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6話(仁視点)※モブ姦
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ドアを開けると、どうやったのかオートロックを突破してきたらしい男が見下ろしてくる。
「よう、久しぶりだな」
親父のところで一緒に動いていた兄貴分だ。相変わらずオメガの俺を性欲処理の道具だと思ってる目をしてやがる。
まぁそれは、竿がありゃなんでも良かった俺にも非があるか。
剥き出しの足に感じるねっとりとした視線に鳥肌が立つ。颯太の言うこと聞いて、ちゃんと服着とくんだったぜ。
もう兄弟でもなくなったんだ。本気を出せば殴って追い返せるが、それはそれで仁義にもとるだろう。
派手すぎるシャツも顔の大きな傷も、マンションの住人に見られたら面倒だ。
俺は一旦玄関まで招き入れ、早足で部屋に戻りながら口を動かす。
「一か月ぶりっすね、兄貴。服を着るまで待っててください。外で話しま……っ」
「そのままでいい。色っぽいじゃねぇか」
許しも得ずに部屋に上がってきた無粋な体が、背中から抱きしめてくる。鼻息荒い言葉とともに太腿を撫でられ、興奮でベタついた手が裾の中に入ってきた。
直接的には触らず、まず腹をまさぐってくるのは焦らしているつもりなんだろう。手が動くたびに、俺はじわじわと吐き気がせり上がるのを感じて口を手で押さえる。
可笑しい。兄貴の手は、こんなに気持ち悪かっただろうか。
愛情なんてものはなくとも、互いに処理相手としては丁度良かったはずなのに。
(これが、番が居るってことか)
もう俺の体は、颯太しか受け付けないのだと実感する。
それは面倒でもあり、幸福でもあって、俺はこんなときなのに笑ってしまう。
頸の傷に手を当てて見せつけるようにしながら、俺は兄貴に目線をやった。
「止めてください。『これ』のせいでそれ以上やったら吐きそうなんで」
「好きに吐け。掃除するんは俺じゃねぇ」
「……ひっ」
颯太の痕がある頸に舌が這い、手が萎え切ったモノを掴んでくる。
こっちの事情なんて聞く気が全くないんだ。この人は、本当に性欲処理のためにわざわざここを調べたのか。
こちとら足抜けのために、ちゃんとケジメつけてきたのに冗談じゃない。
「離せ!」
「ぐっ」
カエルが潰れたような声が耳元に聞こえる。
腹に容赦なく肘を入れて、緩んだ腕を抜けようとする。
が、すぐに手首を掴まれ、背中にゴリ、と固いものが当たった。ひんやりとしたソレに本能が警鐘を発し、背筋に嫌な汗が流れる。
「こんなとこでチャカぶっ放したらどうなるのか、わかってんすか」
「この家の坊ちゃんが追い出されるだけだ。気にすんな」
どうやら、俺が颯太に入れ込んでいたのもバレているらしい。大方、俺が颯太について探らせたやつから全部聞いているんだろう。
殺っとくべきだったのに浮かれて忘れてた俺の落ち度だ。
「尻貸せば……帰ってくれますか」
「今日のところはな」
こりゃ対策打たねぇとヤバそうだ。
俺は内心舌打ちしながらベッドに上がって膝をつく。四つん這いになって、文字通り尻を差し出した。
吐きそうなのを耐えるために握りしめたシーツの中に、冷たい何かを感じて視線を落とす。
(あ、スマホ忘れてやがる)
颯太が目覚まし代わりに枕元に置いているスマートフォンは、画面が光っても何か連絡がある様子はない。アルバイト以外であまり誰かと連絡はしねぇらしいからな。
大学に着いてからスマートフォンが無いことに気づいて、慌てふためいて、それから
「まぁ誰からも連絡ないからいいか」
とスンっと開き直る颯太を想像して思わず口元が緩んだ。
だが、脳内の可愛らしい坊やとは正反対の奴が、背中から覆い被さってくる。
「前戯もなしでなんて、色気がねぇな」
「さっさと終わってくんねぇと、吐いちまうんで」
「可愛くねぇな」
俺の都合なんて聞きやしねぇで、無骨な手が体をいじくり回してきた。胸の飾りを掴んで耳に舌を這わせ、もう興奮してるブツを擦り寄せてくる。
慣れた仕草で愛撫してくるそれは、前まではすぐに俺の体が反応してたはずだった。
今は、何も感じない。いや、それどころかやっぱり気持ち悪かった。
必死で颯太の枕に顔を埋めた俺は、大きく息を吸う。胸をいっぱいにするのは颯太の匂いだ。
これで気持ち悪いのが少しだが紛れる。
(ヘッタクソで辿々しい……坊やの方がイイなんてな……)
オメガの体が自分でも不思議で笑ってしまう。でもイイふりをしなければ、この苦痛の時間が終わらないのも知っていた。
俺はナカを指でグチュグチュと音を立てて掻き回されながら、努めて甘ったるい声を出す。
「んっ、そこ……」
「ああ、番ができても好きなところは変わらんか」
「ぁ、んっ」
首筋に何度も鼻を擦り付けてくるのも、生温い息も、指の動きも、鼻の中を混ぜられるみたいに気分が悪い。目を閉じているのに、目が回るようだ。
「こんなことなら噛んどきゃよかった」
「は……冗談……ぁっ……も、挿れてくれ」
気色悪いことを抜かすなと、悪態を吐きそうになってなんとか飲み込む。演技するこっちの身にもなってほしい。
俺は我慢できないという風に腰を振って、喜ばせようと必死になった。
さっさと終わってくれ。それ以外の気持ちがない。
「相変わらず淫乱だな」
「んっ……くぅぁ!」
なかなかの質量のものが入ってきて体が強張る。容赦なく貫いてきたソレは、慣れているはずのものなのに。
(おか、しい……! 痛い……!)
身体が本格的に拒否しだした。息が上手くできない。ただひたすら苦しく、頭痛までしてくる。開けた口が塞がらず、奥を突かれる度に唾液が落ちて颯太の枕を汚す。
「ゃ、やめ……っ! むり、だ! 離してく……!」
必死でもがく俺を嘲笑う声が聞こえてくる。シーツを破れそうなほどにぎり、演技なんて忘れてなんとか逃げようとする。しかし腰を掴まれて、揺さぶられた。
「やだ! っぁ……やめてくれ……! 助けっ、そ」
颯太、と名前を呼びそうになって唇を噛む。もうとっくに颯太の身元なんざバレているだろうが、俺が完全に堕ちてるのがバレるのは困る。
「……っ! んんっ!」
「なんだ、もう泣かねぇのか? 嫌がるお前もそそるのに」
楽しげな声がだんだん遠くなっていく。
唇の端が切れて口の中に血の味が広がる。俺の体は一切の快感を拾わず、中心も萎えたまま。
それなのに猛ったものを難なく咥え込む俺を見たら、颯太はどう思うだろう。
責任感が強くても、幻滅して番いを解消するだろうか。
「やだ……そうた……っおれは」
想像しただけで、恐怖と絶望が襲ってくる。俺の意思とは関係なく、目から涙が溢れてきた。
これはなんだ? どんな感情だ?
「そうた……っそう、た……!」
結局何度も名前を呼んでしまいながら、腹の中に熱いものをぶちまけられた。
そして、俺の意識はそこで途絶えた。
「よう、久しぶりだな」
親父のところで一緒に動いていた兄貴分だ。相変わらずオメガの俺を性欲処理の道具だと思ってる目をしてやがる。
まぁそれは、竿がありゃなんでも良かった俺にも非があるか。
剥き出しの足に感じるねっとりとした視線に鳥肌が立つ。颯太の言うこと聞いて、ちゃんと服着とくんだったぜ。
もう兄弟でもなくなったんだ。本気を出せば殴って追い返せるが、それはそれで仁義にもとるだろう。
派手すぎるシャツも顔の大きな傷も、マンションの住人に見られたら面倒だ。
俺は一旦玄関まで招き入れ、早足で部屋に戻りながら口を動かす。
「一か月ぶりっすね、兄貴。服を着るまで待っててください。外で話しま……っ」
「そのままでいい。色っぽいじゃねぇか」
許しも得ずに部屋に上がってきた無粋な体が、背中から抱きしめてくる。鼻息荒い言葉とともに太腿を撫でられ、興奮でベタついた手が裾の中に入ってきた。
直接的には触らず、まず腹をまさぐってくるのは焦らしているつもりなんだろう。手が動くたびに、俺はじわじわと吐き気がせり上がるのを感じて口を手で押さえる。
可笑しい。兄貴の手は、こんなに気持ち悪かっただろうか。
愛情なんてものはなくとも、互いに処理相手としては丁度良かったはずなのに。
(これが、番が居るってことか)
もう俺の体は、颯太しか受け付けないのだと実感する。
それは面倒でもあり、幸福でもあって、俺はこんなときなのに笑ってしまう。
頸の傷に手を当てて見せつけるようにしながら、俺は兄貴に目線をやった。
「止めてください。『これ』のせいでそれ以上やったら吐きそうなんで」
「好きに吐け。掃除するんは俺じゃねぇ」
「……ひっ」
颯太の痕がある頸に舌が這い、手が萎え切ったモノを掴んでくる。
こっちの事情なんて聞く気が全くないんだ。この人は、本当に性欲処理のためにわざわざここを調べたのか。
こちとら足抜けのために、ちゃんとケジメつけてきたのに冗談じゃない。
「離せ!」
「ぐっ」
カエルが潰れたような声が耳元に聞こえる。
腹に容赦なく肘を入れて、緩んだ腕を抜けようとする。
が、すぐに手首を掴まれ、背中にゴリ、と固いものが当たった。ひんやりとしたソレに本能が警鐘を発し、背筋に嫌な汗が流れる。
「こんなとこでチャカぶっ放したらどうなるのか、わかってんすか」
「この家の坊ちゃんが追い出されるだけだ。気にすんな」
どうやら、俺が颯太に入れ込んでいたのもバレているらしい。大方、俺が颯太について探らせたやつから全部聞いているんだろう。
殺っとくべきだったのに浮かれて忘れてた俺の落ち度だ。
「尻貸せば……帰ってくれますか」
「今日のところはな」
こりゃ対策打たねぇとヤバそうだ。
俺は内心舌打ちしながらベッドに上がって膝をつく。四つん這いになって、文字通り尻を差し出した。
吐きそうなのを耐えるために握りしめたシーツの中に、冷たい何かを感じて視線を落とす。
(あ、スマホ忘れてやがる)
颯太が目覚まし代わりに枕元に置いているスマートフォンは、画面が光っても何か連絡がある様子はない。アルバイト以外であまり誰かと連絡はしねぇらしいからな。
大学に着いてからスマートフォンが無いことに気づいて、慌てふためいて、それから
「まぁ誰からも連絡ないからいいか」
とスンっと開き直る颯太を想像して思わず口元が緩んだ。
だが、脳内の可愛らしい坊やとは正反対の奴が、背中から覆い被さってくる。
「前戯もなしでなんて、色気がねぇな」
「さっさと終わってくんねぇと、吐いちまうんで」
「可愛くねぇな」
俺の都合なんて聞きやしねぇで、無骨な手が体をいじくり回してきた。胸の飾りを掴んで耳に舌を這わせ、もう興奮してるブツを擦り寄せてくる。
慣れた仕草で愛撫してくるそれは、前まではすぐに俺の体が反応してたはずだった。
今は、何も感じない。いや、それどころかやっぱり気持ち悪かった。
必死で颯太の枕に顔を埋めた俺は、大きく息を吸う。胸をいっぱいにするのは颯太の匂いだ。
これで気持ち悪いのが少しだが紛れる。
(ヘッタクソで辿々しい……坊やの方がイイなんてな……)
オメガの体が自分でも不思議で笑ってしまう。でもイイふりをしなければ、この苦痛の時間が終わらないのも知っていた。
俺はナカを指でグチュグチュと音を立てて掻き回されながら、努めて甘ったるい声を出す。
「んっ、そこ……」
「ああ、番ができても好きなところは変わらんか」
「ぁ、んっ」
首筋に何度も鼻を擦り付けてくるのも、生温い息も、指の動きも、鼻の中を混ぜられるみたいに気分が悪い。目を閉じているのに、目が回るようだ。
「こんなことなら噛んどきゃよかった」
「は……冗談……ぁっ……も、挿れてくれ」
気色悪いことを抜かすなと、悪態を吐きそうになってなんとか飲み込む。演技するこっちの身にもなってほしい。
俺は我慢できないという風に腰を振って、喜ばせようと必死になった。
さっさと終わってくれ。それ以外の気持ちがない。
「相変わらず淫乱だな」
「んっ……くぅぁ!」
なかなかの質量のものが入ってきて体が強張る。容赦なく貫いてきたソレは、慣れているはずのものなのに。
(おか、しい……! 痛い……!)
身体が本格的に拒否しだした。息が上手くできない。ただひたすら苦しく、頭痛までしてくる。開けた口が塞がらず、奥を突かれる度に唾液が落ちて颯太の枕を汚す。
「ゃ、やめ……っ! むり、だ! 離してく……!」
必死でもがく俺を嘲笑う声が聞こえてくる。シーツを破れそうなほどにぎり、演技なんて忘れてなんとか逃げようとする。しかし腰を掴まれて、揺さぶられた。
「やだ! っぁ……やめてくれ……! 助けっ、そ」
颯太、と名前を呼びそうになって唇を噛む。もうとっくに颯太の身元なんざバレているだろうが、俺が完全に堕ちてるのがバレるのは困る。
「……っ! んんっ!」
「なんだ、もう泣かねぇのか? 嫌がるお前もそそるのに」
楽しげな声がだんだん遠くなっていく。
唇の端が切れて口の中に血の味が広がる。俺の体は一切の快感を拾わず、中心も萎えたまま。
それなのに猛ったものを難なく咥え込む俺を見たら、颯太はどう思うだろう。
責任感が強くても、幻滅して番いを解消するだろうか。
「やだ……そうた……っおれは」
想像しただけで、恐怖と絶望が襲ってくる。俺の意思とは関係なく、目から涙が溢れてきた。
これはなんだ? どんな感情だ?
「そうた……っそう、た……!」
結局何度も名前を呼んでしまいながら、腹の中に熱いものをぶちまけられた。
そして、俺の意識はそこで途絶えた。
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