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婚約破棄後の公爵令嬢
まんまと逃げた公爵令嬢
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サルトレッティ領を出て三日が過ぎた。
途中危ない目に合う事もなく、夕方には目的地のエルシオンに着く。
昨日は宿がないので野宿になったのだが、ナディアは馬車の中で就寝した。
「お嬢様、お体は大丈夫ですか?」
「ええ、ありがとうオルガ。貴女も平気かしら?」
「私は大丈夫です!それにこの馬車とても快適です…!」
フィリップが改装してくれているお陰で、体の疲れはそれ程ない。馬車も侯爵家の正式な馬車程ではないが、かなり広くできているのでゆったり過ごせていた。
「昨日あたりから少し道が悪くなってますので、少々乗り心地が良くないと思いますが…」
「大丈夫。私の我儘に付き合ってもらってごめんなさいね」
「そんな!滅相もないですよ!」
ナディアが申し訳なさそうにしていると、オルガが慌てたように首を振った。
正直ずっと一人で馬車の中にいると退屈で仕方がない。けれどオルガが一緒に乗ってくれているので、それも杞憂に終わったのだ。
そしてこれといったトラブルなくようやくエルシオン領に到着した。
領都とは違い、長閑な風景が広がっている。
実はナディアはこのエルシオン領には時々訪れていた。
「田舎っていいわよね。何だか癒されるわ」
「フフフ、何ですかそれは」
馬車の窓から顔を出し、風に当たりながら呟くとオルガがクスクスと笑う。
サルトレッティ公爵家の騎士団長が馬車に馬を寄せてきた。
「お嬢様!顔を出しては危険ですよ!」
「あら、少しくらい大丈夫よ」
「ダメです!さあ、中にお入りください」
「オブライエンさんは堅物ね」
少し拗ねたように呟いてナディアが顔を引っ込める。それを見て騎士団長のカーク・オブライエンはホッと息をついた。
「もうすぐですよ、お嬢様。よく頑張りましたね」
「貴女だって頑張ったわ」
オルガの言葉にナディアは肩を竦めてみせる。
そうこうしているうちに、ようやくエルシオン領の領主邸に到着した。
先触れを出していたらしく、門には使用人達が出迎えに並んでいる。
オブライエンにエスコートされるように手を取られて馬車を降りると、全員が一斉にお辞儀をした。
「エルシオン領へようこそお越しくださいました、ナディアお嬢様。使用人一同、お待ち申し上げていましたよ」
「久しぶりね、クエント!」
「はい、お嬢様もお元気そうで何よりです」
「フフフ」
クエントと呼ばれた男性は、このエルシオン領の執事だ。
ナディアがこの領地が好きで度々訪れていた為、すっかり顔見知りになっている。年齢は多分三十代だろうか。恐ろしいのはナディアが10歳くらいの時から容姿が全然変わっていない、年齢不詳の青年なのだ。
若く見えるのはともかく、この領地を任される程に父であるサルトレッティ公爵に信頼されている一人には違いない。
そんな事を考えつつもナディアは後ろを振り返り、護衛の騎士団達にもニッコリと笑顔を向けた。
「騎士団の皆様も、道中の護衛ありがとうございます。お疲れだと思いますので明日はお休みを取ってください。好きなだけエルシオンに滞在してくださって構いませんので。そうですよね、オブライエンさん」
「はい。サルトレッティ公爵様にもそのように仰せつかっております。私は何人かを連れて領都へ戻りますが、数人はこちらに残す予定です」
「色々とお気遣いありがとうございます」
「いえ、では我々はこれで」
オブライエンがそう告げると、騎士団が一斉に敬礼をする。そして馬車を含めて馬を連れ、厩舎の方へと消えていった。
残されたナディアとオルガはクエントの案内を受け、自室へと通される。
ようやく一息つけると思ったが、すぐにクエントが部屋に来た。
「お嬢様、少しよろしいですか?」
「ええ、入って」
ノックをして入室してきたクエントは、手に書類の束を持っていた。
それに驚いて思わず顔を上げると、クエントはとてもいい笑顔をナディアに向けている。
「来て早々申し訳ございません。今日はゆっくりしていただいて結構ですが、明日ナディア様のお時間を少しいただきたいと思いまして」
「え」
早速来た。
実はこの執事、人使いが非常に荒い。
見た目は胡散臭い程人の良い顔をしているだけあって、ギャップがひどいのだ。
クエントの申し出を聞いたオルガが、驚いたように目を見開き慌ててクエントに詰め寄る。
「なっ、何ですか!お嬢様は心身共にお疲れなんですよ!?仕事ですか!?仕事を押し付ける気ですか!?そういうのは一週間は待ってもらいたいです!!」
「心身共にとは申されましても、せっかくお嬢様がこちらに滞在されるのですから。時間は有限ですし、一週間も何もしないでいたら体が鈍りますよ」
「むしろ鈍ったくらいの方がいいんです!クエントさん、王都で何があったのか聞いてるでしょう!?」
「聞いてますよ。良かったじゃないですか、王子との婚約破棄。おめでたい事です」
「はあ!?」
クエントが満面の笑みを浮かべて告げるのを、オルガが怒りでプルプル震えながら反撃している。
オルガが出してくれたお茶を飲みながらしばらく二人のバトルを観戦していたナディアだったが、このままだと平行線だと言う事も理解していたので、仕方なく口を挟むことにした。
「オルガ、私の為に怒ってくれてありがとう」
「お嬢様ぁ…!」
「それとクエント、ついて早々仕事しないといけない程傷ついていないわ。一週間とは言わないけど、3日は休ませて。疲れてるのよ」
「お嬢様がそうおっしゃるのでしたら」
そう言って簡単に引き下がった。が、そう見えただけでパラパラと手元の書類を捲りながら勝手に話し出した。
「では私からの報告をさっとお伝えしますね。まずは去年お嬢様が品種改良を進めていた薔薇がようやく完成しました」
「え、本当に!?」
「はい。加工品用として利用するにはもってこいですね。香水や石鹸、食用にも使いたいとの事でしたので、安全面のチェックは終わっています」
「さすがクエントね!それで?」
「ちょ、お嬢様…」
簡単に乗せられたナディアをオルガが呆れたように見つめる。それを少々勝ち誇ったような顔を見せたクエントは、次の話題を話し出した。
「薔薇に関しては製作者と会談を設ける予定です。それと養蜂所で働いている女性の手がとても綺麗だと言っていた件ですが、蜂蜜に何か秘密があるのかと思い、色々と調査しました。それについてもこちらの報告書に記載しています」
「見せて」
「どうぞ」
「…まあ!やっぱり蜂蜜を皮膚に塗ると美肌効果があるのね!」
「はい。それと養蜂家が観察していて気付いた点ですが、女王蜂が生涯食べ続けている乳白色の蜂蜜が、普通の蜂蜜よりも栄養価が高い事が判明しました。その為他の働き蜂よりも寿命が40倍も長く、体も大きいのだと」
「乳白色の蜂蜜…」
「一つの巣に少量しか取れず、大変貴重な物です。念の為1年かけて養蜂家の女性に…」
「ストーップ!!!!」
段々とヒートアップしてくる会話をオルガが強制的に制止した。
そしてギロリとクエントを睨むと、ぐいぐいと背中を押して部屋の外へと追いやった。
「お嬢様はお疲れです!仕事の話なら後日にしてくださいと言ってるでしょ!!」
そう言って仁王立ちし、扉をバタンと乱暴に閉めた。
そしてナディアに振り返り、ジトっと半目で見つめる。その視線に一瞬怯んだナディアは引き攣った笑みを浮かべてオルガを見つめ返した。
「…ごめんなさい、オルガ」
「分かればよろしい」
プリプリと怒っていたオルガだったが、ナディアが大人しくなったのを見て苦笑を漏らした。
「これからはお嬢様が好きな事をすればいいですけど、時には休息も大事ですから。少なくとも明後日までは何もしないでくださいね」
「はーい…」
しっかりオルガに釘を刺され、しゅんと落ち込むナディアだった。
途中危ない目に合う事もなく、夕方には目的地のエルシオンに着く。
昨日は宿がないので野宿になったのだが、ナディアは馬車の中で就寝した。
「お嬢様、お体は大丈夫ですか?」
「ええ、ありがとうオルガ。貴女も平気かしら?」
「私は大丈夫です!それにこの馬車とても快適です…!」
フィリップが改装してくれているお陰で、体の疲れはそれ程ない。馬車も侯爵家の正式な馬車程ではないが、かなり広くできているのでゆったり過ごせていた。
「昨日あたりから少し道が悪くなってますので、少々乗り心地が良くないと思いますが…」
「大丈夫。私の我儘に付き合ってもらってごめんなさいね」
「そんな!滅相もないですよ!」
ナディアが申し訳なさそうにしていると、オルガが慌てたように首を振った。
正直ずっと一人で馬車の中にいると退屈で仕方がない。けれどオルガが一緒に乗ってくれているので、それも杞憂に終わったのだ。
そしてこれといったトラブルなくようやくエルシオン領に到着した。
領都とは違い、長閑な風景が広がっている。
実はナディアはこのエルシオン領には時々訪れていた。
「田舎っていいわよね。何だか癒されるわ」
「フフフ、何ですかそれは」
馬車の窓から顔を出し、風に当たりながら呟くとオルガがクスクスと笑う。
サルトレッティ公爵家の騎士団長が馬車に馬を寄せてきた。
「お嬢様!顔を出しては危険ですよ!」
「あら、少しくらい大丈夫よ」
「ダメです!さあ、中にお入りください」
「オブライエンさんは堅物ね」
少し拗ねたように呟いてナディアが顔を引っ込める。それを見て騎士団長のカーク・オブライエンはホッと息をついた。
「もうすぐですよ、お嬢様。よく頑張りましたね」
「貴女だって頑張ったわ」
オルガの言葉にナディアは肩を竦めてみせる。
そうこうしているうちに、ようやくエルシオン領の領主邸に到着した。
先触れを出していたらしく、門には使用人達が出迎えに並んでいる。
オブライエンにエスコートされるように手を取られて馬車を降りると、全員が一斉にお辞儀をした。
「エルシオン領へようこそお越しくださいました、ナディアお嬢様。使用人一同、お待ち申し上げていましたよ」
「久しぶりね、クエント!」
「はい、お嬢様もお元気そうで何よりです」
「フフフ」
クエントと呼ばれた男性は、このエルシオン領の執事だ。
ナディアがこの領地が好きで度々訪れていた為、すっかり顔見知りになっている。年齢は多分三十代だろうか。恐ろしいのはナディアが10歳くらいの時から容姿が全然変わっていない、年齢不詳の青年なのだ。
若く見えるのはともかく、この領地を任される程に父であるサルトレッティ公爵に信頼されている一人には違いない。
そんな事を考えつつもナディアは後ろを振り返り、護衛の騎士団達にもニッコリと笑顔を向けた。
「騎士団の皆様も、道中の護衛ありがとうございます。お疲れだと思いますので明日はお休みを取ってください。好きなだけエルシオンに滞在してくださって構いませんので。そうですよね、オブライエンさん」
「はい。サルトレッティ公爵様にもそのように仰せつかっております。私は何人かを連れて領都へ戻りますが、数人はこちらに残す予定です」
「色々とお気遣いありがとうございます」
「いえ、では我々はこれで」
オブライエンがそう告げると、騎士団が一斉に敬礼をする。そして馬車を含めて馬を連れ、厩舎の方へと消えていった。
残されたナディアとオルガはクエントの案内を受け、自室へと通される。
ようやく一息つけると思ったが、すぐにクエントが部屋に来た。
「お嬢様、少しよろしいですか?」
「ええ、入って」
ノックをして入室してきたクエントは、手に書類の束を持っていた。
それに驚いて思わず顔を上げると、クエントはとてもいい笑顔をナディアに向けている。
「来て早々申し訳ございません。今日はゆっくりしていただいて結構ですが、明日ナディア様のお時間を少しいただきたいと思いまして」
「え」
早速来た。
実はこの執事、人使いが非常に荒い。
見た目は胡散臭い程人の良い顔をしているだけあって、ギャップがひどいのだ。
クエントの申し出を聞いたオルガが、驚いたように目を見開き慌ててクエントに詰め寄る。
「なっ、何ですか!お嬢様は心身共にお疲れなんですよ!?仕事ですか!?仕事を押し付ける気ですか!?そういうのは一週間は待ってもらいたいです!!」
「心身共にとは申されましても、せっかくお嬢様がこちらに滞在されるのですから。時間は有限ですし、一週間も何もしないでいたら体が鈍りますよ」
「むしろ鈍ったくらいの方がいいんです!クエントさん、王都で何があったのか聞いてるでしょう!?」
「聞いてますよ。良かったじゃないですか、王子との婚約破棄。おめでたい事です」
「はあ!?」
クエントが満面の笑みを浮かべて告げるのを、オルガが怒りでプルプル震えながら反撃している。
オルガが出してくれたお茶を飲みながらしばらく二人のバトルを観戦していたナディアだったが、このままだと平行線だと言う事も理解していたので、仕方なく口を挟むことにした。
「オルガ、私の為に怒ってくれてありがとう」
「お嬢様ぁ…!」
「それとクエント、ついて早々仕事しないといけない程傷ついていないわ。一週間とは言わないけど、3日は休ませて。疲れてるのよ」
「お嬢様がそうおっしゃるのでしたら」
そう言って簡単に引き下がった。が、そう見えただけでパラパラと手元の書類を捲りながら勝手に話し出した。
「では私からの報告をさっとお伝えしますね。まずは去年お嬢様が品種改良を進めていた薔薇がようやく完成しました」
「え、本当に!?」
「はい。加工品用として利用するにはもってこいですね。香水や石鹸、食用にも使いたいとの事でしたので、安全面のチェックは終わっています」
「さすがクエントね!それで?」
「ちょ、お嬢様…」
簡単に乗せられたナディアをオルガが呆れたように見つめる。それを少々勝ち誇ったような顔を見せたクエントは、次の話題を話し出した。
「薔薇に関しては製作者と会談を設ける予定です。それと養蜂所で働いている女性の手がとても綺麗だと言っていた件ですが、蜂蜜に何か秘密があるのかと思い、色々と調査しました。それについてもこちらの報告書に記載しています」
「見せて」
「どうぞ」
「…まあ!やっぱり蜂蜜を皮膚に塗ると美肌効果があるのね!」
「はい。それと養蜂家が観察していて気付いた点ですが、女王蜂が生涯食べ続けている乳白色の蜂蜜が、普通の蜂蜜よりも栄養価が高い事が判明しました。その為他の働き蜂よりも寿命が40倍も長く、体も大きいのだと」
「乳白色の蜂蜜…」
「一つの巣に少量しか取れず、大変貴重な物です。念の為1年かけて養蜂家の女性に…」
「ストーップ!!!!」
段々とヒートアップしてくる会話をオルガが強制的に制止した。
そしてギロリとクエントを睨むと、ぐいぐいと背中を押して部屋の外へと追いやった。
「お嬢様はお疲れです!仕事の話なら後日にしてくださいと言ってるでしょ!!」
そう言って仁王立ちし、扉をバタンと乱暴に閉めた。
そしてナディアに振り返り、ジトっと半目で見つめる。その視線に一瞬怯んだナディアは引き攣った笑みを浮かべてオルガを見つめ返した。
「…ごめんなさい、オルガ」
「分かればよろしい」
プリプリと怒っていたオルガだったが、ナディアが大人しくなったのを見て苦笑を漏らした。
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