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ザクセン国の王弟殿下
急に訪問するとか驚くと思う
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ナディアが来た。
その事実が信じられなくてエラディオの頭がついていけない。
そして今のやりとりを見てセルゲイが目の前のご令嬢が当主の想い人だと理解し、慌てて侍女にお茶の用意を持ってくるよう指示する。
そうこうしているとようやくエラディオが落ち着いたようで、ナディアにソファに座るよう促した。
後ろに控えていた女性は、エルシオン領で会ったナディアの侍女のオルガで、護衛は何とサルトレッティ公爵家の騎士団長であるオブライエンと、もう一人はエルシオン領へ同行していた騎士だった。
「突然の訪問、申し訳ございません」
「いや、ナディア嬢なら大歓迎だ。と言うか、逃げると言ってたがまさかザクセンに来るとはな」
「フフフ、ご迷惑かとは思いましたが、以前エルシオンで驚かされたので意趣返しですわ」
「ははっ、相変わらず負けん気が強いのな」
優雅に微笑むナディアにエラディオも笑みを返す。その姿を見て使用人達は一様に驚いた表情を浮かべていた。
ご令嬢に微笑みかけるエラディオを見た事がなかったからだ。
「それで、俺に会いに来てくれたと思っていいのか?」
「目的の一つとしてはそうですわね」
「なら他の理由は何だ?」
「あら。お手紙に書きましたけど」
「ジョバンニから逃げるとか言うアレか?」
「ええ」
そう言ってカップを持つ姿も素晴らしく美しい。やはり王妃教育のたまものだろう。
ナディアは隙のない姿で紅茶を飲み、カップをソーサーに置いた。そしてスッと自分の髪に手を持っていき、嬉しそうに微笑む。手を添えている部分には、エラディオが作った髪飾りがつけてあった。
「これ、とても素敵です。本当にうれしかったですわ。それと一緒に送ってくださった猫のぬいぐるみも可愛くて、自室に飾ってあります」
「…そうか。それは何よりだ」
何となく気恥ずかしくなって素っ気なくなってしまったが、そんな態度を不快に思う事なくナディアがクスリと小さく笑う。そんな姿も好ましく映るのは惚れた弱みだからなのだろうか。
自分で言うのも何だが、エラディオが作った髪飾りはナディアのシルバーブロンドの髪によく映えていた。それが何とも言えないくらいに嬉しいと感じる。
あの猫のぬいぐるみも気に入ってもらえたようで、ホッと胸をなでおろしたい気分だった。
そうして数十分程会話を楽しんでいたが、ふいに時計を見たナディアがエラディオに残念そうな顔をして告げた。
「もう行かなくては」
「は?」
エラディオが目を丸くするが、ナディアはオブライエンに何か合図をしている。するとオブライエンもコクリと頷き、隣にいたもう一人の護衛と何かを話していた。
「突然押しかけて申し訳ございませんでした。こうしてエラディオ様のお顔も拝見できましたので、私はそろそろお暇しようかと思います」
「お暇って、どこへ行く気だ?」
「滞在予定のホテルですわ。明日にはここを発つつもりですので」
「はあ?」
来たばかりでもう行くと言うのか。
あまりの驚きにエラディオが素っ頓狂な声を出してしまう。立ち上がったナディアはスッとお辞儀をし、すぐにでも立ち去る勢いだ。
思わずエラディオも立ち上がり、ナディアの腕を掴んだ。
「ちょっと待て」
そう言ったが、途端にナディアの腕を掴んでいた手を護衛の男に剥がされる。
「…何だ」
「申し訳ございませんが、お嬢様に触らないでいただきたい」
「チャド、いいのよ」
「しかしお嬢様…」
チャドと呼ばれた護衛はまだ何か反論しようとしたが、ナディアに見つめられて黙り込む。そしてナディアは申し訳なさそうに眉尻を下げ、エラディオに向き直った。
「ご無礼をお許しくださいませ」
「いや、こっちこそ不躾だった。それよりホテルなんかに泊まらなくてもここに泊まればいいだろ」
「さすがにそんな厚かましい事はできませんわ」
「俺がいいと言ってるのにか?」
「親戚でも婚約者でもない女性を家に泊めるのは感心しません」
「だったら俺の求婚を受ければいい」
じっと見つめてそう告げると、ナディアはゆるゆると首を振った。
「そういう訳にはいきません。求婚の件は両親とも話し合ってますが、何しろ婚約破棄されてまだ数か月しか経ってませんので…」
「そういう世間体の話はいい。ナディア嬢の気持ちを聞きたい」
「それは…」
チラリと周囲を伺い、ほんのりと赤くなる。言いにくそうにもじもじとするナディアを見て、エラディオがむずがゆい気持ちになった。
多分周囲の目が気になってるのだろう。少し困った様子のナディアが可愛くて仕方がないのだが。
「あー…、ここで言う事じゃなかったな。悪い」
「いえ…」
「なら次はいつ会える?」
「えっ?えと、そうですね…明日はザクセンの王都を出て西へ向かうつもりなんですが、そもそもサルトレッティ領へ戻る日を決めていないんです」
つまり終わりなき旅をするつもりらしい。それを聞いてエラディオは呆れる。
「公爵令嬢がたった4人で目的地もない旅をするのか?ちょっと無謀じゃないか?」
「ですがオルガもいますし、チャドもカークさんも優秀ですよ?」
「カークって…」
「あ、騎士団長のオブライエンさんの事ですわ」
ニッコリと笑って説明するが、一体いつの間に名前で呼ぶようになったのか。
以前エルシオン領へ行った時は、ナディアは彼の事をオブライエンさんと呼んでいたのに。
それを問いただすとケロリとした表情で
「一緒に旅をするのに他人行儀だとおかしいでしょう?」
と答えた。
何となく面白くない。大体エラディオだって趣味は旅行だとナディアに伝えたのに、彼女は自分を置いて他の土地へ旅立つと言っている。しかも他の男(護衛2人)と。こんな面白くない事があっていいのだろうか。
「なら俺も一緒に行く」
「は?」
「別にいいだろう?旅は道連れって言うし、俺なら色んな場所を案内してやれるぜ」
「ですがお仕事はどうされるんですか?」
確かに急に旅立つとバルテルに何と言われるか分からない。と言うか、今は仕事が結構山積み状態だ。
「…それなら、一週間後にゾーラで待ち合わせしないか?」
「ゾーラって、あの鉱山と工房の街ですか?」
「ああ。あそこの工業協会で落ち合おう」
「カークさん、どうですか?」
何故かオブライエンに意見を求めるナディアにエラディオは若干イラつく。が、多分この中でも年長の彼が旅行の行程を決めているのだろう。オブライエンは顎に手を当てて何かを考えている様子だったが、ナディアにニコリと笑顔で頷いた。
「問題ないでしょう。ですが王弟殿下。一日待っても来られない場合は次の街へ移動させていただきます」
「なんでそんなに急ぐんだ?一日二日くらい滞在しても問題ないだろ」
「いえ、ジョバンニ殿下から逃げてますので、あまり一つ所に滞在しないようにしてるんですよ」
「ジョバンニがそんな執拗に追って来るか?」
「今回は本気で追って来てます。まあ、ザクセン国へ入国したので、王子であるジョバンニ殿下はそう簡単に来られませんが」
確かにジョバンニは王族という立場から、他国に入国する場合は事前の申請が必要だ。それも、一般人とは違い、きちんとあちらの王家からこちらの王家へと訪問の手紙を届けないといけない。
王族がフラリと旅に来て何か問題が起こっては国際問題に発展する。なので王族の訪問の場合は両国から護衛がつくのが普通だ。
エラディオがドルフィーニ国に来た時も自国からの護衛とドルフィーニ国側の護衛がついていた。そして王都やサルトレッティ領ではドルフィーニ国の護衛も一緒だったが、エルシオンに来る時は自国に帰ると言う名目で向こうの護衛に帰ってもらったのだ。それも半ば無理やりに。
と言う訳でナディアが外国に逃げた為、ジョバンニの追跡は一旦止まっている。が、ジョバンニの息のかかった騎士や部下が先にナディアを見つけないとも限らない。
「そんな大変ならもう会ってやったらどうだ?そうすりゃ追いかけっこも終わりだろ?」
「あら、それじゃあつまらないでしょう?せいぜい好きでもない女を追いかけまわして疲れ果てた挙句、ようやく会えた時に拒絶されて絶望してもらわないと」
そう言って意地悪そうに笑うナディアにエラディオは思わず呆気にとられる。そしてプッと吹き出したかと思うと、大声で笑い出した。
「プッ、ククク…ッ、あはははは!!や、やっぱ面白ぇな、ナディア嬢は…!」
「性格が悪いのは重々承知ですわ。ですがそんな私を怒らせた彼等が馬鹿なんです」
「いや、性格が悪いだなんて言ってないぜ。面白いっつったんだ」
「…私の事をそんな風に仰るのはエラディオ様だけですよ」
フイッと顔をそらしたナディアの耳がほんのり赤くなっているのをエラディオは見逃さない。ナディアが照れているのに気を良くしたエラディオは、ナディアの手を取り甲にキスをした。
「俺の愛しのお姫様。必ず一週間後に追いついてやるから、大人しくゾーラの街で待ってろよ」
「…っ、お、遅れたらおいていきますからね」
少し焦ったように手を引っ込め、視線を逸らす。そして今度こそエラディオにお辞儀をし、ナディア達は屋敷を去って行ったのだった。
その事実が信じられなくてエラディオの頭がついていけない。
そして今のやりとりを見てセルゲイが目の前のご令嬢が当主の想い人だと理解し、慌てて侍女にお茶の用意を持ってくるよう指示する。
そうこうしているとようやくエラディオが落ち着いたようで、ナディアにソファに座るよう促した。
後ろに控えていた女性は、エルシオン領で会ったナディアの侍女のオルガで、護衛は何とサルトレッティ公爵家の騎士団長であるオブライエンと、もう一人はエルシオン領へ同行していた騎士だった。
「突然の訪問、申し訳ございません」
「いや、ナディア嬢なら大歓迎だ。と言うか、逃げると言ってたがまさかザクセンに来るとはな」
「フフフ、ご迷惑かとは思いましたが、以前エルシオンで驚かされたので意趣返しですわ」
「ははっ、相変わらず負けん気が強いのな」
優雅に微笑むナディアにエラディオも笑みを返す。その姿を見て使用人達は一様に驚いた表情を浮かべていた。
ご令嬢に微笑みかけるエラディオを見た事がなかったからだ。
「それで、俺に会いに来てくれたと思っていいのか?」
「目的の一つとしてはそうですわね」
「なら他の理由は何だ?」
「あら。お手紙に書きましたけど」
「ジョバンニから逃げるとか言うアレか?」
「ええ」
そう言ってカップを持つ姿も素晴らしく美しい。やはり王妃教育のたまものだろう。
ナディアは隙のない姿で紅茶を飲み、カップをソーサーに置いた。そしてスッと自分の髪に手を持っていき、嬉しそうに微笑む。手を添えている部分には、エラディオが作った髪飾りがつけてあった。
「これ、とても素敵です。本当にうれしかったですわ。それと一緒に送ってくださった猫のぬいぐるみも可愛くて、自室に飾ってあります」
「…そうか。それは何よりだ」
何となく気恥ずかしくなって素っ気なくなってしまったが、そんな態度を不快に思う事なくナディアがクスリと小さく笑う。そんな姿も好ましく映るのは惚れた弱みだからなのだろうか。
自分で言うのも何だが、エラディオが作った髪飾りはナディアのシルバーブロンドの髪によく映えていた。それが何とも言えないくらいに嬉しいと感じる。
あの猫のぬいぐるみも気に入ってもらえたようで、ホッと胸をなでおろしたい気分だった。
そうして数十分程会話を楽しんでいたが、ふいに時計を見たナディアがエラディオに残念そうな顔をして告げた。
「もう行かなくては」
「は?」
エラディオが目を丸くするが、ナディアはオブライエンに何か合図をしている。するとオブライエンもコクリと頷き、隣にいたもう一人の護衛と何かを話していた。
「突然押しかけて申し訳ございませんでした。こうしてエラディオ様のお顔も拝見できましたので、私はそろそろお暇しようかと思います」
「お暇って、どこへ行く気だ?」
「滞在予定のホテルですわ。明日にはここを発つつもりですので」
「はあ?」
来たばかりでもう行くと言うのか。
あまりの驚きにエラディオが素っ頓狂な声を出してしまう。立ち上がったナディアはスッとお辞儀をし、すぐにでも立ち去る勢いだ。
思わずエラディオも立ち上がり、ナディアの腕を掴んだ。
「ちょっと待て」
そう言ったが、途端にナディアの腕を掴んでいた手を護衛の男に剥がされる。
「…何だ」
「申し訳ございませんが、お嬢様に触らないでいただきたい」
「チャド、いいのよ」
「しかしお嬢様…」
チャドと呼ばれた護衛はまだ何か反論しようとしたが、ナディアに見つめられて黙り込む。そしてナディアは申し訳なさそうに眉尻を下げ、エラディオに向き直った。
「ご無礼をお許しくださいませ」
「いや、こっちこそ不躾だった。それよりホテルなんかに泊まらなくてもここに泊まればいいだろ」
「さすがにそんな厚かましい事はできませんわ」
「俺がいいと言ってるのにか?」
「親戚でも婚約者でもない女性を家に泊めるのは感心しません」
「だったら俺の求婚を受ければいい」
じっと見つめてそう告げると、ナディアはゆるゆると首を振った。
「そういう訳にはいきません。求婚の件は両親とも話し合ってますが、何しろ婚約破棄されてまだ数か月しか経ってませんので…」
「そういう世間体の話はいい。ナディア嬢の気持ちを聞きたい」
「それは…」
チラリと周囲を伺い、ほんのりと赤くなる。言いにくそうにもじもじとするナディアを見て、エラディオがむずがゆい気持ちになった。
多分周囲の目が気になってるのだろう。少し困った様子のナディアが可愛くて仕方がないのだが。
「あー…、ここで言う事じゃなかったな。悪い」
「いえ…」
「なら次はいつ会える?」
「えっ?えと、そうですね…明日はザクセンの王都を出て西へ向かうつもりなんですが、そもそもサルトレッティ領へ戻る日を決めていないんです」
つまり終わりなき旅をするつもりらしい。それを聞いてエラディオは呆れる。
「公爵令嬢がたった4人で目的地もない旅をするのか?ちょっと無謀じゃないか?」
「ですがオルガもいますし、チャドもカークさんも優秀ですよ?」
「カークって…」
「あ、騎士団長のオブライエンさんの事ですわ」
ニッコリと笑って説明するが、一体いつの間に名前で呼ぶようになったのか。
以前エルシオン領へ行った時は、ナディアは彼の事をオブライエンさんと呼んでいたのに。
それを問いただすとケロリとした表情で
「一緒に旅をするのに他人行儀だとおかしいでしょう?」
と答えた。
何となく面白くない。大体エラディオだって趣味は旅行だとナディアに伝えたのに、彼女は自分を置いて他の土地へ旅立つと言っている。しかも他の男(護衛2人)と。こんな面白くない事があっていいのだろうか。
「なら俺も一緒に行く」
「は?」
「別にいいだろう?旅は道連れって言うし、俺なら色んな場所を案内してやれるぜ」
「ですがお仕事はどうされるんですか?」
確かに急に旅立つとバルテルに何と言われるか分からない。と言うか、今は仕事が結構山積み状態だ。
「…それなら、一週間後にゾーラで待ち合わせしないか?」
「ゾーラって、あの鉱山と工房の街ですか?」
「ああ。あそこの工業協会で落ち合おう」
「カークさん、どうですか?」
何故かオブライエンに意見を求めるナディアにエラディオは若干イラつく。が、多分この中でも年長の彼が旅行の行程を決めているのだろう。オブライエンは顎に手を当てて何かを考えている様子だったが、ナディアにニコリと笑顔で頷いた。
「問題ないでしょう。ですが王弟殿下。一日待っても来られない場合は次の街へ移動させていただきます」
「なんでそんなに急ぐんだ?一日二日くらい滞在しても問題ないだろ」
「いえ、ジョバンニ殿下から逃げてますので、あまり一つ所に滞在しないようにしてるんですよ」
「ジョバンニがそんな執拗に追って来るか?」
「今回は本気で追って来てます。まあ、ザクセン国へ入国したので、王子であるジョバンニ殿下はそう簡単に来られませんが」
確かにジョバンニは王族という立場から、他国に入国する場合は事前の申請が必要だ。それも、一般人とは違い、きちんとあちらの王家からこちらの王家へと訪問の手紙を届けないといけない。
王族がフラリと旅に来て何か問題が起こっては国際問題に発展する。なので王族の訪問の場合は両国から護衛がつくのが普通だ。
エラディオがドルフィーニ国に来た時も自国からの護衛とドルフィーニ国側の護衛がついていた。そして王都やサルトレッティ領ではドルフィーニ国の護衛も一緒だったが、エルシオンに来る時は自国に帰ると言う名目で向こうの護衛に帰ってもらったのだ。それも半ば無理やりに。
と言う訳でナディアが外国に逃げた為、ジョバンニの追跡は一旦止まっている。が、ジョバンニの息のかかった騎士や部下が先にナディアを見つけないとも限らない。
「そんな大変ならもう会ってやったらどうだ?そうすりゃ追いかけっこも終わりだろ?」
「あら、それじゃあつまらないでしょう?せいぜい好きでもない女を追いかけまわして疲れ果てた挙句、ようやく会えた時に拒絶されて絶望してもらわないと」
そう言って意地悪そうに笑うナディアにエラディオは思わず呆気にとられる。そしてプッと吹き出したかと思うと、大声で笑い出した。
「プッ、ククク…ッ、あはははは!!や、やっぱ面白ぇな、ナディア嬢は…!」
「性格が悪いのは重々承知ですわ。ですがそんな私を怒らせた彼等が馬鹿なんです」
「いや、性格が悪いだなんて言ってないぜ。面白いっつったんだ」
「…私の事をそんな風に仰るのはエラディオ様だけですよ」
フイッと顔をそらしたナディアの耳がほんのり赤くなっているのをエラディオは見逃さない。ナディアが照れているのに気を良くしたエラディオは、ナディアの手を取り甲にキスをした。
「俺の愛しのお姫様。必ず一週間後に追いついてやるから、大人しくゾーラの街で待ってろよ」
「…っ、お、遅れたらおいていきますからね」
少し焦ったように手を引っ込め、視線を逸らす。そして今度こそエラディオにお辞儀をし、ナディア達は屋敷を去って行ったのだった。
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