎の強い言葉に、来栖の剥がれた笑顔がまた貼り付き、ふふっと笑う。
「なに?若奈は、望月のナイトのつもり?」
「別に、そんなわけじゃないですが、奏は嫌がっています。もう待ち伏せするのはやめてもらえますか?」
虎太郎は奏を後ろに庇いながら言葉を突きつける。
「そうなの?望月さん?」
来栖が虎太郎の後ろに隠れている奏を覗き込むように声を掛けた。
「‥はい」
か細い小さな声で奏が答えると、はぁ~とため息をついた来栖が肩を竦めた。
「分かった、分かった」
両手を上げ、クスクスと笑う。
「もう、やらないって約束してもらっても良いですか?」
虎太郎の言葉に、来栖が了解とばかりに頷いた。
そして、おもむろにグイっと虎太郎の肩を掴むと、耳元で囁く。
「別に、望月じゃなくてもいいんだよ‥俺は」
「‥や‥止めてください」
虎太郎は、いきなり肩を掴まれ、動揺してしまう。
「クックッ・・まぁ、いっか‥じゃあ、おつかれ!」
あっさりと背を向け帰っていく来栖の姿を見送ると、奏が心配そうに虎太郎の顔を覗き込む。
「来栖主任、最後なんて言ってたの?」
来栖が虎太郎の耳元で何を囁いていたのか、奏には聞こえなかった。
「‥いや、別に何も‥‥きっと、もう大丈夫だよ」
虎太郎は、自分にも言い聞かせるように奏に笑いかけた。
「今日は、心配だから、家まで送るよ」
虎太郎はそう言って、駅までの道のりを奏と一緒に歩き出した。
ありがとうと奏が伝えていたが、先程の来栖の言葉が気になり、虎太郎は自分の手が僅かに震えているのを感じていた。
それから歓迎会までの間、その出来事に関して来栖は何も言ってこないし、仕事も今まで通りに優しく教えてくれる。
まるで、あの出来事が夢であったかのように。
入社して3ヶ月は新入社員合同研修が行われ、ようやく各部署への配属先の辞令が下りた。
製造営業部では1課と2課があり、総勢60名ほどの社員がおり、今年配属の新入社員は4名。
各課に2名ずつ配属された。
そして本日、少し慣れつつある職場で製造営業部全体の新入社員の歓迎会が行われる。
大きな宴会場を借り歓迎会を行うのは毎年恒例の事のようで、歓迎会のみではなく製造営業部全体の親睦も兼ねているらしい。
1課に配属されているのは、虎太郎と望月奏。奏はふんわりとウェーブをかけた髪を一つにまとめ、少し垂れ目な顔で笑うとえくぼができるチャーミングな女性だ。
虎太郎とは、入社後の研修の時、たまたま席が近く配属前から仲良くしていて、何度か二人で飲みにも行っている。
偶然、同じ製造営業部の1課に配属されてからは、今まで以上に親しみを感じていた。
広い座敷の宴会場は、長いテーブルが並び、すでに乾杯が終わりガヤガヤと騒がしさが増している中、奏が神妙な顔を向けてきた。
「最近‥どう?」
虎太郎はビールの入ったグラスを置き、枝豆をちまちまと食べていた手を止めた。
「ん?あれからは何事もなく平気。‥奏は?」
「うん、私もあれ以来、何事もなく‥。話変わるけど、やっぱり北島主任は凄い人だね。尊敬しちゃう。私も、ああいう格好いい人になりたい。私の目標!」
神妙な顔から一気に笑顔に変わり、北島主任の話を、拳を握り締め熱く語る奏の姿が可笑しくて、虎太郎はくすくすと笑う。
入社してすぐの頃は、お互いに緊張していて、ここまで仲良く出来るとは思わなかった。
配属後の営業1課で挨拶をした時も、奏の笑顔は強張っていた様に思う。
かといって、チャーミングなところは変わらず、初日の挨拶の時には1課の男性陣がどよめいた。
「若奈の指導は来栖主任。望月の指導は北島主任でお願いする」
配属後の初出勤での自己紹介の後、営業1課の課長・市原傑から、そう紹介されたのは、指導してくれる主任の二人だった。
虎太郎を指導してくれる来栖遥人は入社5年目。
爽やかな顔立ちにスラっとした体型。入社5年目で主任になるのには、優秀さで抜擢されたのだろう。
奏を指導してくれる北島奈々子は入社7年目。
女性にしては高い身長にメリハリのある体型。切れ長の瞳にすっきりと通った鼻筋、キュッと結んだ唇には意志の強さを感じる。高身長なのに颯爽とヒールを履き歩く姿に、振り向く男性も多い。
ただ同じ部署のメンバーは、その中にある強さや厳しさを知っているため、遠巻きに見ている事の方が多い。
それぞれの主任に付き、順調にいっていたと思っていたのだが、配属されて10日が過ぎた頃、奏の様子がおかしい事に虎太郎は気が付いた。
「奏?最近なにかあった?」
虎太郎は奏を誘い、昼食を取っていた。
「‥ううん」
奏は首を横に振り、食も進まないのかパスタをフォークでクルクルと巻いては口に運ぶこともなく、持て余していた。
「‥僕でよかったら、相談に乗るし、せっかく同期で同じ部署になったんだから、遠慮しないで‥」
虎太郎の言葉に、奏はフォークを置いた。
「虎太郎‥来栖主任はどんな人‥?」
「来栖主任?優しく教えてくれるよ。この前も、僕がミスしても、嫌な顔しないで優しくフォローしてくれるし、北島主任は‥?厳しいの‥?」
1週間も過ぎれば、北島の厳しさは耳にすることが多くあり、絶対に妥協しない、自分にも他人にも厳しいタイプだと噂されている。
「うん、厳しいけど大丈夫。厳しく指導してくれるって事は嬉しいの。自分が成長してるんだって感じがするし‥」
「そっか、良かった」
虎太郎の言葉に、奏がチラリと視線を上げた。
「あのね、実は‥来栖主任の事なんだけど‥」
言いにくそうに話す奏に、虎太郎は先を促す。
「うん、大丈夫だよ、話して‥」
「私‥ちょっと来栖主任が怖い‥」
「ん?どういう事‥?」
「1週間前くらいに会社を出た所で、食事に誘われたの‥。私、そんなつもりはないしきちんとお断りしたの。だけど、その日からずっと‥後を付けられている気がして‥あっ、勘違いかもしれないって、何度も思ったの。‥そしたら、さっきすれ違った時に‥‥今日、帰りに待ってるから‥って言われて‥‥」
伏し目がちにポツリと語った奏が、本当に怖がっているのだと虎太郎は感じた。
実際、ただ好意を持って仲良くなりたいだけなのかもしれないけど、ここまで怖がるのは普通じゃない。
「後を付けられてるって‥なんでそう思ったの‥?」
奏の瞳が左右に揺れ、重そうな口を開く。
「私‥帰りに自宅の近くのコンビニに寄るんだけど‥その時‥買い物してる時に‥店の外に来栖主任が‥‥いたの」
思い出しているのか、ブルッと震える手をギュッと握り合わせている。
奏に聞けば、会社から自宅までは電車で5駅、駅から歩いて10分掛かるという、そんな偶然はないだろう。
「分かった、今日は僕が一緒に帰るよ。安心して…」
虎太郎は、まだ10日しか一緒に仕事をしていないが、来栖がそんなことをするとは思えない。
だが、怖がる奏が嘘を言っているようにも見えなかった。
その日、終業時間になると、早々に来栖は帰って行ったが、奏と虎太郎は互いに時間を合わせ警戒しながら会社を出た。
どこで来栖が待ち伏せしているのかと身構えていたが、杞憂に終わった。
二人が会社を出ると、すぐ目の前に来栖が現れたのだ。
「お~い、お疲れ~どうした?二人で帰り?」
来栖が笑顔で近づいてきた。
「主任‥お疲れ様です」
虎太郎は怖がる奏の前に立ちはだかる様に、返事をした。
「どうした?‥若奈」
虎太郎のその様子に、眉をピクッと上げた来栖が口を開き、貼り付けた笑顔が少しゆがむ。
「そう聞きたいのは僕の方です。来栖主任、奏に話は聞きました。どういうつもりですか?」
虎太郎の強い言葉に、来栖の剥がれた笑顔がまた貼り付き、ふふっと笑う。
「なに?若奈は、望月のナイトのつもり?」
「別に、そんなわけじゃないですが、奏は嫌がっています。もう待ち伏せするのはやめてもらえますか?」
虎太郎は奏を後ろに庇いながら言葉を突きつける。
「そうなの?望月さん?」
来栖が虎太郎の後ろに隠れている奏を覗き込むように声を掛けた。
「‥はい」
か細い小さな声で奏が答えると、はぁ~とため息をついた来栖が肩を竦めた。
「分かった、分かった」
両手を上げ、クスクスと笑う。
「もう、やらないって約束してもらっても良いですか?」
虎太郎の言葉に、来栖が了解とばかりに頷いた。
そして、おもむろにグイっと虎太郎の肩を掴むと、耳元で囁く。
「別に、望月じゃなくてもいいんだよ‥俺は」
「‥や‥止めてください」
虎太郎は、いきなり肩を掴まれ、動揺してしまう。
「クックッ・・まぁ、いっか‥じゃあ、おつかれ!」
あっさりと背を向け帰っていく来栖の姿を見送ると、奏が心配そうに虎太郎の顔を覗き込む。
「来栖主任、最後なんて言ってたの?」
来栖が虎太郎の耳元で何を囁いていたのか、奏には聞こえなかった。
「‥いや、別に何も‥‥きっと、もう大丈夫だよ」
虎太郎は、自分にも言い聞かせるように奏に笑いかけた。
「今日は、心配だから、家まで送るよ」
虎太郎はそう言って、駅までの道のりを奏と一緒に歩き出した。
ありがとうと奏が伝えていたが、先程の来栖の言葉が気になり、虎太郎は自分の手が僅かに震えているのを感じていた。
それから歓迎会までの間、その出来事に関して来栖は何も言ってこないし、仕事も今まで通りに優しく教えてくれる。
まるで、あの出来事が夢であったかのように。
1
あなたにおすすめの小説
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ハルとアキ
花町 シュガー
BL
『嗚呼、秘密よ。どうかもう少しだけ一緒に居させて……』
双子の兄、ハルの婚約者がどんな奴かを探るため、ハルのふりをして学園に入学するアキ。
しかし、その婚約者はとんでもない奴だった!?
「あんたにならハルをまかせてもいいかなって、そう思えたんだ。
だから、さよならが来るその時までは……偽りでいい。
〝俺〟を愛してーー
どうか気づいて。お願い、気づかないで」
----------------------------------------
【目次】
・本編(アキ編)〈俺様 × 訳あり〉
・各キャラクターの今後について
・中編(イロハ編)〈包容力 × 元気〉
・リクエスト編
・番外編
・中編(ハル編)〈ヤンデレ × ツンデレ〉
・番外編
----------------------------------------
*表紙絵:たまみたま様(@l0x0lm69) *
※ 笑いあり友情あり甘々ありの、切なめです。
※心理描写を大切に書いてます。
※イラスト・コメントお気軽にどうぞ♪
逃げる銀狐に追う白竜~いいなずけ竜のアレがあんなに大きいなんて聞いてません!~
結城星乃
BL
【執着年下攻め🐲×逃げる年上受け🦊】
愚者の森に住む銀狐の一族には、ある掟がある。
──群れの長となる者は必ず真竜を娶って子を成し、真竜の加護を得ること──
長となる証である紋様を持って生まれてきた皓(こう)は、成竜となった番(つがい)の真竜と、婚儀の相談の為に顔合わせをすることになった。
番の真竜とは、幼竜の時に幾度か会っている。丸い目が綺羅綺羅していて、とても愛らしい白竜だった。この子が将来自分のお嫁さんになるんだと、胸が高鳴ったことを思い出す。
どんな美人になっているんだろう。
だが相談の場に現れたのは、冷たい灰銀の目した、自分よりも体格の良い雄竜で……。
──あ、これ、俺が……抱かれる方だ。
──あんな体格いいやつのあれ、挿入したら絶対壊れる!
──ごめんみんな、俺逃げる!
逃げる銀狐の行く末は……。
そして逃げる銀狐に竜は……。
白竜×銀狐の和風系異世界ファンタジー。
相性最高な最悪の男 ~ラブホで会った大嫌いな同僚に執着されて逃げられない~
柊 千鶴
BL
【執着攻め×強気受け】
人付き合いを好まず、常に周囲と一定の距離を置いてきた篠崎には、唯一激しく口論を交わす男がいた。
その仲の悪さから「天敵」と称される同期の男だ。
完璧人間と名高い男とは性格も意見も合わず、顔を合わせればいがみ合う日々を送っていた。
ところがある日。
篠崎が人肌恋しさを慰めるため、出会い系サイトで男を見繕いホテルに向かうと、部屋の中では件の「天敵」月島亮介が待っていた。
「ど、どうしてお前がここにいる⁉」「それはこちらの台詞だ…!」
一夜の過ちとして終わるかと思われた関係は、徐々にふたりの間に変化をもたらし、月島の秘められた執着心が明らかになっていく。
いつも嫌味を言い合っているライバルとマッチングしてしまい、一晩だけの関係で終わるには惜しいほど身体の相性は良く、抜け出せないまま囲われ執着され溺愛されていく話。小説家になろうに投稿した小説の改訂版です。
合わせて漫画もよろしくお願いします。(https://www.alphapolis.co.jp/manga/763604729/304424900)
刺されて始まる恋もある
神山おが屑
BL
ストーカーに困るイケメン大学生城田雪人に恋人のフリを頼まれた大学生黒川月兎、そんな雪人とデートの振りして食事に行っていたらストーカーに刺されて病院送り罪悪感からか毎日お見舞いに来る雪人、罪悪感からか毎日大学でも心配してくる雪人、罪悪感からかやたら世話をしてくる雪人、まるで本当の恋人のような距離感に戸惑う月兎そんなふたりの刺されて始まる恋の話。
経理部の美人チーフは、イケメン新人営業に口説かれています――「凛さん、俺だけに甘くないですか?」年下の猛攻にツンデレ先輩が陥落寸前!
中岡 始
BL
社内一の“整いすぎた男”、阿波座凛(あわざりん)は経理部のチーフ。
無表情・無駄のない所作・隙のない資料――
完璧主義で知られる凛に、誰もが一歩距離を置いている。
けれど、新卒営業の谷町光だけは違った。
イケメン・人懐こい・書類はギリギリ不備、でも笑顔は無敵。
毎日のように経費精算の修正を理由に現れる彼は、
凛にだけ距離感がおかしい――そしてやたら甘い。
「また会えて嬉しいです。…書類ミスった甲斐ありました」
戸惑う凛をよそに、光の“攻略”は着実に進行中。
けれど凛は、自分だけに見せる光の視線に、
どこか“計算”を感じ始めていて……?
狙って懐くイケメン新人営業×こじらせツンデレ美人経理チーフ
業務上のやりとりから始まる、じわじわ甘くてときどき切ない“再計算不能”なオフィスラブ!
兄貴同士でキスしたら、何か問題でも?
perari
BL
挑戦として、イヤホンをつけたまま、相手の口の動きだけで会話を理解し、電話に答える――そんな遊びをしていた時のことだ。
その最中、俺の親友である理光が、なぜか俺の彼女に電話をかけた。
彼は俺のすぐそばに身を寄せ、薄い唇をわずかに結び、ひと言つぶやいた。
……その瞬間、俺の頭は真っ白になった。
口の動きで読み取った言葉は、間違いなくこうだった。
――「光希、俺はお前が好きだ。」
次の瞬間、電話の向こう側で彼女の怒りが炸裂したのだ。
イケメン俳優は万年モブ役者の鬼門です
はねビト
BL
演技力には自信があるけれど、地味な役者の羽月眞也は、2年前に共演して以来、大人気イケメン俳優になった東城湊斗に懐かれていた。
自分にはない『華』のある東城に対するコンプレックスを抱えるものの、どうにも東城からのお願いには弱くて……。
ワンコ系年下イケメン俳優×地味顔モブ俳優の芸能人BL。
外伝完結、続編連載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる