俺嫌な奴になります。

コトナガレ ガク

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世界救済委員会

第269話 世界の変革

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「なにが」
 世界に薄い赤いヴェールが掛けられたような気分になる。
 味も香りもしないし目で見えず耳で聞こえず手で触れない。唯一感じ取れる頭が無理矢理五感に逆変換している。
 これはなんだ?
 上から真っ赤な粉雪が降り注ぎ、薄い赤い世界に瞑夜やくせるはクリムゾンに輝く。
 クリムゾン、視覚で見る色じゃ無い五感が新たな感覚を捉えようとした結果のクリムゾン。見詰めてはいけないと本能が告げる。
 何か分からないが俺もついに何かの力に覚醒したかと喜ぼうにも、残念ながらこれは俺だけでは無いようだ。瞑夜やくせるも何かを感じ取っている様子が覗える。
 つまり俺が変わったのでは無く、世界が一変した。
 世界の変革が起きた? 
「上」
 くせるはこの現象の根源を察知出来たのか勝手に一人でトントントンと軽いステップで階段を上がり初めてしまう。
「くうっ。瞑夜ここは頼むぞ」
 世界の変革を前にしては、ここに来た目的のP.Tの援護とか石皮音の救出とかは頭から消えた。
 世界の変革、考えただけで笑みが浮かぶ。
「任された。お嬢を頼む」
 此奴にとってはそれでもくせるの方が大事らしいで助かった。
 俺も慌てて階段を駆け上がっていく。日頃の鍛錬のおかげで21階に付く前には追い付けた。
「おい、一人で突き進むな」
 何かによほどご執心なのか俺の呼び掛けに振り返ることも足を緩めることもない。
 ちきしょうが、だが最上階くらいまでなら何とか付いていける。
 追い付き21階の踊り場に出ると目の前には鋼鉄の扉、その重量感が冷たい拒絶の意思を具現化したように錯覚する。
 まあいい今はこの階には用は無い、何かはこの階には無いもっと上だ。くせると俺は無視して通り過ぎようとしたときだった。
 この感覚に光も音の振動も関係ない、厚く冷たい鋼鉄の扉の向こう側に強烈な赤を感じた。
 それを思考するより先に鋼鉄が拉げ爆発する音が響き、鋼鉄の扉が爆発した。

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