国王ほど不自由なモノはない

榎本 ぬこ

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ろく

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「ご機嫌ですわね」
「なにが?」
「ミリス・レイドンと仲良くしてるとか」
「……フェロンか。アイツ、チクりやがって」
「ユリス殿の従弟なのでしょう?」
「…………は?」
 従弟?誰が?
「だからフェロンが気を使って」
「え、従弟?ミリスが?」
「あら?知らなかったの?リゼ」
「リゼって呼ぶな。女っぽくて嫌いなんだ、その名前」
「貴方って間抜けね」
「うるせぇ!」
 従弟……従弟か。だからあんなにも似ているのか。
(従弟、ねぇ)
 これまた、燃える要素が一つ追加されたな。


「陛下…」
「ひゃっ!?」
 コイツ!!俺の耳かじりやがった!!
「陛下、耳弱いですよね?」
「っ~~~!!」
 コイツめ!!
「それから、ここも弱い」
 乳首を摘まれ、また矯声を上げる。
「だめ、そこ、やっ…」
「まだ…イっちゃダメです」
 従兄弟揃ってS かよ!!なに?そういう家系なのか!?
「やだ、はな、してっ…」
 見事に反り上がるそれの根本を、ミリスが掴んで放してくれない。
「や、やだ、ぁ、あっ…!!」
 身体がビクビクと跳ねたのを見て、ミリスの手が離れる。コイツと寝て数日、すっかり主導権は向こうだ。
「嫌じゃないくせに」
「い、痛いって、言ってるのにっ…!」
「痛いのが好きなくせに」
 くそ!!全部見抜きやがって!!
「…陛下って、M でしょう?」
 そう言われた瞬間、何かがプツリと切れてしまった。
「そうだよ悪いかよ!!知ってたならもっと虐げろ!!!」
 その後、羞恥心で倒れる寸前になったのは言うまでもない。
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