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公爵令嬢の婚約事情
コルト国大公殿下
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「…なるほど、理解した。サーシス国の第一王子は我が国への正式な訪問要請をし、数日後には王都に到着すると連絡が来ている。お主も呼び出す事になるだろうから、まだ領地へは帰るなよ」
「分かってますよ。それで、コルト国の大公殿下はどうなんですか?そっちは確実に公務で会ってるんですよね?」
暗にお前の責任じゃないのかと、フィリップが視線で国王を非難する。
「…まあ、違うとは言い難いな」
「コルト国と言えば半年ほど前に国交の為に大使が来ていましたよね?まさかその大使が大公殿下だったのですか?」
「その通りだ。まあ、大使の接待はジョバンニの仕事だったのだが、あの頃のあ奴は公務から逃げておってな…、ナディア嬢がホスト役を引き受けてくれたのだ」
「…やっぱお前のバカ息子のせいじゃないか」
「もう体裁すら気にせんのか、フィリップ」
「うるさい」
コルト国の大使として訪れたのは、マティアス・フルネ・カイラモ大公殿下だ。彼もまた、王位継承権を持つれっきとした王族だ。
王位継承権を持つと言っても、王太子に子供ができない場合や、不慮の事態に備えての継承権なので、実質王位に就くことはないと言える。
国交の為に訪問したマティアスの対応に当たったのは、当時ジョバンニの婚約者だったナディアだった。
「ナディア・フォン・サルトレッティと申します。この度の訪問を歓迎いたしますわ」
「マティアス・フルネ・カイラモだ。サルトレッティと言えばこの国の公爵家だな。何故君が?」
「申し訳ございません。本来ならばこの国の王太子であるジョバンニ殿下がお相手を務めるはずでしたが、ジョバンニ殿下の体調が思わしくなく…その為ジョバンニ殿下の婚約者である私が、不詳ながらお相手させていただきます事をお許しくださいませ」
「いや、君を責めているのではないよ。それにしてもコルト国の言葉は難しいだろう?君は美しく発音するね」
「おほめ頂きありがとうございます。大公殿下にそう仰っていただけて嬉しく思いますわ」
そう言って微笑むナディアは、マティアスの従者達から見ても見惚れる程美しかった。勿論、例に漏れずマティアスも思わず見惚れてしまった。
マティアスは御年25歳の独身だ。コルト国の国王の腹違いの弟とされているが、実際は前国王の弟の息子だ。つまり現在の国王の従兄弟に当たる。
何故現国王の弟とされているのかと言うと、マティアスの実の父が戦争で若くして亡くなり、その妻であるマティアスの母が若くして未亡人になった事が原因だ。
前国王の妻、つまり王妃が早くに亡くなってしまい、その後誰も娶る気がない国王は、こちらも再婚するつもりがなかったマティアスの母を名目上側妃として召し上げ、お互いの盾となる事で利害が一致したのだ。
その際、要らぬ危険を負う事を危惧した前国王が、マティアスを自分の息子として発表し、継承権を与える事を約束したのだ。
勿論マティアスの母は拒否したのだが。
そういういきさつもあって、マティアスは現国王の腹違いの弟として扱われている。
そしてマティアスの結婚事情だが、こちらもエラディオと同様に国王の子、つまりは王太子が結婚するまでは婚約しない方針だった。
コルト国の国王は現在38歳だ。そしてその息子である王子は18歳と16歳。いずれも婚約者がおり、第一王子は20歳を迎えると同時に婚姻する予定だった。
マティアスは自分の身の上を考え、母を保護してくれた前国王の為にも、義理の兄である現国王に忠誠を誓っている。
勿論甥である王子達の事も可愛がっていて、第一王子に子供ができれば継承権を返上すると国王に伝えている。
とにかく王子達が無事に婚姻を済ませるまでは、自分に春は来ないと言い聞かせていたのだ。
それなのに、ナディアに会ってそれはあっさりと覆されたのだ。
「大公殿下、お疲れでなければ少しお庭をご案内させていただきますわ」
「是非」
フワリと微笑むナディアは、まるでおとぎ話に出てくる精霊のようだとマティアスは思う。もしくは夜空に浮かぶ月の女神か、雄大な海の女神か。
所作の一つ一つが洗練されていて、全く隙が無いその姿には感銘を受けた。
自国の令嬢達は隙あらば妻の座にと、目を光らせていた。
勿論ナディアには婚約者がいるので、そんな事をする必要はないのは分かっている。が、マティアスは自身の容姿をしっかりと認識していた。
漆黒の髪に象牙色の肌、背も高く鍛え上げた体はがっしりとしていて、顔つきも美丈夫だとご令嬢方のお墨付きだ。どこかミステリアスな雰囲気のマティアスは、お忍びで街へ行ってもあちこちから声をかけられるのだ。
(平気な素振りをしているが、彼女も私が声をかければ…)
そんな考えが頭を過る。
今までも、表情を変えずに近寄る令嬢は何人もいたのだ。その中には婚約者がいた者もいる。
平然としているが、ナディアもそうかもしれないと思ったマティアスは、さりげなくナディアに近寄った。
「如何ですか、大公殿下?」
まさかこんな近くまで来ていると知らないナディアは、庭園でマティアスに振り返る。すると顔がぶつかりそうな位に近くにマティアスが立っており、驚いて一瞬目を丸くした。
そして小さく微笑むと違和感なくスッと距離を取る。
「あら、申し訳ございません。思っていたよりも歩く速度が遅かったようです」
見事な躱し方だ。相手に不快感を与える事なく、それでいて媚びを売ることもない。こちらが思わず手を伸ばしたくなるその存在に、マティアスがわざと魅惑的な笑みを浮かべた。
「いえ、美しい花に魅せられて、ついその蜜を味わいたくなるのは男の性ですので。こちらこそ不用意に近付いて申し訳ない」
「まあ」
不意打ちのように口説き文句を囁かれ、ナディアは小さく驚く。そしてクスッと笑い扇子で口元を隠し、こちらも目を細めてマティアスを見つめた。
「大公殿下が魅せられる花はどのような蜜をお持ちなのでしょうね。きっと、とても魅力的な花なのでしょう」
「その花が貴女かもしれないとは思わないのですか?」
「フフフ、誰もが魅了される花は知っていますわ。残念ながら私は花は花でも毒花らしいので、大公殿下がお気に召すような花ではございませんわ」
「誰がそのような事を」
「我が婚約者様ですわ。ですので信憑性は高いかと」
それを聞いてマティアスが眉を顰める。が、一瞬だけの事だ。ナディアはクルリと向きを変え、再び庭園を歩き出す。その背後でマティアスは従者にジョバンニとナディアの事を調べるよう告げ、その後は何食わぬ顔でナディアと共に庭園の散策をした。
そして、晩餐の時。
ようやく顔を出したジョバンニだったが、終始不機嫌な顔をしてナディアを睨みつけている。
マティアスが話しかけると表情を取り繕うが、それにしてもナディアに対する態度は婚約者のそれではなかった。
晩餐が終わり部屋から庭を眺めていると、ふいに誰かの声が聞こえて来た。
「ですから、私は知りませんと言ってるでしょう?」
「知らないはずはない!お前がサブリナに嫌がらせをしているのだろう!?」
どうやら声の主はナディアとジョバンニのようだ。
マティアスは息をひそめてテラスから近くへと移動する。すると先程よりも鮮明に二人の声が聞こえて来た。
「サブリナはお前にいじめられていると、涙ながらに告白してくれたんだ!」
「それはそれは。殿下は私の言葉は信じてくださらないのですね」
「サブリナが嘘をつくとでも言うのか!?」
「そんな事知りません。フェリッリ男爵令嬢の事は詳しく知りませんから」
「そうやって彼女を見下しているんだろう!」
「お話になりませんわね。フェリッリ男爵令嬢を殿下が気に入っているからと言って、私が嫌がらせして何になるのです?」
「嫉妬しているのだろう!だが逆効果だぞ!」
どうやらジョバンニはフェリッリ男爵令嬢を気に入っているようだ。侍従の報告にあった女性は、男爵家の令嬢と言う訳か。
「そんな事よりも、国賓をもてなす事が殿下のお仕事ですのに、本日は一体何をしてらっしゃったんです?ごまかすのも大変ですのよ」
「うるさい!お前には関係ないだろう!」
「関係あるから言ってるのです。私が殿下の代わりに対応しているんですよ?殿下も、王太子という自覚を持ってくださらないと困ります」
「そ、そんな事は分かっている!だが、私の穴を埋めるのはお前の仕事だろう!」
「…そのように思ってらっしゃるんですね」
ジョバンニの言葉に傷付いたのだろう。ナディアが一瞬悲しそうな顔をする。だが、ジョバンニは悪びれる様子もなく、吐き捨てるように呟いた。
「お前はそのくらいしか役に立たないだろう。サブリナを虐げた罪滅ぼしだと思って働けばいい」
「…畏まりました」
「そうか。ドルフィー二国の王太子殿下は我が国を随分と下に見ていると言う事なのだな」
「だ、誰だ!?」
振り返るとそこには無表情で立つマティアスの姿があった。
「…なるほど、理解した。サーシス国の第一王子は我が国への正式な訪問要請をし、数日後には王都に到着すると連絡が来ている。お主も呼び出す事になるだろうから、まだ領地へは帰るなよ」
「分かってますよ。それで、コルト国の大公殿下はどうなんですか?そっちは確実に公務で会ってるんですよね?」
暗にお前の責任じゃないのかと、フィリップが視線で国王を非難する。
「…まあ、違うとは言い難いな」
「コルト国と言えば半年ほど前に国交の為に大使が来ていましたよね?まさかその大使が大公殿下だったのですか?」
「その通りだ。まあ、大使の接待はジョバンニの仕事だったのだが、あの頃のあ奴は公務から逃げておってな…、ナディア嬢がホスト役を引き受けてくれたのだ」
「…やっぱお前のバカ息子のせいじゃないか」
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「うるさい」
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王位継承権を持つと言っても、王太子に子供ができない場合や、不慮の事態に備えての継承権なので、実質王位に就くことはないと言える。
国交の為に訪問したマティアスの対応に当たったのは、当時ジョバンニの婚約者だったナディアだった。
「ナディア・フォン・サルトレッティと申します。この度の訪問を歓迎いたしますわ」
「マティアス・フルネ・カイラモだ。サルトレッティと言えばこの国の公爵家だな。何故君が?」
「申し訳ございません。本来ならばこの国の王太子であるジョバンニ殿下がお相手を務めるはずでしたが、ジョバンニ殿下の体調が思わしくなく…その為ジョバンニ殿下の婚約者である私が、不詳ながらお相手させていただきます事をお許しくださいませ」
「いや、君を責めているのではないよ。それにしてもコルト国の言葉は難しいだろう?君は美しく発音するね」
「おほめ頂きありがとうございます。大公殿下にそう仰っていただけて嬉しく思いますわ」
そう言って微笑むナディアは、マティアスの従者達から見ても見惚れる程美しかった。勿論、例に漏れずマティアスも思わず見惚れてしまった。
マティアスは御年25歳の独身だ。コルト国の国王の腹違いの弟とされているが、実際は前国王の弟の息子だ。つまり現在の国王の従兄弟に当たる。
何故現国王の弟とされているのかと言うと、マティアスの実の父が戦争で若くして亡くなり、その妻であるマティアスの母が若くして未亡人になった事が原因だ。
前国王の妻、つまり王妃が早くに亡くなってしまい、その後誰も娶る気がない国王は、こちらも再婚するつもりがなかったマティアスの母を名目上側妃として召し上げ、お互いの盾となる事で利害が一致したのだ。
その際、要らぬ危険を負う事を危惧した前国王が、マティアスを自分の息子として発表し、継承権を与える事を約束したのだ。
勿論マティアスの母は拒否したのだが。
そういういきさつもあって、マティアスは現国王の腹違いの弟として扱われている。
そしてマティアスの結婚事情だが、こちらもエラディオと同様に国王の子、つまりは王太子が結婚するまでは婚約しない方針だった。
コルト国の国王は現在38歳だ。そしてその息子である王子は18歳と16歳。いずれも婚約者がおり、第一王子は20歳を迎えると同時に婚姻する予定だった。
マティアスは自分の身の上を考え、母を保護してくれた前国王の為にも、義理の兄である現国王に忠誠を誓っている。
勿論甥である王子達の事も可愛がっていて、第一王子に子供ができれば継承権を返上すると国王に伝えている。
とにかく王子達が無事に婚姻を済ませるまでは、自分に春は来ないと言い聞かせていたのだ。
それなのに、ナディアに会ってそれはあっさりと覆されたのだ。
「大公殿下、お疲れでなければ少しお庭をご案内させていただきますわ」
「是非」
フワリと微笑むナディアは、まるでおとぎ話に出てくる精霊のようだとマティアスは思う。もしくは夜空に浮かぶ月の女神か、雄大な海の女神か。
所作の一つ一つが洗練されていて、全く隙が無いその姿には感銘を受けた。
自国の令嬢達は隙あらば妻の座にと、目を光らせていた。
勿論ナディアには婚約者がいるので、そんな事をする必要はないのは分かっている。が、マティアスは自身の容姿をしっかりと認識していた。
漆黒の髪に象牙色の肌、背も高く鍛え上げた体はがっしりとしていて、顔つきも美丈夫だとご令嬢方のお墨付きだ。どこかミステリアスな雰囲気のマティアスは、お忍びで街へ行ってもあちこちから声をかけられるのだ。
(平気な素振りをしているが、彼女も私が声をかければ…)
そんな考えが頭を過る。
今までも、表情を変えずに近寄る令嬢は何人もいたのだ。その中には婚約者がいた者もいる。
平然としているが、ナディアもそうかもしれないと思ったマティアスは、さりげなくナディアに近寄った。
「如何ですか、大公殿下?」
まさかこんな近くまで来ていると知らないナディアは、庭園でマティアスに振り返る。すると顔がぶつかりそうな位に近くにマティアスが立っており、驚いて一瞬目を丸くした。
そして小さく微笑むと違和感なくスッと距離を取る。
「あら、申し訳ございません。思っていたよりも歩く速度が遅かったようです」
見事な躱し方だ。相手に不快感を与える事なく、それでいて媚びを売ることもない。こちらが思わず手を伸ばしたくなるその存在に、マティアスがわざと魅惑的な笑みを浮かべた。
「いえ、美しい花に魅せられて、ついその蜜を味わいたくなるのは男の性ですので。こちらこそ不用意に近付いて申し訳ない」
「まあ」
不意打ちのように口説き文句を囁かれ、ナディアは小さく驚く。そしてクスッと笑い扇子で口元を隠し、こちらも目を細めてマティアスを見つめた。
「大公殿下が魅せられる花はどのような蜜をお持ちなのでしょうね。きっと、とても魅力的な花なのでしょう」
「その花が貴女かもしれないとは思わないのですか?」
「フフフ、誰もが魅了される花は知っていますわ。残念ながら私は花は花でも毒花らしいので、大公殿下がお気に召すような花ではございませんわ」
「誰がそのような事を」
「我が婚約者様ですわ。ですので信憑性は高いかと」
それを聞いてマティアスが眉を顰める。が、一瞬だけの事だ。ナディアはクルリと向きを変え、再び庭園を歩き出す。その背後でマティアスは従者にジョバンニとナディアの事を調べるよう告げ、その後は何食わぬ顔でナディアと共に庭園の散策をした。
そして、晩餐の時。
ようやく顔を出したジョバンニだったが、終始不機嫌な顔をしてナディアを睨みつけている。
マティアスが話しかけると表情を取り繕うが、それにしてもナディアに対する態度は婚約者のそれではなかった。
晩餐が終わり部屋から庭を眺めていると、ふいに誰かの声が聞こえて来た。
「ですから、私は知りませんと言ってるでしょう?」
「知らないはずはない!お前がサブリナに嫌がらせをしているのだろう!?」
どうやら声の主はナディアとジョバンニのようだ。
マティアスは息をひそめてテラスから近くへと移動する。すると先程よりも鮮明に二人の声が聞こえて来た。
「サブリナはお前にいじめられていると、涙ながらに告白してくれたんだ!」
「それはそれは。殿下は私の言葉は信じてくださらないのですね」
「サブリナが嘘をつくとでも言うのか!?」
「そんな事知りません。フェリッリ男爵令嬢の事は詳しく知りませんから」
「そうやって彼女を見下しているんだろう!」
「お話になりませんわね。フェリッリ男爵令嬢を殿下が気に入っているからと言って、私が嫌がらせして何になるのです?」
「嫉妬しているのだろう!だが逆効果だぞ!」
どうやらジョバンニはフェリッリ男爵令嬢を気に入っているようだ。侍従の報告にあった女性は、男爵家の令嬢と言う訳か。
「そんな事よりも、国賓をもてなす事が殿下のお仕事ですのに、本日は一体何をしてらっしゃったんです?ごまかすのも大変ですのよ」
「うるさい!お前には関係ないだろう!」
「関係あるから言ってるのです。私が殿下の代わりに対応しているんですよ?殿下も、王太子という自覚を持ってくださらないと困ります」
「そ、そんな事は分かっている!だが、私の穴を埋めるのはお前の仕事だろう!」
「…そのように思ってらっしゃるんですね」
ジョバンニの言葉に傷付いたのだろう。ナディアが一瞬悲しそうな顔をする。だが、ジョバンニは悪びれる様子もなく、吐き捨てるように呟いた。
「お前はそのくらいしか役に立たないだろう。サブリナを虐げた罪滅ぼしだと思って働けばいい」
「…畏まりました」
「そうか。ドルフィー二国の王太子殿下は我が国を随分と下に見ていると言う事なのだな」
「だ、誰だ!?」
振り返るとそこには無表情で立つマティアスの姿があった。
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