追放、転生、完璧王子は反逆者!!!

ぱふもふ

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第三章反逆王子

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次話の投稿が遅れてしまい申し訳ございません。また、エラクレスが彼自身の血統では最初の獣王なのに『ベルナドット2世』なのはおかしいと今更気づいたので『ベルナドット1世』に訂正いたします。名前が変わるだけなので、特に物語上の問題はないと思われます。

それではどうぞ。



「虎王アドルフが娘、グリゼルダと申します。」

ジークリンデを屈服させてから一ヶ月と少しが過ぎ、アドルフの娘のグリゼルダがやってきた。

「恐れ多くも獣王陛下にお仕えすることになり、ご不快な思いをさせてしまうかもしれませんがその時は存分に罰して下さい。」

グリゼルダは跪いて玉座に座るエラクレスの足を嘗めた。

「よし。アドルフは余との約束を守った。次は余の番だ。すぐにでも僭主バルデグントを捕らえ争いに終止符を打つとしよう。」

「ははっ!」

そう言うとエラクレスは立ち上がり自室に戻った。

「フィリク!兵の準備は?」

「完了しております。狼人、獅子人、虎人、豹人それぞれ2500人、総勢1万でございます。」

「それだけあれば十分だ。ああそうだ。」

エラクレスはついて来るグリゼルダに振り返った。

(歳はエカとメリア、ルイナより上、ジークリンデと同じくらいか?にしても身長高っ。170cmはあるぞ。アドルフの遺伝だな。髪と目は灰色かな?ムフフ。だからこそなのかは知らんが、胸とケツがでけ~~。)

エラクレスに振り向かれたグリゼルダは慌てて跪いた。

そして彼女の首に首輪を付ける。

カチャ。

「こ、これは…?」

突然の仕打ちに思わず質問してしまうグリゼルダ。

「俺の趣味だ。役立たずな妻や奴隷を罰するのに使う。」

「はあ…。」

グリゼルダは首輪を触る。

「言っておくがあんまり強く触ると反抗と見なされて自動で罰せされるぞ。」

グリゼルダは首輪から手を離す。

「じゃ、説明も済んだ。行くぞ。」

「はっ!」

しばらく進んで部屋のドアを開ける。

「「「お帰りなさいませ、陛下!!♪」」」

「ただいま。みんな!準備出来てるか?!」

「「「はい!!♪」」」

「じゃあ、まずは紹介から始めよう。」

「グリゼルダと申します。」

「むう~。また増えた~。」(エカ)

「今日も増えますよ。絶対。」(メリア)

「それの何が悪い?」(ルイナ)

「当然の理。」(ジークリンデ)

各々の感想。

「よし、紹介は済んだな。行くぞ!」

「早いですよ!」

「まだ名前しか聞いてません!」

「兵士達も待たせているし、また後でな。」

エラクレス達はビース都の外にテレポートする。

「ビース都は敵に攻められたことを想定して広い場所や道などが無いので1万人の人間とその物資を集められるのは外しかございません。」

…とはリチャードの言葉である。

「陛下お願いいたします。」

先に到着していたリチャードがエラクレスに演説を促す。今回は珍しくグスタフやリチャードなどの普段は留守居役の者達も参戦する。

「ああ、わかっている。」

エラクレスは演説台に立つ。

「皆の者!此度の戦は虎王を僭称する僭主バルデグントを捕らえ!我ら獣王国の威信と誇りを保ち子々孫々に受け継ぐための一戦である!勇ましく戦いその目的を果すことを心掛けよ!」

「獣王国万歳!獣王陛下万歳!」

リチャードが締める。

「「獣王国万歳!!!獣王陛下万歳!!!」」

「「獣王国万歳!!!獣王陛下万歳!!!」」

「「獣王国万…………

5回ほど復唱されて(その間もエラクレスは種族を替えまくっている)エラクレスが手を上げると段々声が小さくなってやがて消えた。

「全軍………………………突撃!」

エラクレスは号令を発しテレポートを発動した。



<???>

「ガチガチ」

「ガチガチ」

「ガチガチ」

「ガチガチ」

「ヘックショーン!」

「く、くしゃみの癖つよ、ワッショーン!」

「つーか、今どの辺りだよ。」

「あ?一応ノース辺境伯領には入ったが。それ以上の細けえことは知らねー。」

「まあ、この寒さじゃあ流石にあの王子様も堪えたんだろう。」

「ハハッ!確かにそうだ行軍中に『急げ』だの『のろま』だの散々言ってきたのに近頃は全く見ねーな。」

「で?俺たちゃ、どこ目指しているんだ?」

「アホ!そりゃワロワ公爵(⚠正しくはヴァロワ)の身柄だよ。」

騎士の一人が言った。

「確か唯一の道が雪で埋まって通れないから休息になったらしい。」

「でもそんなん建前だ。本当はこんな寒かったら戦いどころじゃねえっての。」

お偉方は寒さを甘く見たのさ…と経験豊富そうな中年の男が言った。

「おい、旦那!騎士様の前で…」

若い兵士が慌てて騎士の顔を見る。

「私は確かに騎士爵の爵位を持つものだがそんなのは大したことではない。騎士は意外と貧乏なのだ。馬と武器防具に金がかかるからな。だからしばしば冒険者業をしている。だからこの時期の出兵が駄目だとはよく知っている。」

更に…と騎士は言う。

「知り合いの騎士に聞いた話だが…これから春になったらより酷くなるらしい。」

「寒くなるんですかい?!」

「いや、雪は溶けたら水になるよな?それがこれだけあるんだ。」

騎士はそう言って周囲を見回した。辺り一面雪景色だ。

「土が泥になり、道を歩くと足が埋まる。酷いときは雪崩や土砂災害も起きるそうだ。」

「ヒエ…。」

若い兵士は怯えて自分の肩を抱きしめた。

「まっ!というわけで!ふた月くらいはここで立ち往生というわけだ!ここは食料がいっぱい蓄えられているみたいだしゆっくりしような~。」

今までの陰鬱とした空気を誤魔化すように騎士は言った。

「へ、へえ…。」

若い兵士は苦笑いでそれに応える。

だが、騎士の予測は大きく外れここから事態は急変する。


<フェンネ視点>

「くっ……何と言う寒さだ…。」

フェンネは温かい屋敷の中で毒づいた。

彼は新年会が終わると予め準備させておいた王都の第5、6、7騎士団に号令を発しすぐにエラクレス討伐に出発。道中、王都に来ていた支持者の諸侯の私兵や傭兵を加えてノース辺境伯領に向かった。

その数…5千。

頼みが獣人しかなく、更にその獣人もネリーキア王国と戦う気がないと思われているため実質兵士が0人のエラクレスを捕らえるには過剰だが、ノース辺境伯エリオットの死に動揺する北方の諸侯にフェンネ派の実力を見せつけることが目的なので全力だ。

実際にいくつかの諸侯からは物資を受け取ることができた。

「エラクレス…め……賤民の分際で……まだ俺に祟るかああああ!」


ここ数日フェンネはことあるごとにエラクレスへの恨みを叫んでいる。彼は16歳で今回が初陣。意気揚々と飛び出してきただけに停滞していると落ち着かない。

バン!

フェンネは台パンもする。

そこでふと、フェンネは台に広げられた地図を見た。

  |港
  |山
  |山
  |山  エラクレス領
海 |山山山山山山山山山山山山山山山山山
  |
  |   ノース辺境伯領


「これだ……。」

「何と?」

側近が尋ねる。

「今の時期は…海は凍っている…。つまり…通れる!」

「お、お待ちを…た、確かに渡れそうです。し、しかし…重装備かつ大人数で渡れるか…氷の薄い部分があれば…たちまち…」

側で静かに控えていた第5騎士団長ガント・ド・リウスが焦りながら難点を指摘。

「それなら、装備を外し防寒具と剣のみで行く。馬も置いて行く。雪ならソリで物資を運ぶことも可能。なんなら少人数でもいい。どうせ相手には大した兵力が存在しないのだ。」

【フェンネの意見、矢印が行軍ルート】

  →|港
  ↑|山
  ↑|山
  ↑|山  エラクレス領
海 ↑|山山山山山山山山山山山山山山山山山
   |↖
   | ↖←ノース辺境伯領

「し、しかし…やはり…この寒さでは火を炊ける場所がなくては…」

「いや!駄目だ!絶対に行く!噂ではあの陰湿宰相が何やら企てているようだ!反逆者討伐の功績を横取りにはさせん!」

更にフェンネは続ける。

「第5騎士団!出撃!」

「殿下!」

「黙れ!次期王の俺に逆らうつもりか?!」

「………承知しました。」

第5騎士団長はリウス伯爵家の分家の当主だが、本家がフェンネ派であるためフェンネに意見することは出来ても逆らうことはできない。

フェンネの奇襲作戦の実行が決まった。

<???>

「…………。」

「…………。」

「…………。」

「…………良いぞ。」

「よし。」

「ふう。」

「旦那…騎士様…。こんなことして大丈夫なんすか?」

若い兵士が尋ねる。

「大丈夫じゃないさ。だが、あの命令に従ってたら間違えなく死んでたね。こっちの方が生存率は高い。まあ、凍死という扱いになるさ。」

3人は軍から逃亡していた。

「でも…ここからどこに向うんすか?」

「とりあえずエカルム王国さ。」

「まあ、何はともあれまずはこの極寒の地から抜け出さないとな。」

熟練兵士が言う。

「そうだ。行こう!」

騎士…いや、元騎士も言う。

「やれやれ、どうなりますかね…。」

若い兵士も歩みを進めた。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

訂正:時系列の都合上『ジークリンデを屈服させてから1』を『』に修正いたします。

2024年11/24

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