43 / 48
第一章 勇者パーティ崩壊
第43話 無感情の勇者たち
しおりを挟む
「来た」
俺はここ最近敵感知の反応の感度を上げるため、毎日のように城外を感知していた。
まだ、誰がどの反応かわかっているわけではないが、新しい反応がやってきたことはわかった。
見つかった反応は三つ。バドン、マジュナ、ヒルギスの三人と似ている。
おそらくガードンと同じ状態なのだろう。
「今日は私たちまで呼び出したけど、何かあったの?」
俺の呼びかけに応じ、パトラを始め魔王軍の幹部が数人集まってきた。
「ああ。今日はあいつらは全員叩き潰す」
「カイセイがやる気なんて珍しいね」
「全力を出して俺が反応を追えない相手なんて、ここ最近で初めてだからな。俺の力を試すためにもちょうどいい相手だと思って」
そして、おそらく今まで相手してきた中で一番厄介な敵だ。
神出鬼没で反応を追えない。
もしかしたら中にいるかもしれないと思ったが、壁の中に霧を充満させても知らない人間の反応は感知できなかった。
こればっかりは祈るしかないが、まだやって来ていないと信じたい。
「今回は相手もパーティだと考える。そのため、相手はそれぞれでしてほしい。マジュナという魔法使いをアルチさん。ヒルギスという聖女をスーとノーの二人。そして、勇者バドンをレバレちゃんに任せたい」
「わかりました」
「スーはわかったのー」
「ノーもです」
「ボクもそれでいいけど、あれ、カイセイ君と魔王様は?」
「俺たちは別でやることがある」
「えー。ずるーい。勇者を任せるって言って他でやることがあるって。絶対そっちの方が面白いじゃん」
まあ、そんなこと言う気がした。
レバレちゃんだけじゃなく、他の三人も目を輝かせながらこっちを見てきている。
みんなして戦闘狂なんだな。まあ、ずっと戦えって言ってこないだけいいか。
何にしても、相手がどんな敵かわからない以上、むやみに任せられない。
「俺とパトラが相手をするやつは強いか弱いかわからない。スキルでどこにいるかわからないだけで、他に強みがあるのか不明だ。だから、勇者パーティの三人を三人それぞれに任せたい。この間のガードンみたいにしたいから、そういう意味で実力者のみんなにしか頼めないんだ」
「まあ、そう言われれば仕方ないです」
「スーも大人しくしとくのー」
「ノーもそうするです」
「カイセイ君が言うんだし本当なんだろうけど、その厄介なスキルってのは?」
俺は目を伏せた。
「正直、どんなものか今もわかってません。だから、それを確かめるためにも俺が直接行かないといけないんです」
「なるほどね」
レバレちゃんも納得してくれたようだ。
「もちろん。バックアップは全力でやる。思う存分戦ってくれればいい」
「楽しみにしてます」
「腕が鳴るのー」
「ノーもワクワクです」
「それなら文句はないかな。じゃ、気をつけてね」
「はい。行こうパトラ」
「うん」
俺はパーティを嵐の壁で分断、スキルによってフィールドを作り出し、他のところに霧を充満させた。
出発前、僕はアジトでランドリアさんと向き合った。
「そう言えば、ランドリアさんのスキルはどんなものなんですか?」
僕は聞いておいた方がいいと思い口に出した。
しかし、ランドリアさんはどうしてか、苦い顔をした。
「どうしたんですか?」
「あ、いや。少し説明が難しくてね。どんなふうに見えてるかな?」
「気づけばいたり、いなかったり。そんな感じですかね」
僕の気づいていることと言えばその程度だ。
正直スキルと言うには地味じゃないか?
魔法のように派手な攻撃でもなければ、何かが生み出されるわけでもない。
強そうに感じない。
「それで大体合ってる」
「本当ですか?」
「まあね。これでも私は冒険者だ。自分に与えられたスキルでやっていく術は心得ている。試しに攻撃してみてくれないか?」
「いいんですか?」
「構わない」
僕が今持っているのは本物の剣だ。
対して、ランドリアさんは手に何も持っていない。
切ったら痛いんじゃないか?
「い、いきますよ」
「ああ」
僕は思いっきり剣を振り抜いた。
しかし、手応えはなかった。
「あれ」
すでにランドリアさんは目の前から消えていた。
そして、肩を叩かれる感覚。
「嘘だ」
「とまあ、こんな感じさ。これなら私の攻撃が一方的に通るだろ?」
「確かに、移動だけなのに凄まじいですね」
「練習の成果さ」
なら、僕は一体何を練習してきたのだろう。
地味で使えなさそうなスキルでも使い方次第でどうにでもなるとわかった今、僕にできることは一体なんなのだろう。
「それじゃ、ここでリラックスのために深呼吸しようか」
「戦う前に深呼吸ですか?」
「そうさ。無駄に力が入っていたら、全力なんて出せないだろう?」
「なるほど」
ランドリアさんの言うことは毎回ためになる。
僕は思いっきり息を吸い込むと、息を吐き出した。
なんだろう。力が入りすぎていたのか、やけに体から力が抜ける。
視界がくらむと言うか、世界が回っているように見える。
「アタシ、あれ。力が」
「私も、なんだか急に気分が悪く」
「マジュナ? ヒルギス?」
二人がいきなりその場に倒れ込んだ。
僕はなんとか、踏ん張ってその場に留まっているが、いつまで保つかわからない。
まさか、重力操作が始まっているのか? 出てくるまでは大丈夫って話だったのに。
それにまだアジトだぞ?
「おい。大丈夫か? おい! しっかりしろ……い! ……」
くそ。
ランドリアさんの声が遠のいていく。
どうして。こんな時に。ランドリアさん。僕たちは準備しすぎたのか?
でも、ランドリアさん。どうして笑っているんだ?
けいかくどおり?
俺はここ最近敵感知の反応の感度を上げるため、毎日のように城外を感知していた。
まだ、誰がどの反応かわかっているわけではないが、新しい反応がやってきたことはわかった。
見つかった反応は三つ。バドン、マジュナ、ヒルギスの三人と似ている。
おそらくガードンと同じ状態なのだろう。
「今日は私たちまで呼び出したけど、何かあったの?」
俺の呼びかけに応じ、パトラを始め魔王軍の幹部が数人集まってきた。
「ああ。今日はあいつらは全員叩き潰す」
「カイセイがやる気なんて珍しいね」
「全力を出して俺が反応を追えない相手なんて、ここ最近で初めてだからな。俺の力を試すためにもちょうどいい相手だと思って」
そして、おそらく今まで相手してきた中で一番厄介な敵だ。
神出鬼没で反応を追えない。
もしかしたら中にいるかもしれないと思ったが、壁の中に霧を充満させても知らない人間の反応は感知できなかった。
こればっかりは祈るしかないが、まだやって来ていないと信じたい。
「今回は相手もパーティだと考える。そのため、相手はそれぞれでしてほしい。マジュナという魔法使いをアルチさん。ヒルギスという聖女をスーとノーの二人。そして、勇者バドンをレバレちゃんに任せたい」
「わかりました」
「スーはわかったのー」
「ノーもです」
「ボクもそれでいいけど、あれ、カイセイ君と魔王様は?」
「俺たちは別でやることがある」
「えー。ずるーい。勇者を任せるって言って他でやることがあるって。絶対そっちの方が面白いじゃん」
まあ、そんなこと言う気がした。
レバレちゃんだけじゃなく、他の三人も目を輝かせながらこっちを見てきている。
みんなして戦闘狂なんだな。まあ、ずっと戦えって言ってこないだけいいか。
何にしても、相手がどんな敵かわからない以上、むやみに任せられない。
「俺とパトラが相手をするやつは強いか弱いかわからない。スキルでどこにいるかわからないだけで、他に強みがあるのか不明だ。だから、勇者パーティの三人を三人それぞれに任せたい。この間のガードンみたいにしたいから、そういう意味で実力者のみんなにしか頼めないんだ」
「まあ、そう言われれば仕方ないです」
「スーも大人しくしとくのー」
「ノーもそうするです」
「カイセイ君が言うんだし本当なんだろうけど、その厄介なスキルってのは?」
俺は目を伏せた。
「正直、どんなものか今もわかってません。だから、それを確かめるためにも俺が直接行かないといけないんです」
「なるほどね」
レバレちゃんも納得してくれたようだ。
「もちろん。バックアップは全力でやる。思う存分戦ってくれればいい」
「楽しみにしてます」
「腕が鳴るのー」
「ノーもワクワクです」
「それなら文句はないかな。じゃ、気をつけてね」
「はい。行こうパトラ」
「うん」
俺はパーティを嵐の壁で分断、スキルによってフィールドを作り出し、他のところに霧を充満させた。
出発前、僕はアジトでランドリアさんと向き合った。
「そう言えば、ランドリアさんのスキルはどんなものなんですか?」
僕は聞いておいた方がいいと思い口に出した。
しかし、ランドリアさんはどうしてか、苦い顔をした。
「どうしたんですか?」
「あ、いや。少し説明が難しくてね。どんなふうに見えてるかな?」
「気づけばいたり、いなかったり。そんな感じですかね」
僕の気づいていることと言えばその程度だ。
正直スキルと言うには地味じゃないか?
魔法のように派手な攻撃でもなければ、何かが生み出されるわけでもない。
強そうに感じない。
「それで大体合ってる」
「本当ですか?」
「まあね。これでも私は冒険者だ。自分に与えられたスキルでやっていく術は心得ている。試しに攻撃してみてくれないか?」
「いいんですか?」
「構わない」
僕が今持っているのは本物の剣だ。
対して、ランドリアさんは手に何も持っていない。
切ったら痛いんじゃないか?
「い、いきますよ」
「ああ」
僕は思いっきり剣を振り抜いた。
しかし、手応えはなかった。
「あれ」
すでにランドリアさんは目の前から消えていた。
そして、肩を叩かれる感覚。
「嘘だ」
「とまあ、こんな感じさ。これなら私の攻撃が一方的に通るだろ?」
「確かに、移動だけなのに凄まじいですね」
「練習の成果さ」
なら、僕は一体何を練習してきたのだろう。
地味で使えなさそうなスキルでも使い方次第でどうにでもなるとわかった今、僕にできることは一体なんなのだろう。
「それじゃ、ここでリラックスのために深呼吸しようか」
「戦う前に深呼吸ですか?」
「そうさ。無駄に力が入っていたら、全力なんて出せないだろう?」
「なるほど」
ランドリアさんの言うことは毎回ためになる。
僕は思いっきり息を吸い込むと、息を吐き出した。
なんだろう。力が入りすぎていたのか、やけに体から力が抜ける。
視界がくらむと言うか、世界が回っているように見える。
「アタシ、あれ。力が」
「私も、なんだか急に気分が悪く」
「マジュナ? ヒルギス?」
二人がいきなりその場に倒れ込んだ。
僕はなんとか、踏ん張ってその場に留まっているが、いつまで保つかわからない。
まさか、重力操作が始まっているのか? 出てくるまでは大丈夫って話だったのに。
それにまだアジトだぞ?
「おい。大丈夫か? おい! しっかりしろ……い! ……」
くそ。
ランドリアさんの声が遠のいていく。
どうして。こんな時に。ランドリアさん。僕たちは準備しすぎたのか?
でも、ランドリアさん。どうして笑っているんだ?
けいかくどおり?
10
あなたにおすすめの小説
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
空月そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる