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夜
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板張りの床に大きな絨毯をひいて、部屋の中央にベッドを置き、デスク壁側に設置しただけのシンプルな部屋。
収納は押入れがあるので中を仕切って使っていた。
「へえ、広いしいい部屋じゃん」
シノがぐるりと見回して、かばんを適当に放り投げた。
「音が響くから静かにして」
「だからベッドを壁側じゃなくて真ん中に置いたのか。しかも分厚い絨毯まで敷いて」
「こ、これは元からだよ」
別にシノが来ることを想定していたわけじゃない。
頭の中で否定しているうちに、気がつくとシノが僕を押し倒すようにベッドに倒れ込んだ。
「疲れた。3年ぶり?会いたかったよユウト」
ゆっくりついばむようなキスをしながら、ようやく僕の知る『シノ』に戻る。
交代でシャワーを浴びて部屋着の僕と、スーツから某キャラクターのパジャマに着替えたシノ。すれ違う住人たちが「かわいい~」と言って笑顔になる。
耳から首筋、鎖骨とシノの舌が滑っていくと、僕も『ユウト』になっていく。
気がついたらお互い何も身につけていない。
「ユウト、より戻してくれるよな」
僕の後ろの穴を自分の膨張したモノでさすりながらじらしてくる。
「自然消滅じゃなか…あぁっ」
答えを聞く前に僕をこじ開けて、シノはゆっくり腰を動かして抜き差しを始めた。
太くて大きなソレは僕の内壁をかすめて、僕は快感で脳が狂っていく。
「足りな…、ユウト……もっと…」
建物が密集していないので夜は外まで音が響く。
家の中も壁や床は木造で、音も振動も響いてしまう。
「ユウト…」
それでも僕は求めてしまった。
元家主は資産家だったらしく、黒檀造りの豪奢なダブルベッドだった。
パンパンと肉のぶつかる音が部屋に響く。もう僕の理性は限界だった。
「うっ…あ…ああ…ふっ……」
シノの動きに嬌声が止まらない。中をえぐられるたびに無意識に腰を動かしてしまう。
「あ…ぁぁ…ぅ…ん……」
無意識に黒いシーツを握る。
腰の下にクッションを置いて僕の負担を軽減させながら、攻める勢いは止まらなかった。
「シノぉ…気持ちいい…」
「俺も気持ちいいよ」
何年分の埋め合わせをするかのように僕たちは長い時間お互いを貪りあった。
急にシノが腰の動きを強めた。
「やだ…っイッちゃう…シノ」
「ごめんイカせて」
パンパンと肉の当たる音を響かせてシノが激しく僕を攻める。
「…!」
シノが僕の中に射精するのと同時に僕も勃起しているソレから白い液を垂らした。
苦しそうに呼吸するシノの体が僕に覆いかぶさってくる。
しばらくすると静かな寝息に変わった。
行為が終わって一緒に寝るのも苦手だった僕だけど、これだけ大きなベッドなら距離を保てるのでストレスは感じない。タオルでお互いの体をきれいにしてから、僕はベッドの端に寝転んだ。
学生時代はお金がなかったので全てが狭かった。くっつきたい寂しがりやならそれでいいんだろうけど、僕は苦手だ。
好きなのに。
シノのこと、好きなのにな。
収納は押入れがあるので中を仕切って使っていた。
「へえ、広いしいい部屋じゃん」
シノがぐるりと見回して、かばんを適当に放り投げた。
「音が響くから静かにして」
「だからベッドを壁側じゃなくて真ん中に置いたのか。しかも分厚い絨毯まで敷いて」
「こ、これは元からだよ」
別にシノが来ることを想定していたわけじゃない。
頭の中で否定しているうちに、気がつくとシノが僕を押し倒すようにベッドに倒れ込んだ。
「疲れた。3年ぶり?会いたかったよユウト」
ゆっくりついばむようなキスをしながら、ようやく僕の知る『シノ』に戻る。
交代でシャワーを浴びて部屋着の僕と、スーツから某キャラクターのパジャマに着替えたシノ。すれ違う住人たちが「かわいい~」と言って笑顔になる。
耳から首筋、鎖骨とシノの舌が滑っていくと、僕も『ユウト』になっていく。
気がついたらお互い何も身につけていない。
「ユウト、より戻してくれるよな」
僕の後ろの穴を自分の膨張したモノでさすりながらじらしてくる。
「自然消滅じゃなか…あぁっ」
答えを聞く前に僕をこじ開けて、シノはゆっくり腰を動かして抜き差しを始めた。
太くて大きなソレは僕の内壁をかすめて、僕は快感で脳が狂っていく。
「足りな…、ユウト……もっと…」
建物が密集していないので夜は外まで音が響く。
家の中も壁や床は木造で、音も振動も響いてしまう。
「ユウト…」
それでも僕は求めてしまった。
元家主は資産家だったらしく、黒檀造りの豪奢なダブルベッドだった。
パンパンと肉のぶつかる音が部屋に響く。もう僕の理性は限界だった。
「うっ…あ…ああ…ふっ……」
シノの動きに嬌声が止まらない。中をえぐられるたびに無意識に腰を動かしてしまう。
「あ…ぁぁ…ぅ…ん……」
無意識に黒いシーツを握る。
腰の下にクッションを置いて僕の負担を軽減させながら、攻める勢いは止まらなかった。
「シノぉ…気持ちいい…」
「俺も気持ちいいよ」
何年分の埋め合わせをするかのように僕たちは長い時間お互いを貪りあった。
急にシノが腰の動きを強めた。
「やだ…っイッちゃう…シノ」
「ごめんイカせて」
パンパンと肉の当たる音を響かせてシノが激しく僕を攻める。
「…!」
シノが僕の中に射精するのと同時に僕も勃起しているソレから白い液を垂らした。
苦しそうに呼吸するシノの体が僕に覆いかぶさってくる。
しばらくすると静かな寝息に変わった。
行為が終わって一緒に寝るのも苦手だった僕だけど、これだけ大きなベッドなら距離を保てるのでストレスは感じない。タオルでお互いの体をきれいにしてから、僕はベッドの端に寝転んだ。
学生時代はお金がなかったので全てが狭かった。くっつきたい寂しがりやならそれでいいんだろうけど、僕は苦手だ。
好きなのに。
シノのこと、好きなのにな。
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