ダンジョン行くなら監禁するよ?

浅上秀

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第四章 一難去ってまた一難

2話

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その日、グレンはいつも通り、騎士団に向かうマルクを見送りに玄関にいた。

「はぁ、明日は休日だからゆっくりしようね」

マルクは出勤したくなさそうだった。

「おう、楽しみにしてる」

グレンは苦笑いを浮かべながらマルクに手を振る。

「行ってきまーす」

「いってらっしゃい」

玄関の扉が閉まるとグレンは庭に向かった。
一人で鍛錬や昼寝を楽しむことが日課になっていた。



「ん?」

ぽつりと雨粒がグレンの頬に一粒舞い降りる。

「雨か?」

ぽつりぽつりと雨粒が増え始めたのでグレンは急いで屋敷の中に入る。
雨粒はどんどんと大きくなり、ざーざーと言う音が静かな屋敷を覆い始めた。

「降ってきたなぁ」

グレンは窓から外を見ながらつぶやく。
今日はもう鍛錬はできないので、室内で何か暇つぶしを探そうとした。

その時だった。
滅多に鳴らない玄関のベルが鳴った。

「誰だ?」

マルクはベルを鳴らさない。
出入りの人々も裏口から来るので玄関のベルを鳴らすことはない。
玄関の方からは人の話し声が漏れ聞こえる。

「…ちょっとならいいよな」

グレンは玄関を覗きに行くことにした。



「だから、出せって言ってるでしょ!」

「申し訳ございませんが、マルク様がいらっしゃらないので…」

「だったら呼び戻しなさいよっ」

玄関では見知らぬ女性が怒鳴っていた。
使用人が応対しているが、女はまるで聞く耳を持たないようだ。

「とりあえずこちらへ…」

使用人はため息交じりに応接室に女を案内する。

「まったく。さっさと案内すればいいものをっ」

女はプリプリと起こりながら使用人の後を付いていった。
グレンはそっと階段を下りて、使用人から事情を聞こうとした。

「失礼いたします」

女を案内したであろう使用人を廊下で捕まえた。

「あの、今のはどなたですか?」

「これはグレン様…マルク様から何かお伺いで?」

「何も…」

「でしたら私からお答えできることはなにもございません。お部屋にお戻りください」

「は、はぁ」

使用人は一礼すると足早にどこかに行ってしまった。

グレンも足音を立てないようにいつもの部屋に戻ることにした。





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