48 / 58
48話
しおりを挟む
週明けの月曜日、来栖はいつもより早く出勤していた。
今日から虎太郎が復帰してくるのが楽しみで仕方がなく、昨夜は眠れず、朝は早くから目が覚めソワソワと落ち着かない。
オフィスに入ると、すでに望月奏も出勤しており、虎太郎と仲良く話をしていた。
挨拶を交わすと、虎太郎が来栖の元へ駆け寄ってくる。
「おはようございます。来栖主任、今日からまた、よろしくお願いします」
笑顔でそう言われ、来栖の胸がキュンと音を立てた。
「‥うっ‥うん‥」
不意打ちを食らった気分だった。
そんな会話をしていると、次々に営業1課の面々が出勤してきて、虎太郎の周りに集まってくる。
みんなの笑顔で、虎太郎の気持ちも軽くなっていく。
そこに市原が出勤してくると、虎太郎がすぐにデスクに向かい挨拶を交わしていた。
「若奈、少し時間をくれ‥」
市原にそう言われ、虎太郎が返事をすると、二人はオフィスを出て行く。
市原は、いつもの会議室へ虎太郎を連れて行くと、椅子に掛けるように促した。
勧められた椅子に座る前に、虎太郎は市原に深々と頭を下げた。
「市原課長、この度は、沢山ご迷惑をお掛けして、申し訳ございませんでした。‥それと、過分なお力添えをしていただいていたと、鶴木から聞きました。本当に、ありがとうございました」
「頭を上げて、まずは座れ」
虎太郎が市原の言葉通り座ると、ようやく話し出した。
「ひとまず、無事に復帰出来て良かったな」
「‥はい、ありがとうございます」
「それで?‥鶴木聡は、お前の友人なんだな?」
「‥はい、大学時代からの付き合いです」
「そうか、いい友人と持ったな‥」
顎に手を掛け微笑む姿は、いつもの洗練された市原の魅了を余すことなく放っていた。
「‥はい、僕は、みんなに守られてばかりで‥だけど、僕も強くなります。僕も大切な人を守れるくらいに」
虎太郎の決意表明を受け、市原は微笑んだ。
「お前にひとつ教えてやるよ。若奈‥お前は弱くない。しなやかな強さがある。ただの強さだけを求めるな。時には弱さも必要になる。誰かに頼る事も、それは弱さじゃない。誰かを守りたいと思う気持ちが、自分だけのものだと思うな。お前も誰かにとっては、守ってあげたい人なんだと気付け。こんなにも遠回りしたのには、きちんと意味があるんだと、そう思うんだな‥まぁ、ここまでくれば、何も怖いものはないな‥」
市原の言葉が虎太郎の根っこを揺さぶってくる。
強さだけを望んで、誰にも助けを求めず、自分だけが弱いと勘違いしていた。
だけど、それは間違いで自分の事がちゃんと見えていなかったんだと‥。
その後は、業務上の話を進めていく。
郵送した退職願は、市原の方で破棄したと言われ、休みの間は、休職扱いになるそうだ。
「それはそうと、教育係は、今のまま来栖で良いのか?」
市原の問いに、意図があるか分からないが、虎太郎は素直に答える。
「はい、もちろん‥あっ、来栖主任が良ければですが‥」
来栖が自分の教育係を負担に思っていなければいいと‥そう願う。
「クスクスッ‥もちろん来栖は若奈を離さないと思うが‥一応、若奈の気持ちも聞いておかないとな‥」
そう言って微笑まれると、なんだか恥ずかしくなり、虎太郎の頬が赤く染まる。
「そ‥それなら、来栖主任にお願いしたいです」
返事が小さくなるのは仕方がないか‥市原は目の前の可愛らしい部下が、モジモジとしているのをしばらく眺めていた。
「じゃあ、ちょっと待ってろ‥」
市原は壁に掛かっている内線電話を取り上げ、来栖を呼び出した。
しばらくするとノックが聞こえ、来栖が神妙な顔をして入ってくる。
「悪いな‥来栖。そこに座れ」
「‥はい」
言われた通りに虎太郎の隣の椅子に腰かけると、市原の空気がピリッと締まった。
「ふぅ~まぁ、隠す事でもないし‥これからの事を少しな‥まずは、これからも来栖には若奈の指導をお願いする事にする」
その言葉に、来栖が嬉しそうにペコリと頭を下げる。
「それでだ‥お前の担当だった、伊藤食品だが‥先日、村田さんから連絡が入った」
伊藤食品の話になり、虎太郎は俯き拳を握り締めたが、すぐに市原を正面から見るように顔を上げた。
「‥もう心配ないな‥」
虎太郎の視線に、市原は口角を上げ小さく笑う。
「はい。もう僕は大丈夫です」
決意が滲み出ている虎太郎に、市原が小さく頷くと言葉を続けた。
「じゃあ続ける。伊藤食品の担当は、以前の村田さんと鈴木さんに戻るそうだ」
緊張していた来栖の身体がホッとするように緩んだ。
「それで、伊藤汰久だが、あいつはアメリカの支社に移動になったそうだ。担当が何度も変更になり、申し訳ないと村田さんが言っていた。そして、昨日、伊藤汰久の父親から俺に連絡が来た。今回の件での謝罪と、もう二度と若奈には近づかないようにする事。それで手を打とうと思う。特に来栖には、不本意な手打ちになると思うが‥どうだ?」
来栖はずっと考えていた。
あいつだけは許せないと‥だが、あの時、虎太郎の居場所が分からないと項垂れている姿を見て、気が変わった、自分が伊藤汰久に罰を与えなくても、あいつは今までの事を悔やみ後悔するだろうと、どこかで感じ、来栖の中にあった憎悪が少しだけ解けたような気がしたのだ。
自分はそう思っていたが、若奈はどう思うのだろうと、改めて隣に目を向けた。
「僕は‥それで大丈夫です。こんな状況になったのも、あいつがここまで僕に執着していたのも、全部が全部あいつの責任だと思っていません。僕にも、責任はあると感じていますので‥」
ハッキリと自分の意思を口にする虎太郎の瞳からは、まったく迷いが見えなかった。
「俺も、大丈夫です。これ以上、事を大きくしても何のメリットもありませんから」
二人の意見が出たところで、市原が答えを出す。
「そうか、分かった。では、俺の方から、そう伝えておく。必ず約束は守ってもらうからな」
いつしか市原の顔にも笑顔が戻っており、これですべてが片付いたと実感した。
「最後まで、ありがとうございます。市原課長」
来栖がそう口にすると、一緒になって虎太郎も頭を下げた。
「まぁ、いいって‥可愛い部下の為となれば、俺だって戦わないとな‥」
頼もしい言葉を残し、市原は会議室を出て行った。
二人になった会議室で、虎太郎は来栖に向き直る。
「来栖主任‥いろいろ、ありがとうございました。そして、これからも、よろしくお願いします」
目元に涙は浮かんではいるが、真っ直ぐと来栖を見る瞳は、嬉しそうにに笑っていた。
「おう、俺の方こそ、よろしくな」
そう言って、虎太郎に向けた来栖の笑顔もまた格別に嬉しそうで、二人は大きな障害を乗り越えた喜びに溢れていた。
今日から虎太郎が復帰してくるのが楽しみで仕方がなく、昨夜は眠れず、朝は早くから目が覚めソワソワと落ち着かない。
オフィスに入ると、すでに望月奏も出勤しており、虎太郎と仲良く話をしていた。
挨拶を交わすと、虎太郎が来栖の元へ駆け寄ってくる。
「おはようございます。来栖主任、今日からまた、よろしくお願いします」
笑顔でそう言われ、来栖の胸がキュンと音を立てた。
「‥うっ‥うん‥」
不意打ちを食らった気分だった。
そんな会話をしていると、次々に営業1課の面々が出勤してきて、虎太郎の周りに集まってくる。
みんなの笑顔で、虎太郎の気持ちも軽くなっていく。
そこに市原が出勤してくると、虎太郎がすぐにデスクに向かい挨拶を交わしていた。
「若奈、少し時間をくれ‥」
市原にそう言われ、虎太郎が返事をすると、二人はオフィスを出て行く。
市原は、いつもの会議室へ虎太郎を連れて行くと、椅子に掛けるように促した。
勧められた椅子に座る前に、虎太郎は市原に深々と頭を下げた。
「市原課長、この度は、沢山ご迷惑をお掛けして、申し訳ございませんでした。‥それと、過分なお力添えをしていただいていたと、鶴木から聞きました。本当に、ありがとうございました」
「頭を上げて、まずは座れ」
虎太郎が市原の言葉通り座ると、ようやく話し出した。
「ひとまず、無事に復帰出来て良かったな」
「‥はい、ありがとうございます」
「それで?‥鶴木聡は、お前の友人なんだな?」
「‥はい、大学時代からの付き合いです」
「そうか、いい友人と持ったな‥」
顎に手を掛け微笑む姿は、いつもの洗練された市原の魅了を余すことなく放っていた。
「‥はい、僕は、みんなに守られてばかりで‥だけど、僕も強くなります。僕も大切な人を守れるくらいに」
虎太郎の決意表明を受け、市原は微笑んだ。
「お前にひとつ教えてやるよ。若奈‥お前は弱くない。しなやかな強さがある。ただの強さだけを求めるな。時には弱さも必要になる。誰かに頼る事も、それは弱さじゃない。誰かを守りたいと思う気持ちが、自分だけのものだと思うな。お前も誰かにとっては、守ってあげたい人なんだと気付け。こんなにも遠回りしたのには、きちんと意味があるんだと、そう思うんだな‥まぁ、ここまでくれば、何も怖いものはないな‥」
市原の言葉が虎太郎の根っこを揺さぶってくる。
強さだけを望んで、誰にも助けを求めず、自分だけが弱いと勘違いしていた。
だけど、それは間違いで自分の事がちゃんと見えていなかったんだと‥。
その後は、業務上の話を進めていく。
郵送した退職願は、市原の方で破棄したと言われ、休みの間は、休職扱いになるそうだ。
「それはそうと、教育係は、今のまま来栖で良いのか?」
市原の問いに、意図があるか分からないが、虎太郎は素直に答える。
「はい、もちろん‥あっ、来栖主任が良ければですが‥」
来栖が自分の教育係を負担に思っていなければいいと‥そう願う。
「クスクスッ‥もちろん来栖は若奈を離さないと思うが‥一応、若奈の気持ちも聞いておかないとな‥」
そう言って微笑まれると、なんだか恥ずかしくなり、虎太郎の頬が赤く染まる。
「そ‥それなら、来栖主任にお願いしたいです」
返事が小さくなるのは仕方がないか‥市原は目の前の可愛らしい部下が、モジモジとしているのをしばらく眺めていた。
「じゃあ、ちょっと待ってろ‥」
市原は壁に掛かっている内線電話を取り上げ、来栖を呼び出した。
しばらくするとノックが聞こえ、来栖が神妙な顔をして入ってくる。
「悪いな‥来栖。そこに座れ」
「‥はい」
言われた通りに虎太郎の隣の椅子に腰かけると、市原の空気がピリッと締まった。
「ふぅ~まぁ、隠す事でもないし‥これからの事を少しな‥まずは、これからも来栖には若奈の指導をお願いする事にする」
その言葉に、来栖が嬉しそうにペコリと頭を下げる。
「それでだ‥お前の担当だった、伊藤食品だが‥先日、村田さんから連絡が入った」
伊藤食品の話になり、虎太郎は俯き拳を握り締めたが、すぐに市原を正面から見るように顔を上げた。
「‥もう心配ないな‥」
虎太郎の視線に、市原は口角を上げ小さく笑う。
「はい。もう僕は大丈夫です」
決意が滲み出ている虎太郎に、市原が小さく頷くと言葉を続けた。
「じゃあ続ける。伊藤食品の担当は、以前の村田さんと鈴木さんに戻るそうだ」
緊張していた来栖の身体がホッとするように緩んだ。
「それで、伊藤汰久だが、あいつはアメリカの支社に移動になったそうだ。担当が何度も変更になり、申し訳ないと村田さんが言っていた。そして、昨日、伊藤汰久の父親から俺に連絡が来た。今回の件での謝罪と、もう二度と若奈には近づかないようにする事。それで手を打とうと思う。特に来栖には、不本意な手打ちになると思うが‥どうだ?」
来栖はずっと考えていた。
あいつだけは許せないと‥だが、あの時、虎太郎の居場所が分からないと項垂れている姿を見て、気が変わった、自分が伊藤汰久に罰を与えなくても、あいつは今までの事を悔やみ後悔するだろうと、どこかで感じ、来栖の中にあった憎悪が少しだけ解けたような気がしたのだ。
自分はそう思っていたが、若奈はどう思うのだろうと、改めて隣に目を向けた。
「僕は‥それで大丈夫です。こんな状況になったのも、あいつがここまで僕に執着していたのも、全部が全部あいつの責任だと思っていません。僕にも、責任はあると感じていますので‥」
ハッキリと自分の意思を口にする虎太郎の瞳からは、まったく迷いが見えなかった。
「俺も、大丈夫です。これ以上、事を大きくしても何のメリットもありませんから」
二人の意見が出たところで、市原が答えを出す。
「そうか、分かった。では、俺の方から、そう伝えておく。必ず約束は守ってもらうからな」
いつしか市原の顔にも笑顔が戻っており、これですべてが片付いたと実感した。
「最後まで、ありがとうございます。市原課長」
来栖がそう口にすると、一緒になって虎太郎も頭を下げた。
「まぁ、いいって‥可愛い部下の為となれば、俺だって戦わないとな‥」
頼もしい言葉を残し、市原は会議室を出て行った。
二人になった会議室で、虎太郎は来栖に向き直る。
「来栖主任‥いろいろ、ありがとうございました。そして、これからも、よろしくお願いします」
目元に涙は浮かんではいるが、真っ直ぐと来栖を見る瞳は、嬉しそうにに笑っていた。
「おう、俺の方こそ、よろしくな」
そう言って、虎太郎に向けた来栖の笑顔もまた格別に嬉しそうで、二人は大きな障害を乗り越えた喜びに溢れていた。
0
あなたにおすすめの小説
刺されて始まる恋もある
神山おが屑
BL
ストーカーに困るイケメン大学生城田雪人に恋人のフリを頼まれた大学生黒川月兎、そんな雪人とデートの振りして食事に行っていたらストーカーに刺されて病院送り罪悪感からか毎日お見舞いに来る雪人、罪悪感からか毎日大学でも心配してくる雪人、罪悪感からかやたら世話をしてくる雪人、まるで本当の恋人のような距離感に戸惑う月兎そんなふたりの刺されて始まる恋の話。
本気になった幼なじみがメロすぎます!
文月あお
BL
同じマンションに住む年下の幼なじみ・玲央は、イケメンで、生意気だけど根はいいやつだし、とてもモテる。
俺は失恋するたびに「玲央みたいな男に生まれたかったなぁ」なんて思う。
いいなぁ玲央は。きっと俺より経験豊富なんだろうな――と、つい出来心で聞いてしまったんだ。
「やっぱ唇ってさ、やわらけーの?」
その軽率な質問が、俺と玲央の幼なじみライフを、まるっと変えてしまった。
「忘れないでよ、今日のこと」
「唯くんは俺の隣しかだめだから」
「なんで邪魔してたか、わかんねーの?」
俺と玲央は幼なじみで。男同士で。生まれたときからずっと一緒で。
俺の恋の相手は女の子のはずだし、玲央の恋の相手は、もっと素敵な人であるはずなのに。
「素数でも数えてなきゃ、俺はふつーにこうなんだよ、唯くんといたら」
そんな必死な顔で迫ってくんなよ……メロすぎんだろーが……!
【攻め】倉田玲央(高一)×【受け】五十嵐唯(高三)
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
僕の恋人は、超イケメン!!
刃
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
完結|好きから一番遠いはずだった
七角@書籍化進行中!
BL
大学生の石田陽は、石ころみたいな自分に自信がない。酒の力を借りて恋愛のきっかけをつかもうと意気込む。
しかしサークル歴代最高イケメン・星川叶斗が邪魔してくる。恋愛なんて簡単そうなこの後輩、ずるいし、好きじゃない。
なのにあれこれ世話を焼かれる。いや利用されてるだけだ。恋愛相手として最も遠い後輩に、勘違いしない。
…はずだった。
イケメン俳優は万年モブ役者の鬼門です
はねビト
BL
演技力には自信があるけれど、地味な役者の羽月眞也は、2年前に共演して以来、大人気イケメン俳優になった東城湊斗に懐かれていた。
自分にはない『華』のある東城に対するコンプレックスを抱えるものの、どうにも東城からのお願いには弱くて……。
ワンコ系年下イケメン俳優×地味顔モブ俳優の芸能人BL。
外伝完結、続編連載中です。
好きな人がカッコ良すぎて俺はそろそろ天に召されるかもしれない
豆ちよこ
BL
男子校に通う棚橋学斗にはとってもとっても気になる人がいた。同じクラスの葛西宏樹。
とにかく目を惹く葛西は超絶カッコいいんだ!
神様のご褒美か、はたまた気紛れかは知らないけど、隣同士の席になっちゃったからもう大変。ついつい気になってチラチラと見てしまう。
そんな学斗に、葛西もどうやら気付いているようで……。
□チャラ王子攻め
□天然おとぼけ受け
□ほのぼのスクールBL
タイトル前に◆◇のマークが付いてるものは、飛ばし読みしても問題ありません。
◆…葛西視点
◇…てっちゃん視点
pixivで連載中の私のお気に入りCPを、アルファさんのフォントで読みたくてお引越しさせました。
所々修正と大幅な加筆を加えながら、少しづつ公開していこうと思います。転載…、というより筋書きが同じの、新しいお話になってしまったかも。支部はプロット、こちらが本編と捉えて頂けたら良いかと思います。
染まらない花
煙々茸
BL
――六年前、突然兄弟が増えた。
その中で、四歳年上のあなたに恋をした。
戸籍上では兄だったとしても、
俺の中では赤の他人で、
好きになった人。
かわいくて、綺麗で、優しくて、
その辺にいる女より魅力的に映る。
どんなにライバルがいても、
あなたが他の色に染まることはない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる