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2巻 2科分裂編
第3話 ①
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「毎日の儀式だけど休日は面倒極まりないや」
今日は極楽の土曜日。終日全ての時間を自由に使え、しかも翌日も休みという最高の曜日だ。
それなのに、ゴミ出しのために早起きしなければいけないのはどうなんでしょうか。
「土曜日だけゴミの収集時間がもっと遅くなってくれればいいのになぁ……」
口からはついつい溜息が零れる。
しかしぼやいたところで部活の練習に向かった弟が代わってくれる訳でもなく。
ゴミ捨て場まで徒歩五分という微妙に遠い距離も億劫さに拍車をかけてくれる。
往復で約十分。ちょうど学園の休み時間を徒歩で消費している計算になる。
そんな下らないことを頭の中で考えつつ、ゴミを捨て終えた俺は自宅へと踵を返す。
さっさと帰って二度寝しよう。
――――ん?
前方からジョギングをする女の子の姿が見えてきた。
俺と同年代の人っぽいな。
徐々にその姿が大きくなっていき、女の子と俺の距離が縮んでゆく。
俺と目が合うと女の子はニコッと微笑み、ペコリと丁寧に会釈してくれた。見目麗しい笑みには慈愛すら感じ取れた。
我に返った俺も慌ててぎこちなく返す。
その際に気がついたけど彼女は貴津学園のジャージを着用していた。1科なのは間違いないけど、学年までは分からなかった。
(美人だったなあ……)
長身で手足が長く抜群のスタイルを誇っていた。
走る度に艶やかなロングヘアーが不規則に揺れ、あの人独特の色気を醸し出していた。月並みな感想しか出ないけど、大人っぽい綺麗な人だったなぁ。
些細な喜びだけど綺麗な人と会えてゴミ出しも悪くないかな、なんて思っちゃったりして。
でも――
(初めて会った気がしないのはなんでだ……?)
もちろんどこかで会った記憶はない。
けれど、過去に接点があったように感じてしまう。
(まぁいいや。帰って寝よ――)
「ねぇ、こんな朝早くから何の用?」
「朝から悪いね」
――――おや?
たった今聞こえた会話の主は――蓮見さんと、ついでに太一だった。
蓮見雫さん。
太一の幼馴染で、俺たちの一つ年下の女の子だ。顔は美少女、性格はキツイ。
こんな朝っぱらから何事だろうか。
って、ダメだろ俺! これじゃあ盗み聞きじゃないか。
二人に気づかれないようそろりとその場を立ち去ろうとした、
その瞬間。
「おぉっ、兄貴じゃねーか! ゴミ捨てサンキューな!」
「うわっ――げ、元貴……」
どでかい声で兄貴の俺を呼んだのは実弟の元貴。
外見、性格ともに俺とは真逆でチャラついた青春を謳歌している中学3年生だ。
髪にはメッシュをつけまくっているので、虹のようなグラデーションが完成されている。また、両耳にはピアスが元貴の身体の一部のように輝いている。
…………なんだろう、コイツを見る度に辻堂の顔が脳裏に浮かぶんだが。顔は全然違うのに不思議だ。
もっとも、元貴との兄弟仲は良いんだけどね。
「んで、兄貴はそんなとこでコソコソ何やってんの??」
元貴は空き家の陰に潜む俺に怪訝な表情を向けてきた。
「しっ! 今とある二人が大切な話をするみたいだから帰るぞ」
「とある二人……?」
そこで元貴の目が二人を捉える。
「おっ! 太一っちじゃねーか!」
元貴は太一と面識がある。俺たちは太一と中学が同じであり、なおかつ太一が何度か俺の家に遊びに来るので、そこで元貴とも親交を深めているんだ。
「もう一人の女の子は……迷子の子供か?」
蓮見さんを視界に捉えた元貴は顎に手を当てて首を傾げた。
「……お前、蓮見さんに蹴り飛ばされたいのか? 彼女は俺の一つ年下だぞ。つまりお前より一年先輩だ」
「ええっ!? あれはどうみても中学生っしょ!?」
俺の発言が相当衝撃的だったようで、元貴は目を大きく見開いて驚きを表現した。
「ってか最悪小学生っしょ! あれで俺より年上とかマジパネェな!」
たいそう失礼な発言だが、幸いにもあの二人がこちらを振り向くことはなかった。
危ない危ない。元貴の声は二人、特に蓮見さんには聞こえていなかった。
頼むからあまり油をばら撒くことを言わないでくれよ。万が一、火がついたら間違いなく死ぬぞ。
「いいから帰ろうよ」
元貴の腕を引っ張ってこの場から去ろうとするも、
「何言ってんスか兄貴ィ! オレっちには分かる。今から……修羅場がはじまる! こんな美味しいイベント、しかと両耳かっぽじって聞いておかねーとバチ当たるぜ! だから聞くっ♪」
この愚弟は何を血迷ったのか、野次馬根性丸出しで二人を凝視しはじめた。しれっと腕から俺の手を振りほどく作業も忘れずに。
「止めてくれるな兄貴っ、オレっちの決意はチタンのごとく固いんだ」
「いやいや、盗み聞きみたいな真似は人としてどうかと思うよ!」
「違うよぉ。みたいじゃなくて、盗み聞きそのものだぜぃイェイ!」
確信犯です。どうもありがとうございました。殊更タチが悪いんだけどどーすんのコイツ。
うはははと笑って俺の横につくチャラい弟。本当に俺たち兄弟なの? DNAどうなってるの? 両親ともにチャラくないよ?
そんな俺たちを尻目に例の二人はとりとめのない話をしている。幸いにもまだ本題に入っていない。退散するなら今のうちだ。
「もう好きにしていいよ。俺は帰るぞ」
その場から離れようとするも、
「それ監督不行き届きスよ! 兄とは常に弟の面倒を見て尻拭いするモンっしょ!」
謎の理論を振りかざす元貴に肩を掴まれた。
「そんな決まりがどこに――ところで部活はどうした?」
今更ながら練習に向かったはずのコイツがなぜ今ここにいるんだ。
「顧問が体調を崩したから急遽休みになった――んなコトどうでもいいから修羅場をじっくりねっとり見守ろうじゃないの。兄弟仲良く。ねっ、兄貴」
親指を立てて舞い上がる弟を引き気味で一瞥したのは内緒だ。
結局、罪悪感を覚えつつも元貴に押し切られる形でやりとりを見届ける羽目に。
「――で? さっさと用件を言ってよ。あたしは暇じゃないんだけど」
「はっきりさせておきたいことがあってさ」
太一はもったいぶって間を開けたのち、続きの言葉を発した。
「――いい加減に自分を偽るのはやめてほしいんだけど」
太一から飛び出したのは、是正の言葉。
「……たったそれだけの理由で呼んだわけ?」
蓮見さんは拍子抜けしたのか気の抜けた返事をしたけど、太一は意に介さず続ける。
「エア彼氏の存在を周囲に吹聴して何が楽しいんだい?」
えっ? エア彼氏ってなんだ?
そもそも自分を偽るとはどういうことだろう。今まで俺が見てきた蓮見さんは本当の姿ではなかった?
「なっ…………な、なな、なんのことよ! 証拠を見せなさいよ!」
嘘が苦手なのか、蓮見さんは俺でも分かるくらいあからさまに動揺している。
「彼氏がいない証拠? |彼氏がいる方の証拠を見せれば早いじゃないか。なぜわざわざ検証が面倒な彼氏がいない証拠の方を提示しなければならないのか分からないんだけど?」
「うっ……そ、それは……」
「本当に彼氏がいるなら顔写真と一部でもいいからチャットのやりとりを見せてよ」
「………………」
太一の尋問を浴びる蓮見さんは口をつぐんでしまった。視線は宙を泳いでいる。
会話の優劣は明らかだ。蓮見さんが口論で太一に勝てるとはとてもじゃないけど思えない。重箱の隅をつつくタイプの太一に対して、蓮見さんは完全感情型だから。
「うっひょ~、最高にムラムラしてきたッスよ~! いやぁいいねぇ高校生はぁ!」
「シリアスな雰囲気がビンビンと漂ってるのによくムラつけるよな……」
全然盛り上がるところじゃないだろう。おまけに俺たちは盗み聞きしている立場だし。
「た、太一君には関係ないじゃない!」
蓮見さんは地団駄を踏みはじめ、声を荒げて逆ギレした。
「ふんっ、いないわよ! いなければ何? ダサい? 女としての魅力がない? そう言いたいんだ!?」
早口で開き直りの言葉をまくしたてると、ぷいっと太一から視線を外してしまう蓮見さん。その顔は真っ赤に染まっている。
「誰もそんなこと言ってないでしょう」
太一はやれやれといった具合で溜息を吐いた。
「たださぁ。『彼氏がいる』なんて公言してしまったら、ほとんどの男は君にアプローチしてこなくなるじゃないか。それじゃあずっと本当の彼氏はできないじゃん。自ら縁を遠ざけてどうする? 君はそれでいいのかい? それともそうせざるを得ない理由でも?」
太一は決して蓮見さんの顔から目を逸らさない。思わず息を呑むほどに真っ直ぐな瞳だ。
「……相変わらずお節介よね、太一君って」
太一と視線は合わせないものの、蓮見さんの目にはずいぶんと力が入っていた。眼力のこもったその瞳が俺に向けられたならば、脂汗を出しながら思わず後ずさりしてしまっていた。
今日は極楽の土曜日。終日全ての時間を自由に使え、しかも翌日も休みという最高の曜日だ。
それなのに、ゴミ出しのために早起きしなければいけないのはどうなんでしょうか。
「土曜日だけゴミの収集時間がもっと遅くなってくれればいいのになぁ……」
口からはついつい溜息が零れる。
しかしぼやいたところで部活の練習に向かった弟が代わってくれる訳でもなく。
ゴミ捨て場まで徒歩五分という微妙に遠い距離も億劫さに拍車をかけてくれる。
往復で約十分。ちょうど学園の休み時間を徒歩で消費している計算になる。
そんな下らないことを頭の中で考えつつ、ゴミを捨て終えた俺は自宅へと踵を返す。
さっさと帰って二度寝しよう。
――――ん?
前方からジョギングをする女の子の姿が見えてきた。
俺と同年代の人っぽいな。
徐々にその姿が大きくなっていき、女の子と俺の距離が縮んでゆく。
俺と目が合うと女の子はニコッと微笑み、ペコリと丁寧に会釈してくれた。見目麗しい笑みには慈愛すら感じ取れた。
我に返った俺も慌ててぎこちなく返す。
その際に気がついたけど彼女は貴津学園のジャージを着用していた。1科なのは間違いないけど、学年までは分からなかった。
(美人だったなあ……)
長身で手足が長く抜群のスタイルを誇っていた。
走る度に艶やかなロングヘアーが不規則に揺れ、あの人独特の色気を醸し出していた。月並みな感想しか出ないけど、大人っぽい綺麗な人だったなぁ。
些細な喜びだけど綺麗な人と会えてゴミ出しも悪くないかな、なんて思っちゃったりして。
でも――
(初めて会った気がしないのはなんでだ……?)
もちろんどこかで会った記憶はない。
けれど、過去に接点があったように感じてしまう。
(まぁいいや。帰って寝よ――)
「ねぇ、こんな朝早くから何の用?」
「朝から悪いね」
――――おや?
たった今聞こえた会話の主は――蓮見さんと、ついでに太一だった。
蓮見雫さん。
太一の幼馴染で、俺たちの一つ年下の女の子だ。顔は美少女、性格はキツイ。
こんな朝っぱらから何事だろうか。
って、ダメだろ俺! これじゃあ盗み聞きじゃないか。
二人に気づかれないようそろりとその場を立ち去ろうとした、
その瞬間。
「おぉっ、兄貴じゃねーか! ゴミ捨てサンキューな!」
「うわっ――げ、元貴……」
どでかい声で兄貴の俺を呼んだのは実弟の元貴。
外見、性格ともに俺とは真逆でチャラついた青春を謳歌している中学3年生だ。
髪にはメッシュをつけまくっているので、虹のようなグラデーションが完成されている。また、両耳にはピアスが元貴の身体の一部のように輝いている。
…………なんだろう、コイツを見る度に辻堂の顔が脳裏に浮かぶんだが。顔は全然違うのに不思議だ。
もっとも、元貴との兄弟仲は良いんだけどね。
「んで、兄貴はそんなとこでコソコソ何やってんの??」
元貴は空き家の陰に潜む俺に怪訝な表情を向けてきた。
「しっ! 今とある二人が大切な話をするみたいだから帰るぞ」
「とある二人……?」
そこで元貴の目が二人を捉える。
「おっ! 太一っちじゃねーか!」
元貴は太一と面識がある。俺たちは太一と中学が同じであり、なおかつ太一が何度か俺の家に遊びに来るので、そこで元貴とも親交を深めているんだ。
「もう一人の女の子は……迷子の子供か?」
蓮見さんを視界に捉えた元貴は顎に手を当てて首を傾げた。
「……お前、蓮見さんに蹴り飛ばされたいのか? 彼女は俺の一つ年下だぞ。つまりお前より一年先輩だ」
「ええっ!? あれはどうみても中学生っしょ!?」
俺の発言が相当衝撃的だったようで、元貴は目を大きく見開いて驚きを表現した。
「ってか最悪小学生っしょ! あれで俺より年上とかマジパネェな!」
たいそう失礼な発言だが、幸いにもあの二人がこちらを振り向くことはなかった。
危ない危ない。元貴の声は二人、特に蓮見さんには聞こえていなかった。
頼むからあまり油をばら撒くことを言わないでくれよ。万が一、火がついたら間違いなく死ぬぞ。
「いいから帰ろうよ」
元貴の腕を引っ張ってこの場から去ろうとするも、
「何言ってんスか兄貴ィ! オレっちには分かる。今から……修羅場がはじまる! こんな美味しいイベント、しかと両耳かっぽじって聞いておかねーとバチ当たるぜ! だから聞くっ♪」
この愚弟は何を血迷ったのか、野次馬根性丸出しで二人を凝視しはじめた。しれっと腕から俺の手を振りほどく作業も忘れずに。
「止めてくれるな兄貴っ、オレっちの決意はチタンのごとく固いんだ」
「いやいや、盗み聞きみたいな真似は人としてどうかと思うよ!」
「違うよぉ。みたいじゃなくて、盗み聞きそのものだぜぃイェイ!」
確信犯です。どうもありがとうございました。殊更タチが悪いんだけどどーすんのコイツ。
うはははと笑って俺の横につくチャラい弟。本当に俺たち兄弟なの? DNAどうなってるの? 両親ともにチャラくないよ?
そんな俺たちを尻目に例の二人はとりとめのない話をしている。幸いにもまだ本題に入っていない。退散するなら今のうちだ。
「もう好きにしていいよ。俺は帰るぞ」
その場から離れようとするも、
「それ監督不行き届きスよ! 兄とは常に弟の面倒を見て尻拭いするモンっしょ!」
謎の理論を振りかざす元貴に肩を掴まれた。
「そんな決まりがどこに――ところで部活はどうした?」
今更ながら練習に向かったはずのコイツがなぜ今ここにいるんだ。
「顧問が体調を崩したから急遽休みになった――んなコトどうでもいいから修羅場をじっくりねっとり見守ろうじゃないの。兄弟仲良く。ねっ、兄貴」
親指を立てて舞い上がる弟を引き気味で一瞥したのは内緒だ。
結局、罪悪感を覚えつつも元貴に押し切られる形でやりとりを見届ける羽目に。
「――で? さっさと用件を言ってよ。あたしは暇じゃないんだけど」
「はっきりさせておきたいことがあってさ」
太一はもったいぶって間を開けたのち、続きの言葉を発した。
「――いい加減に自分を偽るのはやめてほしいんだけど」
太一から飛び出したのは、是正の言葉。
「……たったそれだけの理由で呼んだわけ?」
蓮見さんは拍子抜けしたのか気の抜けた返事をしたけど、太一は意に介さず続ける。
「エア彼氏の存在を周囲に吹聴して何が楽しいんだい?」
えっ? エア彼氏ってなんだ?
そもそも自分を偽るとはどういうことだろう。今まで俺が見てきた蓮見さんは本当の姿ではなかった?
「なっ…………な、なな、なんのことよ! 証拠を見せなさいよ!」
嘘が苦手なのか、蓮見さんは俺でも分かるくらいあからさまに動揺している。
「彼氏がいない証拠? |彼氏がいる方の証拠を見せれば早いじゃないか。なぜわざわざ検証が面倒な彼氏がいない証拠の方を提示しなければならないのか分からないんだけど?」
「うっ……そ、それは……」
「本当に彼氏がいるなら顔写真と一部でもいいからチャットのやりとりを見せてよ」
「………………」
太一の尋問を浴びる蓮見さんは口をつぐんでしまった。視線は宙を泳いでいる。
会話の優劣は明らかだ。蓮見さんが口論で太一に勝てるとはとてもじゃないけど思えない。重箱の隅をつつくタイプの太一に対して、蓮見さんは完全感情型だから。
「うっひょ~、最高にムラムラしてきたッスよ~! いやぁいいねぇ高校生はぁ!」
「シリアスな雰囲気がビンビンと漂ってるのによくムラつけるよな……」
全然盛り上がるところじゃないだろう。おまけに俺たちは盗み聞きしている立場だし。
「た、太一君には関係ないじゃない!」
蓮見さんは地団駄を踏みはじめ、声を荒げて逆ギレした。
「ふんっ、いないわよ! いなければ何? ダサい? 女としての魅力がない? そう言いたいんだ!?」
早口で開き直りの言葉をまくしたてると、ぷいっと太一から視線を外してしまう蓮見さん。その顔は真っ赤に染まっている。
「誰もそんなこと言ってないでしょう」
太一はやれやれといった具合で溜息を吐いた。
「たださぁ。『彼氏がいる』なんて公言してしまったら、ほとんどの男は君にアプローチしてこなくなるじゃないか。それじゃあずっと本当の彼氏はできないじゃん。自ら縁を遠ざけてどうする? 君はそれでいいのかい? それともそうせざるを得ない理由でも?」
太一は決して蓮見さんの顔から目を逸らさない。思わず息を呑むほどに真っ直ぐな瞳だ。
「……相変わらずお節介よね、太一君って」
太一と視線は合わせないものの、蓮見さんの目にはずいぶんと力が入っていた。眼力のこもったその瞳が俺に向けられたならば、脂汗を出しながら思わず後ずさりしてしまっていた。
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