俺嫌な奴になります。

コトナガレ ガク

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世界救済委員会

第二百十一話 捜査開始?

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 椅子に座って話を聞いていた俺は大野の話をまとめる。
 大野達はいつものように合コンを開いて獲物を定めると、獲物に薬を混ぜた酒を合コンのノリで飲ませて眠らせたらしい。その後合コンがお開きになると、送ると称して眠らせた獲物を昨日俺が調査していた現場の近くまで運んだらしい。その他の女も怪しまれないようにちゃんと家に運んであげる気の使いよう。
 獲物が眠っている間は我慢して何もしない、この溜が滾らせてくれるらしい。いよいよ女が眠りから覚めたら、欲望解放で女を追い立てた。
 女が恐怖で逃げ出したら女狩りのスタート。
 多少ハンデを与えてから追いかけ初め、いつものように狭い路地に追い立て、袋小路に追い詰める事に成功した。
 いよいよ狩も大詰め、後は獲物を捕らることで男の狩猟本能が解放されて、どんなクスリよりもエクスタシーを感じて女が壊れるまで犯す予定だった。
 だがこの日は違った。獲物は哀れな草食動物じゃ無かった。獲物だと思っていた女こそ獲物を誘い出し刈り取る狩人だった。
 追い込み最高潮となった本能を浴びたとき女は変わった。女は不動明王の如く真っ赤に染まって罪を裁く嚇灼の針を放つ。
 そこで大野の記憶は消えたらしい。

「その女はお前の知り合いか?」
「初めて見る女だった」
 やはり、その女は今まで犠牲になった女か家族が雇った復讐者といったところか。問題は潜り込んだ手口か。その手口を辿れば女に辿り着く。
「合コンの女を用意したのはお前じゃ無いのか?」
「いや、女のメンバーは知り合いの女に一任している。その方が誰が来るか分からなくていいスパイスになるしな」
「なるほど」
 嘘は言ってないな。
 脅しがよほど効いたのか案外素直に大野は悪事を白状してくれる。
 おかげで後ろに立つジャンヌの殺気で俺の背中はチリチリする。頼むから全てを聞き出すまでは暴発しないでくれ。
「その女の連絡先は?」
「電話番号はスマフォがないから分からない」
 そういえば此奴等が倒れていた現場にスマフォは無かったらしい。犯人が回収した? 合コンのノリで写真とか取られているかも知れない、自分に繋がる僅かな手掛かりも残さない細心の注意が出来る相手か。
 こういう相手はやりにくい。魔の力なんて持っているんだ、横綱相撲で来てくれないと凡人の勝ち目が無くなってしまう。
「ならその女の名前と学校を教えろ。直接会いにいく」
「話すけど、俺がしゃべったことは黙っていてくれよ」
 此奴ここから出た後の事を気にしているのか。つまり無罪放免の後、何食わぬ顔でのうのうと大学に元通り通うつもりなのか。
 この図太さは羨ましいよ。
「今更自分の評判を気にしてどうする。さっさと教えろ」
「分かったよ。彼女の名前は下膳 笙梅。同じ大学の商学部の二年だ」
「その女はお前達がやっていることを知っているのか?」
「さあな。だが薄々は感じてるんじゃ無いか」
 何かを察していて、いざとなれば言い逃れ出来るように何も聞かない。なかなかの雌狐だな。俺も心して掛からないと躱される可能性があるな。
「分かった。最後にお前達を返り討ちにした女の特徴を話せ」
「ああ、特徴的なのは・・・」


 大野から着きった特徴をスマフォに記録しながら別に用意した手帳に似顔絵を描いていく。
「へえ~意外と上手いのね」
 ジャンヌが後ろから顔を突き出して覗き込んでくる。
 その胸が俺の肩に乗り掛かり、その質量感に感動してしまう。
「芸は身を助けるってね」
 俺は顔を引き締めて答える。
 瓜実型できりっとした目つき、何よりの特徴は腰まで届くポニーテールか。
「よし、また聞きたいことが出来たら聞く。お前は暫くここに入院していろ」
「おいおい、自由にしてくれないのか?」
「お前恨みを買っている自覚は無いのか?
 次は助けるか分からないぞ」
 此奴を解放して囮にする手もあるが、それは最後の手段だ。
「うっ」
「落ち着くまで大人しくしていろ」
「分かった」
 さてとまずはその下膳の所に行って、容疑者の女、仮に嚇灼の魔女と呼ぶとして、知っているか聞くか。上手くいけばこの事件スピード解決だ。
 そう思った俺が立ち上がると同時に部屋のドアが乱暴開けられ波柴達が乱入しきて俺を睨み付け怒鳴りつける。
「どういうことだっ、これは!!!」
 やれやれ、捜査がまた遅れそうだ。

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