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24 婚約発表
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「兄様ぁ~」
婚約発表の朝。
ホテルのロビーに着くと、先に到着していた両親の手を離れ弟の咲夜が走り寄ってくる。
ポロシャツにベストと膝丈のズボンは、シンプルなだけに咲夜の可愛らしさが際立つ。
「咲夜、おはよう」
こけないか心配なほどの一生懸命の走りに。
少しでも見ていたくて、わざと足を止めて待っていると自然と頬が緩んでしまう。
が、徐々に咲夜は失速し、今回も手前で足を止めた。
無言でフルフル震えて、涙目で訴える弟に腕を伸ばすこともしてやれない。
「・・・ヤマ?」
犯人に繋がった手を引っ張るが、吹き抜けの天井を眺めて誤魔化そうとするなっ
朝、澪さんにも飛鳥さんにも「ほどほどで抑えなさい」と言われていただろう。
フェロモンは、よっぽどのことがない限り電波を通して相手先に伝わることはない。
あくまで対面で有効なものだ。
招待した報道陣の数も多いから、「大切にしていると伝わる程度」で良いと言われていただろう?
婚約発表の朝。
ホテルのロビーに着くと、先に到着していた両親の手を離れ弟の咲夜が走り寄ってくる。
ポロシャツにベストと膝丈のズボンは、シンプルなだけに咲夜の可愛らしさが際立つ。
「咲夜、おはよう」
こけないか心配なほどの一生懸命の走りに。
少しでも見ていたくて、わざと足を止めて待っていると自然と頬が緩んでしまう。
が、徐々に咲夜は失速し、今回も手前で足を止めた。
無言でフルフル震えて、涙目で訴える弟に腕を伸ばすこともしてやれない。
「・・・ヤマ?」
犯人に繋がった手を引っ張るが、吹き抜けの天井を眺めて誤魔化そうとするなっ
朝、澪さんにも飛鳥さんにも「ほどほどで抑えなさい」と言われていただろう。
フェロモンは、よっぽどのことがない限り電波を通して相手先に伝わることはない。
あくまで対面で有効なものだ。
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