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第1章

いつもと違う日のはじまり(改稿2/23)

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 今日はいつもと同じように始まり、いつもと同じように終わると思っていた。
   しかし今日は「いつもの一日」ではなかった。

 今私が立っているのは、いつも過ごすはずの町ではなかった。
 まったく別の場所に私はいる。

 あまりの驚きに、茫然自失というのはこういう場合をさすんだろうなと、妙なことを思ってしまう。

しかし、その他は頭の中が真っ白だ!

「ここはどこ?私は誰?」状態です。


 まずは落ちついて考えよう。
 うん、そうしよう。

 深呼吸、深呼吸。
 すーはー、すーはー。

 まずは「私は誰?」からだ。


 私は桜井亜里沙。高校一年生。

 日本の馬追(まおう)町で育った。
 両親はいない。

 馬追町の養護施設「多福園」の前に、赤ん坊の私は置き去りにされていた。

 何故置き去りにされたのか?

 それは本当の両親がわからないので定かではないが、多分容姿が関係していると思う。
 私は純粋な日本人ではない。銀髪に碧眼という容姿だからだ。
 このハーフな見た目のせいで、捨てられたんだろうと思う。
 純粋(?)な西洋人だけど、違う理由で捨てられたってこともあるけど。

 見た目のせいで、子供の頃いじめられた。
 そのため、今は髪を茶色に染め、黒いカラコンをはめている。

 髪が茶色の理由は、何故か髪が黒く染まらなかったため。
 いろいろな商品を試したが、ダメだった。
 黒はダメだったが、ダークブラウンなら染まった。だから茶色の髪。
 そろそろ染める時期。髪の根元の銀髪が顔をだし始めている。逆プリン状態だね。

「今週末染めよう」

 そう朝思いながら、学園を出た。施設のことを「学園」って言ってるんだよ。

 高校は電車で2駅乗ったところにある。
 いつものように電車に乗り、下車駅に到着した。
 改札口は駅舎の2階にある。

 改札を出て、階段を降りていった。
 まわりのサラリーマンや高校生も一斉に降りていく。
 その途中で混みあっているからなのか、誰かに背中を押された。

「ちょっと危ないよ!」

 落ちないように、踏ん張ろうとしたが間に合わず、階段を踏み外してしまった。

 階段を降りている時は、まわりの歩行者にご注意ください!

 誰か、助けてー!


 階段から落ちた衝撃はなかった。

 しかし気がつくと、周りの景色は一変していた。

 そして冒頭の「茫然自失」状態になっていました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

最後の文章を追記しました。







 
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